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カテゴリー【お裁縫】の記事一覧

目打ちとは?種類・おすすめの使い方から道具の選び方まで

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目打ちとは?種類・おすすめの使い方から道具の選び方まで

目打ちは裁縫の際に、きれいに角を出したり縫い目を解いたりと、幅広いシーンで活躍する道具です。目打ちがあるのとないのとでは、作品の仕上がりに大きな差が出ます。本格的に手芸を始める際に1本は持っておくと、作品作りに幅が出るでしょう。 目打ちにはさまざまな種類があり、目的に応じて適したものを選ぶ必要があります。当記事では、目打ちの種類や使い方、目打ちを選ぶ際のポイントを紹介します。目打ちの利便性や魅力を知り、よりよい作品作りのために目打ちを活用してみてください。 目打ちとは? 目打ちは裁縫道具の1つで、一般的には柄に円錐形の刃先がついた、キリやアイスピックのような形をしています。形が似ている道具の1つに「千枚通し」がありますが、目打ちと千枚通しでは役割や形に若干の違いがあります。 千枚通しは、複数枚の紙を重ねたまま穴を開けるための道具で、細長い形です。一方、目打ちは千枚通しよりもずんぐりとした形をしています。千枚通しと同様に、目打ちは穴を開ける用途にも使われますが、他にもさまざまなシーンで役立つマルチな道具です。 目打ちの活用シーン 裁縫の作業効率を高め、作品をより美しく仕上げるためには、目打ちが欠かせません。目打ちの活躍シーンは幅広く、具体的には次のような用途で使われます。 ■目打ちの活用シーン ミシンを使う時 ミシンをかける際に目打ちで布を押さえると、まち針やしつけ糸と同じように布がずれるのを防ぐことができます。また、目打ちで布を送ることも可能です。目打ちは先端が細いため、細かい作業が必要な時に重宝します。 角を出す時 中表に縫ったものをひっくり返す時、目打ちを使うときれいに角を出すことができます。角をきれいに出すことで完成度に差が出ることも多く、バッグなどの小物作りで活躍します。 印をつける時 目打ちの尖った先端で生地に小さな穴を開け、目印とすることができます。チャコペンより印をつけやすく、ボタンやポケットをつける位置の印つけに便利です。 縫い目の糸を解く時 手縫い・ミシン縫いにかかわらず、縫い目をほどく際にも目打ちが使えます。リッパーで縫い目を解くと縫い糸を切ってしまう恐れがありますが、先端が円錐形の目打ちなら糸を切らずに解くことが可能です。 生地に穴を開ける時 目打ちは千枚通しのように生地に穴を開けることができるため、ハトメやカシメなどの小さな穴を開ける際にも活躍します。 印をつけたり生地に穴を開けたりする場合は、千枚通しでも代用品になりえます。ただし、生地や糸を引っかける可能性があるため、穴開け以外の用途に千枚通しを使うのはおすすめできません。 目打ちの種類|それぞれの使い方 目打ちと一口に言っても、次のようにさまざまなバリエーションがあります。 ■目打ちの種類 一般的な目打ち 根元が太い目打ち 細い目打ち 先端が細い目打ち 先端がなめらかな目打ち 先端が曲がった目打ち 先端にボールがついた目打ち 目打ちの種類によって、特徴や得意とする作業が異なります。一般的な目打ちが1本あれば、ある程度の用途には耐えますが、シーンに応じて目打ちを使い分けることで、作品をよりきれいに仕上げることができるでしょう。 ここでは、目打ちの種類と具体的な特徴を紹介します。それぞれの特徴を把握し、自分がよく行う作業や目的に応じた目打ちを探す参考にしてください。 一般的な目打ち スタンダードな目打ちです。穴を開ける、ミシンの布を送る、角を出すなど目打ちに求められる作業は一通りこなせます。手芸初心者で作品作りに目打ちが1本ほしい場合や、幅広いシーンで活用したい場合、コスパの高さを重視する場合は、一般的な目打ちの購入がおすすめです。 根元が太い目打ち 根元が太い目打ちは、さまざまな角度から力を入れやすい特徴があります。マクラメ用の商品として紹介されることもあり、マクラメアクセサリー作りにおすすめの目打ちです。また、目打ちとしては比較的大きめの穴を開けられるため、ハトメなどの穴を開ける際にも向いているでしょう。 細い目打ち 細い目打ちは、持ち手も含めて全体的にスリムなシルエットをしています。先端が細いため、小さな穴を開けたい場合に便利です。目打ちの中でも特に細かい作業に向いており、パールビーズのバリを取る時や糸を解く時など、指先での作業が難しいシーンで重宝します。 先端が細い目打ち 先端だけが細く、持ち手はやや太くなっているタイプの目打ちです。角を出す・縫い目を解く・刺繍糸を束から数本引き抜くといった細かい作業を得意とします。先端が細い目打ちは、全体的に細い目打ちと比べて力を入れやすいため、布にしっかり穴を開けたい場合におすすめです。 先端がなめらかな目打ち 先端がなめらかな目打ちは、生地や指を傷つけにくいメリットがあります。糸や繊維に引っかかったり糸割れを起こしたりしにくいため、角を出す・ミシンの布を送る・縫い目を解くなど、作品を傷つけずに仕上がりをよくしたい場合に使うとよいでしょう。また、繊維を荒らさずに済むため、ニットやデリケートな生地を取り扱う場合にも安心して使えます。 先端が曲がった目打ち 先端部分がカーブを描いている、特殊なタイプの目打ちです。先が曲がっているため、指や生地を傷つけない点に特化しており、ミシンの布を送る場合や縫い目を解く場合に活躍します。 先端が真っすぐな目打ちとの違いは、カーブ出しを得意としている点です。財布やポーチなど、丸みを帯びた作品を作る際におすすめです。 先端にボールがついた目打ち 先端に小さなボールがついている目打ちは生地や繊維を傷つけない点が特徴で、トラプントやブティなどのキルト・刺繍の作品作りにおすすめです。 先端にボールがついた目打ちは、ニットやデリケートな生地のミシンの布送り・角出しや、縫い目を解く作業にも向いています。生地に穴を開けたい場合にも、先端のボールの丸みによって繊維を断ち切らず織り目を広げられるため、安心して穴開けができます。また、チャコペーパーで型紙を転写する際の鉄筆にもおすすめです。 目打ちの選び方|おすすめの購入先 目打ちは各メーカーからさまざまな商品が出ているため、どれを買えばいいか迷うこともあるでしょう。多くの商品の中から自分に合った目打ちを選ぶためには、次のポイントに着目しましょう。 ■目打ちを選ぶ時のチェックポイント しっかり握れるか 目打ちは力を入れる作業や細かい作業で使うため、グリップ部分が握りやすいかどうがが重要となります。握った手に収まるサイズで、クッショングリップや滑り止めなどがついている目打ちがおすすめです。 錆に強い素材が使われているか 目打ちの先端の金属が錆びると、布に汚れや傷をつける恐れがあります。ハンドメイド販売を行う場合、商品の汚れや傷はトラブルの元となりえます。ステンレスなどの先端が錆びにくい素材でできている目打ちを選びましょう。 先端を保護するカバーがついているか […]

2022.01.25
安いミシンはダメ?安くても高性能なミシンの選び方

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安いミシンはダメ?安くても高性能なミシンの選び方

入園・入学グッズ作りや手芸を行う場合、手縫いでは対応しきれないことがあります。ミシンであれば細かな作業ができるものの、ミシンは比較的高額な商品であり、購入には至らないケースも珍しくありません。 しかし、ミシンの性能をチェックせず、安いという理由だけでミシンを購入すると、失敗する可能性があります。安いミシンを購入しても、目的を果たせなければ購入する意味がありません。 当記事では、「安いミシンはダメ」と言われる理由を解説した上で、良品を見抜くポイントや安いミシンでも必要な機能について説明します。安くても良品のミシンを選ぶために、見るべきポイントや、必要な機能を紹介します。低コストで良質なミシンを購入したい人は、ぜひ参考にしてください。 「安いミシンはダメ」と言われる3つの理由 ミシンを購入するにあたって、値段や機能以外にも「安いミシンはダメ」と言われる理由を知ることが大切です。安いミシンはダメと言われる理由には、以下の3つが挙げられます。 理由(1)耐久性が低くすぐに壊れやすい 安いミシンは部品にプラスチックが使われていることが多く、丈夫な金属を使用した高いミシンと比べて耐久性が低い傾向にあります。厚めの生地を縫うなどのハードな使い方をしたために、すぐに壊れてしまったというケースは少なくありません。 理由(2)パワーがなく厚い生地は縫えない 安いミシンのモーターは、金属ではなくプラスチックであることがほとんどです。プラスチックのモーターは軽いため持ち運びしやすいものの、縫う時のパワーは低くなります。パワーが少ないミシンは、ポリエステルのような薄手の生地であれば対応できますが、雑巾やジーンズのような厚い生地は縫いにくいことが特徴です。 理由(3)生地が薄くても縫うのにコツがいる 安いミシンはパワーが少ないため、薄い生地であっても縫う際にはコツが必要となります。なぜなら、安いミシンは縫製のスピードが遅く、縫い目がゆがみやすいためです。また、安いミシンは縫い模様のパターンが少ないケースが多く、ミシンの取り扱いに慣れている上級者でも、コツをつかむ必要があります。 良品を見抜く!安いミシンの選び方 安いミシンを探している人で、複雑な機能を求める人は少ないでしょう。ズボンの裾上げや、幼稚園や保育園のグッズ制作など、ちょっとしたことにミシンを使いたい人がほとんどです。 ミシンに複雑な機能を求めない人は、高いミシンを買うと機能を持て余すことが考えられるため、安いミシンを選ぶとよいでしょう。安いミシンでも良品なミシンを見抜くことで、購入時の失敗を未然に防ぐことが可能です。 ここでは、ミシンの良品を見抜く際に押さえるべきポイントを紹介します。 有名メーカーの製品に絞り込む 有名メーカーのミシンは長年の実績を持つことから、安いミシンであっても簡単に壊れる可能性は低いと言えます。実績があるということは、多くの人に信頼されている証であり、きちんとした製品を提供していることを示します。 安いミシンを選ぶ際は、以下のような有名メーカーの製品に絞り込みましょう。 ミシンの有名メーカー ジャノメ ベビーロック JUKI(ジューキ) ブラザー シンガー アックスヤマザキ 無名のメーカーが販売するミシンは、情報が少ないことから良品かどうかの判断が困難です。また、ミシンに詳しくないメーカーが製造・販売している可能性もあり、機能面や耐久性に問題が見られることも珍しくありません。 一方で有名メーカーのミシンは、インターネットなどで口コミや評価を確認できるため、事前に調査した上で購入できます。 保証の有無や保証期間を確認する 安いミシンを買う時には「保証の有無」と「保証期間」を確認しましょう。ミシンの有名メーカーでは、保証があるケースがほとんどです。保証がついていれば、適正な使い方をした上での故障・不具合は、無料で修理の対応をしてもらえます。 また、メーカーによっては、サポートデスク(サービスデスク・ヘルプデスク)を用意しています。ミシンの経験がない人や慣れていない人は、サポートデスクの有無もチェックしておくとよいでしょう。 なお、保証期間は1年から5年程度であることが多く、3年の保証がついているミシンを選ぶことがおすすめです。 目的に合う使い方ができるか考える ミシンを購入する際は、目的を明確にした上で目的を達成できるミシンを選ぶことも大切です。 ズボンの裾上げや布への紐つけ、簡単なグッズ制作などのシンプルな作業が目的である場合、機能が充実した高いミシンを購入してもほとんどの機能が使われず、そのぶんお金が無駄になる可能性があります。 安いミシンでも自分が作りたいものが作れる機能が備わっていれば、お金が無駄になることはなく、目的を果たすことができ、購入における失敗を防ぐことができます。 【最低限】安いミシンでも必要な機能 前述の通り、ミシンは機能がシンプルになるほど値段が安くなります。しかし、シンプルな作業のみに使用する場合でも最低限の機能は必要です。ミシン初心者や裁縫に不慣れな人の場合、必要な機能がついていればミシンの準備を簡単に行うことができます。 最後は、最低限必要な機能を3つ取り上げ、それぞれの特徴やメリット、選ぶ時のポイントなどを解説します。良品な安いミシンを購入したい人は、ぜひ参考にしてください。 糸通し器 安いミシンを選ぶ場合には、糸通し器がついているものを選びましょう。 糸通しは、ミシンを使用する際に必ず行う作業の1つです。糸通し器がついていないミシンを購入した場合、手で直接針穴に糸を通すことになるため、準備の段階からストレスを感じる可能性も考えられます。 糸通し器がついているミシンを選ぶ際は、以下のポイントを押さえましょう。 ●糸のかけやすさ ミシンで作業を始めるにあたり、まずはミシンの各所に糸を通します。そのため、糸のかけ方を間違えるときちんと縫うことができないばかりか、針が曲がりミシンの故障につながる恐れがあります。糸かけの順番が記載されているミシンを選ぶことで、初心者でも簡単に糸を針に通すことが可能です。 ●両手タイプか片手タイプか 糸通しには、両手で糸を通すタイプと片手で糸を通せるタイプがあり、両手で糸を通すタイプは、操作方法が複雑で理解することに時間がかかる傾向です。初心者は片手で糸を通すタイプを選ぶとよいでしょう。 フットコントローラー フットコントローラーがあると、両手が塞がっていても足を使って操作することが可能です。フットコントローラーは踏むとミシンが動き、踏み込む力を強くすると縫う速度が上がります。 フットコントローラーがないミシンの場合、オン・オフや速度の調整をボタンで行います。ボタン式の場合、「動きを止めたい」「速度を上げたい」と思っても、その都度ボタンを押す必要があるため煩わしさを感じるでしょう。しかし、フットコントローラーがついているミシンであれば、手軽に操作できるため快適に作業を行うことができます。 特に以下のような人には、フットコントローラーがついているミシンがおすすめです。 ●フットコントローラー機能がおすすめな人 椅子に座って作業をする人 ミシンを使用する頻度が高い人 今後、本格的に洋裁をする可能性がある人 模様縫い […]

2021.10.26
【縫い方の一覧】手縫いの基本的な縫い方9選!

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【縫い方の一覧】手縫いの基本的な縫い方9選!

手縫いは、ひと針ひと針を丁寧に縫い進めることで、ぬくもりを感じるハンドメイド作品に仕上げられる点が大きな魅力です。また、手縫いの基本を習得すると、ミシンを出し入れする手間をかけず、ハンドメイド作品の製作に取り組めます。 この記事では、手縫いの基本的な縫い方を解説します。「バザーに出す商品や子ども用のスクールグッズを製作したい」「手縫いの基礎知識を習得し、自信を持って裁縫に取り組みたい」という人は、ぜひ参考にしてください。 縫い方の種類は覚えるべき? 裁縫の腕を上げたいのなら、さまざまな種類の縫い方を覚えることをおすすめします。手縫いの縫い方には非常に多くのバリエーションが存在し、用途によって適切な縫い方が異なるためです。また、さまざまな種類の縫い方を覚えることには、下記のようなメリットも期待されます。 裁縫をスムーズに進められる 生地の種類や希望とする仕上がりに応じ、適切な縫い方を選択できる なお、行う作業の種類によってはミシン縫いが推奨されることもあるため、注意しましょう。たとえば、厚手の生地を扱う作業は、ミシン縫いのほうがスムーズです。さまざまな種類の縫い方を覚えるとともに、ミシン縫いとの役割分担を意識することが、裁縫の腕を上げるためのポイントと言えるでしょう。 縫い方以外に裁縫初心者が知っておきたい情報は、下記の記事にまとめています。 【基本】手縫いの縫い方一覧 裁縫では、基本とされる縫い方をひと通り覚えた上で、適切に使い分けることが大切です。ここからは、手縫いにおいて基本とされる9種類の縫い方を一覧形式で紹介します。さまざまな縫い方を習得し、自分自身のアイデアをハンドメイド作品の製作に活かしましょう。 玉止め 玉止めとは、手縫いの最後に糸を固定することです。玉止めは、手縫いの終了位置に針を当て、糸を2〜3回巻いた後に針を引き抜き、結び玉を作成します。玉止めでは、糸を巻く回数を増やすことで、大きな結び玉を作成することが可能です。結び玉の作成後は0.2cm〜0.3cm程度の糸を残し、糸切りはさみで切りましょう。 玉止めのコツは、糸を巻いた後の針と生地を親指の爪で十分に固定することです。玉止めが完成するまで親指の力を緩めることなく、生地と極力近い位置に結び目を作成しましょう。 玉止めの手順について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。 玉結び 玉結びとは、手縫いの最初に作成する結び目です。玉結びには、糸が生地から抜けることを回避する役目があります。玉結びの作り方は大きく分けて、指のみで作成する方法・針で作成する方法の2種類です。 指のみで作成する場合は人差し指の先に糸を巻き、人差し指と親指で糸を押さえた状態から人差し指を引き抜くことで、玉結びを作成します。糸を巻く人差し指は、右手・左手のどちらでも構いません。針で作成する場合は針に糸を2〜3回巻き、巻いた部分を指で押さえて固定し、針を引き抜くことによって玉結びを作成します。 玉結びの手順について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。 なみ縫い なみ縫いとは、生地の表面・裏面と交互に針を通し、3〜4mm間隔の縫い目を作成する縫い方です。なみ縫いは手縫いの基本に該当する縫い方で、2枚の生地を縫い合わせるときなど、さまざまなシーンで活用されます。また、以下のような場面においてもおすすめの縫い方です。 ミシン縫い前のしつけ パッチワーク しつけとは、「ミシン掛け前に生地を固定する」「裾上げするときの折り代を押さえる」などの目的で一時的に縫うことです。しつけでなみ縫いする際の縫い目は、0.5cm〜1.5cm間隔で作成します。 なみ縫いの手順について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。 ぐし縫い ぐし縫いとは、なみ縫い同様に表面・裏面と交互に針を通す縫い方です。ただし、ぐし縫いとなみ縫いでは、縫い目の細かさが異なります。ぐし縫いは、なみ縫いよりも細かい、2mm程度の縫い目を作成することが一般的です。 ぐし縫いは、スカート・ブラウスなどのギャザーを作成する際に主に使用します。ギャザーを作成する際には2本のぐし縫いを行い、左右から絞ると、美しく仕上げることが可能です。なお、ぐし縫いは手縫い特有の縫い方に該当します。ミシン縫いでは、細かい縫い目の直線縫いも「なみ縫い」と呼ぶことが通常です。 半返し縫い 半返し縫いとは、「ひと針進む」「半針返す」を繰り返す縫い方です。半返し縫いでは、表面・裏面が異なる縫い目に仕上がります。表面の縫い目は空間のない直線形、裏面の縫い目は等間隔の空間を伴う点線形です。 半返し縫いは、主に下記のような場面において使用します。 ニット生地を縫うとき ぬいぐるみを製作するとき やや厚手の生地を縫うとき なみ縫い・ぐし縫いと比較して強度が高いことが、半返し縫いの特徴です。また、半返し縫いは一定の伸縮性を持つ縫い方であるため、ニット生地を縫う際にも採用されます。 本返し縫い 本返し縫いとは、「ひと針進む」「ひと針返す」を繰り返す縫い方です。本返し縫いは非常に丈夫な縫い方であるため、厚手の生地を縫う際に活用します。また、下記のような場面においても本返し縫いが適しています。 バッグやズボンを製作するとき ファスナーやマジックテープを縫うとき マスクなど、毎日洗濯するアイテムを製作するとき 本返し縫いの縫い目は、ミシン縫いを行ったときのように仕上がります。そのため、本返し縫いは「ミシン縫いは避けたいが、縫い目を丈夫に仕上げたい」というときに重宝される縫い方です。 まつり縫い まつり縫いとは、縫い目が目立たないように縫う縫い方です。まつり縫いには複数の種類が存在し、それぞれ用途が異なります。 概要 主な用途 縦まつり 縫い目を縦方向に作成する方法 フェルトアップリケ付け 体操服のゼッケン付け 渡しまつり 生地の折り山同士を合わせ、コの字を描くように縫う方法 高級スーツのラベル付け 流しまつり 縫い目を斜めに作成する一般的なまつり縫い ズボンの裾上げ 奥まつり […]

2021.10.26
【初心者向け】裁縫の基本|必要な裁縫道具・縫い方を丁寧に解説

お裁縫 初心者さん向け 1,201 view

【初心者向け】裁縫の基本|必要な裁縫道具・縫い方を丁寧に解説

裁縫に挑戦するにあたって「どのような裁縫道具を揃えればよいのか」「縫い方の基本がわからない」と悩む人は多いでしょう。スムーズに裁縫を始めるためにも、まずは裁縫の基本を押さえることがおすすめです。 当記事では、初心者が用意すべき道具類や道具選びのポイント、初心者が知っておきたい基本的な縫い方を解説します。ボタン・裾の縫い方も説明するため、裁縫を始める前に押さえておくべき点を知りたい人は参考にしてください。 【一覧表】初心者が用意すべき裁縫道具 まずは、初心者が裁縫をする場合に用意すべき裁縫道具を紹介します。手芸店などで購入する際の参考としてください。 針 針は大きく分けて「縫い針」と「まち針」の2種類がある。縫い針には長針と短針があり、太さも1号から12号まであるため、自分の持ちやすい長さ、縫いやすい太さのものを選ぶことがポイント。 糸 糸には「手縫い糸」と「ミシン糸」の2種類があり、手縫いの際は手縫い専用の手縫い糸を準備する。糸の太さは細口から太口までさまざまな種類があるため、布地の厚さなど用途に合わせて選ぶ。 はさみ 糸を切る場合は「糸切りばさみ」、布を切る場合は「裁ちばさみ」を準備する。小さな布地を切る場合や細かい作業をしたい場合は、小ぶりの裁ちばさみを用意する。 ピンクッション(針山) ピンクッションは手縫い針やまち針を刺しておくクッションで、「布タイプ」と「マグネットタイプ」の2種類がある。中材には種類があり、オイルが染み込んでいるものがおすすめ。 リッパー リッパーは、糸を切ったり縫い目をほどいたりするときに使用する。玉付きリッパーを選ぶことで、布に傷を付けることなく糸をほどくことが可能。 チャコペン チャコペンは、布を切る位置や縫う場所などのガイドを書き込む際に使う道具。フェルトペンタイプ・鉛筆タイプ・シャーペンタイプ・チョークタイプ・パウダータイプがあり、用途によって適切なペンは異なる。 上記の針・糸・はさみは必須アイテムで、ピンクッション・リッパーなどはあると便利です。針穴に糸を通す作業が苦手な場合は糸通しも準備しましょう。 初心者必見!裁縫の基本的な縫い方 初心者が裁縫を始めるにあたり、縫った糸が布から外れないようにする処理の仕方や、基本的な縫い方などを押さえておくことが大切です。 ここでは、玉結び・玉止め・なみ縫い・返し縫いの4つの縫い方を解説します。いずれも基礎的な部分であるため、4つの縫い方をマスターすれば裁縫がスムーズに進み、縫い上がりも美しくなります。 初心者のうちは最初から本番の裁縫に取り掛かるのではなく、余った布などで練習して、基本的な縫い方をマスターするとよいでしょう。 玉結び 玉結びとは、縫い始める前に糸の端に玉状の結び目を作ることです。糸の端に玉結びを作ることで、縫った糸が布から外れてしまうことを防ぎます。 <玉結びの手順> (1) 玉結びを作りたい糸の端を人差し指の先に1周半程度巻き付ける (2) 親指と人差し指で巻き付いた糸が2重になっている部分をはさむ (3) 親指と人差し指をすり合わせるようにして、数回、糸をより合わせる (4) 糸をより合わせた場所を押さえながら人差し指を抜き、糸の端を引く 玉結びの結び玉が小さい場合は、上記の手順を1回から2回繰り返して適切な大きさにしましょう。 なお、玉結びを失敗してしまった場合は、ほどけそうなら結び目をほどきます。ほどくことが難しい場合は、糸切りばさみで結び目を切ってやり直してください。玉結びの成功のコツは、(4)で糸を引く際により合わせた場所を確実に押さえることです。 玉止め 玉止めとは、縫い終わったあとに糸の端に結び目を作ることです。糸が布地から抜けないように、玉状の結び目を目立たない場所に作りましょう。玉止めをする際に、縫い目側の糸を引っ張ってしまうと、縫い目がよれてしまうため注意が必要です。 <玉止めの手順> (1) 縫い終わりの糸の出口に針を置き、針に糸を2回程度巻き付ける (2) 針に巻き付けた糸の部分を、針を持っていない手の親指で押さえる (3) 針を引き抜いて結び目を作る (4) 結び目がほどけないようしっかりと糸を引いたあと、3mm程度残して余分な糸を切る 玉止めの玉状の結び目を大きくしたい場合は、(1)で針に糸を巻く回数を増やすとよいでしょう。上手に玉止めをするためのコツは、(2)で親指で押さえるときにしっかりと押さえておくことです。 なみ縫い なみ縫いとは、もっとも基本的な縫い方で、縫った布地の表面・裏面ともに均一な長さの点線状の縫い目が表れる縫い方です。直線・曲線どちらも縫うことができ、2枚の布地を縫い合わる際や仮縫いなどで使われ、巾着のような小物作りもできます。 <なみ縫いの手順> (1) 玉結びをして布地の裏面に針を刺し、表面に出てきた針を3~4mm先に刺す (2) また、裏面に出てきた針を3~4mm先に刺す (3) (1)~(2)を縫い終わりの場所まで交互に繰り返す […]

2021.09.24
まつり縫いとは?手縫い・ミシン縫いのやり方を丁寧に解説

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まつり縫いとは?手縫い・ミシン縫いのやり方を丁寧に解説

まつり縫いは、表の縫い目が目立たないように縫う方法であり、「裁縫の基本」とも言える縫い方です。基本的には手縫いで行うことも多いものの、専用の道具を使用することでミシンでも簡単にまつり縫いを行うことができます。 また、まつり縫いとひとくちに言っても、あらゆる種類・手法が存在します。生地の素材や厚さなどによって適切なまつり縫いの種類が異なるため、しっかり覚えておきましょう。 今回は、まつり縫いの基礎知識として、概要や種類から各種類のやり方とポイント、さらにミシンでまつり縫いをする方法まで詳しく解説します。洋服を繕いたい方や趣味や副業でハンドメイドを始めた方は、ぜひ参考にしてください。 まつり縫いとは?どんな種類がある? まつり縫いとは、生地の表側に縫い目を目立たせないように縫い留める手法です。主にスカートやズボンの裾上げ・裾直しをするときや、ワッペンを縫い付けるときに使用される縫い方で、手縫いで簡単に行えるという魅力も持っています。 まつり縫いの中でも、下記のようにあらゆる縫い方が存在しており、用途に合わせて適切な縫い方を選ぶことが可能です。 ななめまつり 奥まつり たてまつり コの字まつり 千鳥がけ ここからは、各種類の特徴や適切なシーンとやり方・コツを詳しく解説します。 まつり縫い(1)ななめまつりのやり方 ななめまつり縫いは、その名の通りななめに縫いつける方法で、スカートやズボンの裾上げによく用いられるやり方です。まつり縫いの中でも最も基本的な縫い方で、「流しまつり縫い」とも言われます。 ななめまつり縫いの具体的な手順は、下記の通りです。なお、ななめまつり縫いに限らず縫い始めは必ず玉結びをしてください。 (1) 生地を三つ折りにして、折り山の端から表側に針を出す (2) 布の表面を小さめにすくう(すくった部分が表側に出る) (3) 少し進んだ縫いしろの裏から再度折り山の表側に針を出す (4) (2)と(3)を繰り返し、玉止めをして完成 ななめまつり縫いの縫い目幅は、アイテムによって調節が必要となります。小さめのアイテムであれば1センチ未満、スカートやズボンの裾上げであれば1センチ以上2センチ未満で問題ありません。 まつり縫い(2)奥まつりのやり方 奥まつり縫いとは、布と布の間に糸が隠れるようなやり方です。表側だけでなく裏側の縫い目も目立たずほつれにくいことが特徴で、ななめまつり縫いと同様にスカートやズボンの裾上げによく行われます。 奥まつり縫いの具体的な手順は、下記の通りです。 (1) 布を折り返し、縫いしろの裏側から針を出す (2) 5ミリほど進んだ布の表面を小さめにすくう (3) 折り山の表側から針を出す(すくった布の表面くらいの小ささ) (4) (2)と(3)を繰り返し、玉止めをしたあと折り返しを元に戻して完成 奥まつり縫いをきれいに行うためには、最初の準備が重要です。事前に折り目をしっかりと付けて、布がズレないようにまち針を刺すなどしましょう。また、糸を引っ張るときに力が入っているとシワとなりやすいため、程よい力加減で糸を引くこともポイントです。 まつり縫い(3)たてまつりのやり方 たてまつり縫いとは、表側に縦方向の縫い目が目立つようなやり方です。ワッペン・名刺などのアップリケやパイピングに適した縫い方で、あえて糸の色を変えることでデザインのアクセントにもなります。 たてまつり縫いの具体的な手順は、下記の通りです。 (1) ワッペンなど貼り付けたいアイテムの生地裏側から針を出す (2) アイテムを貼り付けられる生地に、表側から垂直に針を刺す (3) 1ミリ程度進んで、裏側から再度針を出す (4) (2)と(3)を繰り返し、裏側もしくはワッペンの中で玉止めをして完成 たてまつり縫いの場合、表側は垂直にまっすぐ糸が渡りますが、裏側はななめに糸が渡るような形です。縫い目の始まりがバラバラだと統一感が出ずやや汚く見えてしまうため、均等に縫うことがポイントと言えます。 まつり縫い(4)コの字まつりのやり方 コの字まつり縫いとは、その名の通り折り山部分に「コの字」で糸を通していくやり方です。表側・裏側の縫い目が目立たないため、返し口を閉じるときや破れた・穴があいた洋服を修復させるときにコの字まつり縫いがよく行われます。 下記では、返し口を閉じるときのコの字まつり縫いの具体的な手順を紹介します。 (1) 返し口の少し手前の縫い目裏側から、表側に針を出す (2) 手前側の折り山を、直角に3ミリ程度すくって針を通す […]

2021.09.15
【ミシン針】太さの種類4つ|用途別の種類6つ・特性も解説!

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【ミシン針】太さの種類4つ|用途別の種類6つ・特性も解説!

ミシンは、名札つけ・裾上げや、ハンドメイドのマスク・入園入学グッズ、洋服作りなどなど幅広い範囲で使用できる手芸道具です。そのため、ホームソーイングでミシンをより一層活用したいと考えている方も多いでしょう。 当記事では、ミシンで使用する「ミシン針」の種類について解説します。ミシン針の特徴や適した糸の種類、ミシン針の購入におすすめの場所も紹介するため、ぜひ参考にしてください。 ミシン針の太さの種類4つ|適した糸の種類も ミシンを使う際には、縫い目の長さやミシンで扱う布地の種類によって、適切なミシン針やミシン糸を選ぶことが大切です。ミシンの針の太さは「○号」といった号数で表され、数字が小さいほど細く、数字が大きいほど太くなります。 また、ミシン糸の太さは「○番」という数字で表され、数字が大きいほど細くなることに注意しましょう。なお、上糸と下糸は同じ番手のものを選ぶことが一般的です。 工業用・職業用ミシンには、16号より太い針や7号といった細い針もありますが、家庭用ミシンでは基本的に9号・11号・14号・16号のミシン針を使用します。 ここでは、家庭用ミシンで主に使用される4種類のミシン針の特徴と、縫い目の長さや適した布地、適切な糸について解説します。 9号 9号のミシン針は、1.8mm~2.5mmの細かな縫い目で縫うことができる針です。ガーゼ・綿サテン・シフォン・ジョーゼット・オーガンジー・ローンなど、薄手の布地を縫う際に使います。 9号のミシン針に使用するミシン糸は、ポリエステル糸であれば60番~90番、綿糸・絹糸であれば50番~80番が適しています。9号のミシン針を薄地に使用する際に、ミシン糸の太さで迷った場合には、まず90番のミシン糸で試してみましょう。 11号 11号のミシン針は、2.0mm~3.0mmの普通の縫い目で縫える針です。ダブルガーゼ・リネン(麻布)・ワッフルの他、ちりめんやブロードなどのワイシャツ程度の普通地を縫う際に使用します。 使用するミシン糸は、ポリエステル糸であれば60番~90番、綿糸・絹糸であれば50番~60番の太さが適しています。ミシン糸の太さに迷った場合は、60番のミシン糸を準備しておくと安心です。 14号 14号のミシン針は、2.5mm~4.0mmといった粗めの縫い目で縫うことが可能な針です。デニム・帆布・ベロア・キルティング・ビニールコーティング地などの厚地を縫う場合に使用します。 使用するミシン糸は、ポリエステル糸の場合は60番、綿糸・絹糸であれば30番~50番が目安です。 16号 16号のミシン針も、2.5mm~4.0mmといった粗めの縫い目で縫える針です。14号のミシン針と同様に、厚手デニム地・帆布・ベロア・キルティング・ビニールコーティング地などの厚手の布地を縫う際に使用されます。 ポリエステル糸・綿糸・絹糸のいずれの場合でも、30番のミシン糸を選ぶことをおすすめします。 【用途別】ミシン針の種類と特性6つ ミシン針は用途によって種類が異なり、主に下記の6種類に分けられます ■【用途別】ミシン針の種類 キルト用 刺しゅう用 レザー用(皮革用) ニット用 デニム用 極薄生地用 ここでは、上記6つの用途に応じたミシン針の特徴と性能について解説します。 ミシン針の大手メーカーには「オルガン針株式会社」「クロバー株式会社」の2つがありますが、ここではオルガン針株式会社のミシン針を例に挙げて説明します。 キルト用 ミシン針を選ぶ際は、針の型番(品番)・針の基本的な寸法・針先形状をチェックしましょう。 ■ミシン針の基本的な寸法 A(軸径)…ミシン針の柄の部分における直径 D(穴上寸法)…ミシン針の穴(糸を通す部分)の上端から柄の部分(上端)までの長さ N(軸寸法)…ミシン針における柄の部分の長さ キルト用には、「HA×1QU」が適しています。 ■HA×1QUの基本情報 型番 HA×1QU 針の寸法 A(軸径):2.02 D(穴上寸法):33.80 N(軸寸法):11.70 針先形状 尖頭細身型(SPI) 「HA×1QU」は針先が細く、尖っている点が特徴です。厚みがあり中綿が含まれているキルト地でもスムーズに針が通るため、キルト地を縫う際にはぜひ活用してください。 刺しゅう用 「HA×1EB」は、刺しゅうに適したミシン針です。 ■HA×1EBの基本情報 型番 HA×1EB 針の寸法 A(軸径):2.02 D(穴上寸法):33.90 […]

2021.09.10