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スカートのおすすめ生地は?デザインごとのおすすめや柄の種類も

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スカートのおすすめ生地は?デザインごとのおすすめや柄の種類も

ハンドメイドのスカートは生地を裁断してミシンがけをするだけと作り方が簡単で、洋服作り初心者から上級者までおすすめの題材です。使用する生地や縫い方を工夫すれば、デザインや着心地にこだわったオリジナルのスカートを作れます。 「スカート用の生地はどのように選べばよいか」「おすすめの生地を知りたい」と考える方は多いのではないでしょうか。ハンドメイドでスカートを制作したい人に向けて、スカート用の生地の選び方を詳しく解説します。 スカート用の生地の選び方 スカートを手作りする場合は、まずどのようなスカートを作りたいかを明確にして、適したスカート用の生地を選ぶことが重要です。生地には厚さ・織り方・性質など多様な特徴があり、使用する生地によって手作りスカートの仕上がりも変わります。 以下ではスカート用の生地の選び方を5つに分けて、それぞれのポイントや考え方を紹介します。 生地の厚さ 生地の厚さは、裁断しやすさやミシン針の通しやすさにかかわります。スカートは縫い代に沿って生地同士を縫い合わせるため、初心者の方は薄くやわらかい生地がおすすめです。 生地の厚さは一般的に、60番などの「番手」や8号などの「号数」で表記されます。番手や号数を見るときは、数字が大きいほど生地が薄くなる点を理解しましょう。 ただし、デニム生地に使われる「オンス」は重さを表す単位であり、数字が大きいほど生地が厚くなります。 生地の織り方 生地の織り方は、スカートの質感や耐久性にかかわるポイントです。生地の基本的な織り方は三原組織と呼ばれ、「平織」「綾織」「繻子織(しゅすおり)」の3つがあります。 平織はタテ糸とヨコ糸が交互に交差する織り方です。平織の生地は頑丈で摩擦に強いため、初心者がスカート作りに使用する生地に適しています。 綾織の生地は、ハリがありながらもやわらかな生地を使いたいときにおすすめです。繻子織の生地は滑らかで光沢感があるものの摩擦に弱いため、上級者向けと言えます。 生地の性質 生地の性質は、スカートの耐久性や通気性、着用時の動きやすさにかかわるポイントです。生地に使用されている原料の種類によって、生地の性質は変わります。 たとえば綿で作られたコットン生地は肌触りがやわらかく、着心地がよい点が特徴です。コットン生地のスカートは保温性にも優れていて、冬場も暖かく着られます。 生地の種類は綿以外にも、麻・ウール・ポリエステルなどさまざまです。生地の性質に着目して生地を選ぶと、着用シーンに合ったスカートを作れます。 スカートのデザイン スカートのデザインはフレアスカートやギャザースカートなどの種類があり、デザインごとに適している生地が異なります。作りたいスカートのデザインが決まったなら、デザインに合った生地を選ぶことが大切です。 たとえば、ウエストから裾にかけてふわりと広がるフレアスカートなら、やわらかく身体にフィットしやすい生地が適しています。ウエストの留め具は、ウエストゴム・金具・ベルトのいずれにするか、また裏地付きにするかどうかなども考えて生地を選びましょう。 着用シーズン スカートの生地選びは着用シーズンを考えることも大切です。着用シーズンを大きく「春夏服」「秋冬服」の2つに分けて、それぞれの季節に適した生地を選びましょう。 春夏服のスカートは、適度な薄さがあり、軽くて動きやすい生地がおすすめです。通気性も良好な生地を選ぶと、着用時に熱がこもらず快適に過ごせます。秋冬用のスカートには、厚みがあり保温性に優れている生地を選びましょう。 「春夏」「秋冬」に適した生地は下記の通りになります。 春夏におすすめの生地 秋冬におすすめの生地 ローン リップル サッカー 楊柳 シフォン ブロード デニム オックス リネン デシン サマーウール ダブルガーゼ アムンゼン タイプライター ネル ビエラ ブロード デニム ウール コーデュロイ ツイード スカートにおすすめの生地 スカートに使える生地の種類は多岐にわたり、それぞれ異なる特徴を持っています。スカートの生地選びでは生地の特徴を把握して、作りたいスカートに適した種類の生地を選ぶことが大切です。 以下ではスカートにおすすめの生地を22選挙げ、生地の特徴と向いているスカートの種類などを紹介します。 ローン ローンは60~100番手の細い織糸を使用した、平織で織られた生地です。ローンは薄手で軽く、やわらかな肌触りがあり、上品な風合いを特徴としています。綿素材のコットンローンが主流であるものの、原料が麻の「リネンローン」も存在します。 薄手のローンは、透け感のある春夏用スカートを作りたいときにおすすめです。デザインでは、フレアスカートやギャザースカートなど、裾のドレープ感を重視するスカートに向いています。 タイプライター タイプライターは主に40~80番手の細い織糸を使用した、平織で織られた綿素材の生地です。タイプライターは細い糸を高密度で織り上げて作られており、ハリのある肌触りと耐久性の高さを特徴としています。 […]

2022.06.27
キルティングとは?特徴・性質や世界のキルティング生地も解説!

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キルティングとは?特徴・性質や世界のキルティング生地も解説!

暮らしになじみのあるキルティングは、暖かさや丈夫さとともに優れたデザイン性も持っています。また、衣服やファッション小物など、活用できるアイテムも多いため、手芸材料としても注目を集めています。 当記事で解説するのは、キルティングの種類や使用されているアイテム、洗濯時に注意したいポイントです。また、ハワイアンキルトなどの世界の代表的なキルティング生地についても紹介するため、ハンドメイド活動の参考にしてください。 キルティングとは? キルティングとは、表地と裏地の間に綿を挟んで3層にした生地を、ランニングステッチ(串縫い)という方法を用いて、ミシンや手で縫い合わせる手芸の技法です。また、キルティングの技法によって2枚の生地の間に綿が封じ込められた生地は、キルティング生地やキルトといいます。 キルティングの本来の目的は、中綿のズレを防いで保温性を高めるという点です。キルティングを用いることで、薄い生地でも暖かみを出すことができます。最近では薄い生地でも立体的な模様を浮き上がらせることが可能な点から、装飾のために用いられることも多いです。 キルティングは2枚の薄い生地を縫い合わせているため、裏地を付ける必要もなく、また家庭用ミシンでも吸いやすいため、ハンドメイド初心者でも挑戦しやすいでしょう。初心者の方は、まずはクッションカバーやコースターなどを余ったハギレで作るのもおすすめです。 キルティングはどんなアイテムに使用されている? キルティングは、衣服や小物、インテリアなどのさまざまなアイテムに使われています。 キルト生地を使った衣服として広く知られているのは、キルティングコートです。キルティングコートは1枚羽織るだけでも暖かいため、実用性とファッション性に優れたアイテムとして人気があります。また、冬を暖かく過ごすためのアイテムとして、キルティングスカートもポピュラーです。 小物にもキルティングは幅広く使われています。例えば、子どもの入園・入学グッズとしてよく知られるレッスンバッグやシューズケース、体操着入れなどです。また、大人が使えるバッグやポーチ、巾着などにもキルティングは用いられています。 キルティングを使ったアイテムは、洗濯や掃除のしやすさから、キルティングラグやキルトケットといったインテリア分野でも人気です。 キルティングの種類 どの素材にキルティング加工を施すかによって、キルティング生地の名称は異なります。キルティングの種類は下記の通りです。 綿ポリキルティング ほどよい厚みとハリのある綿ポリ生地にキルティングを施した生地 オックスキルティング 厚みと通気性を兼ね備えたオックス生地にキルティングを施した生地 シーチングキルティング ざっくりとした風合いのシーチング生地にキルティングを施した生地 ブロードキルティング 柔らかい手触りと光沢を持つブロード生地にキルティングを施した生地 ガーゼキルティング 軽さや柔らかさ、吸水性などを持つガーゼ生地にキルティングを施した生地 キルティングは種類によって厚さや手触りに違いがあります。そのため、ハンドメイドに用いる際には、コートや子どもの入園グッズ、大人用のバッグなど、アイテムによってキルティング生地を使い分けるのがおすすめです。 キルティングの主な特徴・性質 キルティングは、下記の特徴や性質を持っています。 キルティングの主な特徴・性質 暖かい 丈夫なのに軽い 用途が幅広い シワになりにくい デザイン性が高い 暖かくなるという点はキルティングの代表的な特徴です。キルティングは生地と生地の間に綿が挟まれているため、空気の層が生まれます。中綿によって作られた空気の層により、体から出る熱を外に逃がさないようにすることができるため、保温性が高くなります。 キルティングの中綿は、生地の耐久性を高めるのと同時に、軽さも叶えてくれます。一般に、丈夫な生地は厚さを持っているか特殊加工を施す必要があるため、重たくなりがちです。しかし、軽量な中綿によって強度を高めたキルティングは、丈夫さと軽さを兼ね備えています。また、キルティングをすることで薄い生地でもハリが生まれるため、しわになりにくいという点も大きな長所でしょう。 また、キルティングは機能性だけでなくデザイン性にも優れています。キルティングを施す際のステッチ(縫い目)は、直線や曲線を用いて、チェック模様や花模様、幾何学模様を表現することが可能です。生地の色や模様でデザインを楽しむこともできます。 洗濯時の注意点は? さまざまなアイテムに使うことができる便利なキルティングですが、自宅で洗濯する際にはいくつか注意すべき点があります。 まずは、キルティング生地の洗濯表示を確認しましょう。キルティングは生地の間に綿が入っているため、キルティングの種類によっては水分に弱かったり縮みやすかったりすることがあります。洗濯機で洗えるのか、乾燥機は使えるのかなどの確認が欠かせません。 キルティング生地のコートなどの衣類を乾かす理想の方法は、自然乾燥です。ある程度の時間は必要ですが、中綿を自然にじっくりと乾かすことによって、縮みや型くずれを防げます。 また、洗濯や乾燥を終えたキルティング衣類を収納する際には、ハンガーにかけて収納することをおすすめします。キルティングをたたんで収納した場合、中綿がつぶれ、キルティング生地のよさが損なわれてしまうためです。バッグなどのキルティングアイテムも、できるだけたたまずに収納しましょう。 世界の代表的なキルティング生地 キルティングの起源はヨーロッパの寒い地域ですが、その後キルティングは世界の各地で独自の発展を遂げてきました。世界には、ヨーロピアンキルトやアメリカンキルト、ボルチモアキルトなどのさまざまなキルトがあります。 中でも代表的なキルティング生地を、以下に3つ紹介します。 ハワイアンキルト 1820年代、アメリカのニューイングランド州からキリスト教を広めるために、宣教師たちがハワイを訪れました。宣教師の妻たちから伝えられたキルティングの技法を、ハワイの女性たちが独自に発展させたものがハワイアンキルトです。 ハワイアンキルトの特徴は、1枚の大きなサイズの布を8つに折りたたんでカットしたことにより生まれる、シンメトリー(左右対称)なデザインです。シンメトリーな模様は、南国らしい果実や植物などを表し、またキルティングのステッチは、ハワイを囲む海や波の自然風景を表現しています。 細かい手法を用いるハワイアンキルトは、手芸だけではなくアートとしての評価も高く、特別な日のベッドカバーや壁掛けなどの装飾品としても使われています。 カオハガンキルト カオハガンキルトとは、フィリピン・セブ島沖にある小島「カオハガン」で作られているキルティング生地です。1990年代にカオハガンに移り住んだ日本人女性が、島の女性たちにキルティングの技法を伝えました。 カオハガンの女性たちによって発展したカオハガンキルトは、型紙や定規を使わずにナチュラルにカットした布を自由に縫って作られます。そのため、1つとして同じ形の物がありません。キルトに描かれるモチーフは、島の植物や動物、海を泳ぐ魚、空を飛ぶ鳥などです。また、カラフルな配色も魅力です。 近年は島の観光資源としての価値が注目されていて、日本のキルト作家が地元の住民にキルティングの技術指導を行うこともあります。 アーミッシュキルト アーミッシュとは、1700年代にスイスやドイツからアメリカに移り住んだ、キリスト教プロテスタント再洗礼派の人々です。現在も地域や国、既存の教会には属さずに、聖書の解釈に従って生活をしていて、「プレーン・ピープル(簡素な人々)」とも呼ばれています。 アーミッシュのグループによって作られるキルトが、アーミッシュキルトです。アーミッシュは「必要なものを、必要な分だけ」というルールのもと、謙虚さを象徴する無地の布を使った衣服を着用しています。アーミッシュキルトも同様に、無地の布が使われ、幾何学模様のデザインと非常に細かなステッチが施されています。 アーミッシュキルトの布地カラーや模様には、厳しい制約を生活条件としたアーミッシュの信念が反映されており、素朴さの中にも洗練された力強い印象を与えるデザインです。 […]

2022.06.27
ツイード生地の特徴・性質|代表的な種類も解説

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ツイード生地の特徴・性質|代表的な種類も解説

ツイード生地は、非常に丈夫でありながら保温性が高く、オシャレな印象を与えることができるため、衣服だけでなくバッグやポーチなどさまざまなアイテムで幅広く使用されています。 ツイードを使ったアイテムを作りたいけど、ツイード素材の特徴や性質が分からない、ツイード素材の注意点を知りたい、という方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、ツイード生地について押さえておきたい特徴や性質、代表的なツイードの種類について解説します。お手入れの際の注意点についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。 ツイードとは? ツイードとは、太い紡毛糸を使って織られた平織り、または綾織りの生地の総称です。紡毛糸とは、短い羊毛繊維を紡いで作った糸のことです。短い繊維を紡いでいることから、繊維の中に空気がたくさん入るため、保温性が高くなります。秋冬用のジャケットには定番の素材で、近年はツイードスーツなども広く普及しています。 ツイードは、ふんわりとした風合いや柔らかな肌触りを実現できる「縮絨(しゅくじゅう)」や「起毛」などの処理を一切行わないことが大きな特徴です。縮絨や起毛処理を行わないことで、織り目がはっきりと表れ、硬くざっくりとした手触りの自然な仕上がりの生地になります。織り目が明確なことから、ツイードには「ヘリンボーン」や「チェック」、「千鳥格子」などの多くの柄が存在します。 またツイードの中には、春夏用のコーデに使える「サマーツイード」という種類もあります。ツイードの素材となるウールにシルクやリネンなどを混ぜることで、通気性や吸水性に優れた生地となるため、汗ばむ時期でも快適に過ごすことができるでしょう。 ツイードはどんなアイテムに使用されている? ツイードは、ジャケットやワンピース、スカートなどの衣類はもちろん、鞄やポーチ、ペンケースなど幅広いアイテムに使われています。ツイードがさまざまなアイテムに使用される理由は、多種多様な色柄があり、どの柄も高級感があるためです。千鳥格子やチェック柄など、カジュアルなコーディネートにツイード素材のものを1点加えるだけで、一気にワンランク上の装いにすることが可能な点が人気の理由です。 また、ツイードは生地が丈夫なことから、鞄や財布といったアイテムにもよく使われます。使用する糸の配色によって生地の色合いを無数に生み出すことができるため、自分好みのアイテムを見つけることができるでしょう。 ハンドメイドでツイードを使った衣類を作る場合は、裏地をつけることが多いため、少し難易度が高いかもしれません。裏地を必要としないパンツやスカートは、比較的作りやすいファッションアイテムです。 また、バッグやポーチを作る際は、レザーなど他の生地と組み合わせることで、より個性的なオリジナリティ溢れる作品を生み出すことができるでしょう。汚れも目立ちにくいため、タブレットケースやブックカバーなどにも最適です。 ツイードの歴史 ツイードの語源は、イギリスとスコットランドの国境に位置するボーダー地方で織られていた、荒くて硬い綾織りのツイル(twill)からきています。元々は農民の防寒着として、過酷な冬の寒さから身を守るために飼育している羊の毛を刈りとって作られました。 このツイルは18世紀中頃、スコットランド語で「tweel」と綴られ、ツイード(tweed)川流域で生産されていました。その際にロンドンの商人が「tweel」を「tweed」と誤記してしまったため、ツイードという名前で普及するようになりました。 18世紀終わり頃には、染料をより鮮やかにする技術が発明されたり、スコットランドとロンドンを結ぶ鉄道路線が完成したりしたことで、多くの工場で生産されるようになりました。ツイードはその後さまざまな地方で作られるようになり、ブランド化が進みました。 ツイードの主な特徴・性質 ツイードは発祥地や産地によりいくつかの種類に分けられます。種類によって、生地の手触りや着心地はさまざまですが、ここではツイード全般が持つ特徴について紹介します。 ツイードの主な特徴・性質 防寒性が高い 耐久性に優れている 鮮やかで美しい色合い ツイードは、保温性の高いウールを素材とし、また短い羊毛を使って織られていることから繊維の使用量が増え、厚手で風を通しにくい、寒い時期にぴったりの生地となります。 また、起毛処理などを行っていないため、毛玉などができにくく、厚手のため丈夫で長持ちします。イギリスやスコットランドなどのヨーロッパでは、親子3世代に渡りツイードジャケットを受け継ぐ家庭もあるといわれるほど、耐久性に優れています。手触りは、最初は少し固めですが、使い続けることで柔らかく馴染んでいき、長く愛用して変化を楽しむことができる点も魅力の1つです。 さらに、ツイードは何色もの糸を使って織り上げるため、他の生地にはない鮮やかで美しいグラデーションが演出できる点も魅力の1つです。 洗濯時の注意点は? ツイードは、洗い方によって生地が縮んだり色合いが変化したりすることがあります。ここでは、ツイードを洗濯する際に注意しておきたいポイントについて紹介します。 ■洗い方 ・洗濯機で洗う場合 洗濯機で洗う場合は、型が崩れないようにたたんでから洗濯ネットに入れて洗います。目立った汚れがある場合、汚れの部分に中性洗剤の原液をつけて洗濯しましょう。脱水後はすぐに取り出し、しわを伸ばします。 ・手洗いする場合 手洗いする場合は、中性洗剤を30度前後のぬるま湯に溶かします。ツイードを沈めるようにしながら、優しく押し洗いします。無理に脱水をすると生地が縮む原因になるため、タオルなどで包み丁寧に水気を切るようにしましょう。 ■干し方 脱水後しばらく放置してしまうと型が崩れてしまうため、時間を置かずに干しましょう。干す前にしわを伸ばして形を整えます。生地の縮みを最小限に抑えるためには、日陰干しがおすすめです。 以上の点を意識することで自宅での洗濯も可能になりますが、大切に使い続けたい洋服などの場合は、自宅で洗濯するよりもクリーニングに出すほうがよいでしょう。 代表的なツイードの種類 ツイードは発祥の地や使用する糸の特徴によって、いくつかの種類に分かれます。 食材やワインなどを選ぶ際に産地にこだわりを持つ方が多いのと一緒で、ツイードも原産地によって特徴や魅力は大きく異なるため、産地はツイードアイテムを選ぶ際の1つの指針となっています。 ここからは、ツイードの中でも「世界の3大ツイード」と評される代表的な3つの種類について紹介します。 ハリスツイード ハリスツイードは、ツイードの王様といわれているブランドです。スコットランド北西に位置するアウターへブリディーズ諸島のハリス地方という土地で作られています。元々は田舎町に伝わる伝統的な生地で、漁師などが防寒用の服として使用していたことからも、庶民の生地として親しまれていました。 ハリスツイードは、ケンプ(死毛)と呼ばれる粗い毛が入っている点が大きな特徴です。高級生地というよりは、素朴な色合いやラフさが魅力で、日常のファッションに取り入れやすいツイードです。 またハリスツイード生地には、通称「オーブマーク」と呼ばれる宝珠と十字をモチーフにしたロゴが刻まれたタグがついており、シリアルナンバーも印字されています。このタグは、「英国ハリスツイード協会」の品質認定の証です。ハリスツイードは今でも、羊毛の選別や製織のほとんどを手作業で行っている上、ハリス地方でも伝統ある熟練の職人によって織られています。そのため、ハリスツイードの生地は、世界一品質のよいツイードだといわれています。 シェットランドツイード シェットランドツイードは、スコットランドの北端にあるシェットランド島で作られているツイード生地です。ツイードの多くは繊維の太さがまばらな紡毛糸を使用しているのに対して、シェットランドツイードは繊維を平行に引き揃え、短い毛や不純物を除去した「梳毛糸」が使われています。 そのため、スポンジのようにふっくらとした感触が特徴です。柔らかさを生かしてセーターやコートとして使用されることが多く、分厚くて硬いものが多いツイードの中でも珍しい素材感です。 ドニゴールツイード ドニゴールツイードは、アイルランドのドニゴール地方で生産されています。農家の人たちが手紡ぎ・手織りしており、糸の太さもまばらであるため、ラフな雰囲気と暖かみのある色合いが特徴です。 また、ドニゴールツイードには、ネップと呼ばれる糸のかたまりがよく見られ、そのネップがあることで染め上がりにむらが出て、味わい深い色に仕上がります。 ドニゴールツイードは、縦に白色、横にカラーのネップが現れるおしゃれな模様が特徴で、ハリスツイードに次ぐ人気ツイードです。保温性と耐久性を兼ね備えているため、ジャケットに最適な生地です。 まとめ ツイードは、耐久性に優れ、鮮やかな色合いと柄が魅力の生地です。ツイードと一口にいっても、多様な種類があり色合いや肌触りもそれぞれ異なります。ツイードを使ったアイテムは、ジャケットなどの衣類だけでなく、鞄やポーチ、ブックカバーなどバリエーションも豊富です。 洗濯をする際は生地が縮まないように、洗濯ネットに入れる、陰干しをするなど注意しながら丁寧にお手入れしましょう。ツイードならではの美しい生地感や色合いを生かして、ツイードを使ったオリジナル作品作りにもぜひ挑戦してみてください。

2022.06.27
ダンガリーの生地の特徴|デニム・シャンブレーの違いも解説

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ダンガリーの生地の特徴|デニム・シャンブレーの違いも解説

ダンガリーの生地は、爽やかな色むらのある独特な風合いが特徴です。シャツやワンピースに使われることが多い素材ですが、手作りポーチやバッグ、マスクなどに使うのもおすすめです。 ダンガリー生地についてなんとなく知っているけど、デニムとの違いが分からない、ハンドメイド作品に生かせるようにもっと知識を身に付けたいという方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、ダンガリー生地で物作りをはじめるに当たって押さえておきたい、ダンガリー生地の特徴をデニムやシャンブレーとの違いも交えながら解説します。ダンガリーやダンガリーに似た素材の知識を深めて、ぜひハンドメイド作品作りの参考にしてください。 ダンガリーとは? ダンガリー生地とは、タテ糸に白糸、ヨコ糸に染色糸を使って綾織りで織られた薄手の綿織物を指します。元来は綾織りが主流でしたが、現在は平織りで織られたダンガリーも多く、平織りのダンガリーは綾織りのものよりも粗く、カジュアルな仕上がりとなっています。ヨコ糸はインディゴなどの青系の色を使用することが多いですが、まれに赤系や黒系の染色糸も使用されます。綾織りの場合、染色糸よりも白糸のほうが表にくる割合が大きいため、「色味が薄いデニム」と認知されるような薄い爽やかな色合いが特徴の生地になります。 ダンガリーの語源は、西インドの「ダングリ(Dungri)」という地域で織られた藍染め生地が起源といわれています。素材はコットン100%のものが主流ですが、麻やレーヨン、ポリウレタンなどの素材と混紡することで、風合いの変化を楽しめることもダンガリーの特徴の1つです。 ダンガリーは、シャツやワンピースなどに使われることが多く、生地が薄手なことから春夏用の服によく使用される生地です。 ダンガリーはどんなアイテムに使用されている? ダンガリーは適度な厚みがあり裁製しやすい生地のため、さまざまなアイテムに使用されています。ここでは、ダンガリーを使った代表的なアイテムを紹介します。 ・シャツ・ワンピース ダンガリー生地は、さらりとしていて肌触りがよいため、シャツやワンピースなどが定番アイテムです。色の異なる糸を織り込んでいるため、色合いがきれいでシンプルなデザインでもおしゃれに着こなすことができます。薄手の生地のため、透け感が気になる場合はリネンと混紡されたダンガリーを選ぶのがおすすめです。 ・トートバッグ・エコバッグ ダンガリー生地は、丈夫でありながら軽量なため、トートバッグなどにも適した生地です。また、耐久性が高く洗濯も可能なため、毎日使うエコバッグにも向いています。 ・ランチョンマット・コースター 独特な色むらがあるダンガリー生地は、無地の生地よりも汚れが目立ちにくいため、ランチョンマットやコースターとして使用することもよいでしょう。家で簡単に洗濯ができるため、汚れを気にせず気軽に使うことができます。 ・ポーチ 汚れが目立ちにくく耐久性もあるダンガリーは、おむつポーチなどの小物入れにもぴったりです。ティッシュケースや巾着袋などは誰でも簡単に作ることができるため、ハンドメイド初心者の方でも挑戦しやすいでしょう。 ・マスク ダンガリーは色合いがおしゃれなことから、手作りマスクとしても人気の生地です。よれにくい上に乾くのが早く、さらにしわにもなりにくいというマスク作りに最適な生地です。 ダンガリーの主な特徴・魅力 ダンガリー生地の特徴や魅力として、以下の5点が挙げられます。 ダンガリーの主な特徴・魅力 爽やかさを感じる色むら 薄手で軽い 耐久性が高い 吸水速乾性に優れている 色落ちしにくい ダンガリー生地の最大の特徴は、爽やかな色むらです。染色糸よりも白糸の面積が大きいため、デニム生地よりも色味が薄くなり、また薄手で軽い着心地がより爽やかで清潔感のある印象を与えてくれます。 また、ダンガリーは元々ワークシャツとして使われていたことからも、耐久性に優れています。繰り返し洗濯をしても形状や風合いをキープすることができます。 さらにダンガリー生地は、汗などの水分を素早く吸水し乾燥させる機能に優れているため、快適な着心地を持続させることができます。汗をかきやすい子供の衣服や春夏シーズンの衣服として1着持っていると重宝するでしょう。 また、ダンガリーに使われている色糸は、生地にする前の糸や繊維の段階で染めておく「先染め」という染色法で作られています。先染めで作られた生地は、生地が完成してから染色する「後染め」で作られた製品よりも色落ちがしにくいという長所があります。 洗濯時の注意点は? ダンガリー生地の手入れは、基本的にデニム生地と同じです。色落ちしにくい生地ではありますが、いくつかのポイントを意識することでより長く色味や形状を維持することができるでしょう。 ここでは、ダンガリー素材の洋服などを洗濯、お手入れする時に注意しておきたいポイントについて紹介します。 ■洗い方 ・洗濯機を使用する場合 自宅の洗濯機で洗濯することは可能ですが、色移りする可能性もあるため、他の衣類と分けて洗濯したほうがよいでしょう。衣類を裏返しにしたり、洗濯ネットを使ったりすることで、色落ちを防ぐことができます。型崩れしないように脱水後はすぐにシワを伸ばします。乾燥機は縮みの原因になるため、使用しないほうがよいでしょう。 ・手洗いする場合 おしゃれ着用洗剤などの中性洗剤を使い、優しく丁寧に洗います。色落ちを防ぎたい時は水を使って洗い、反対に色落ちさせたい時はお湯を使って洗います。洗い終わったら、乾いたタオルを使って優しく脱水しましょう。 ■干し方 干す時は、裏返しのまま干します。直射日光に当たると色あせを起こすため、室内もしくは日陰で干すようにしましょう。どうしても色落ちさせたくない場合は、クリーニングに出すことをおすすめします。 ■普段のお手入れ 生地が濡れた状態でしばらく放置してしまうと色落ちする可能性があるため、濡れた時はすぐに水気を拭き取るようにしてください。汗をたくさんかくような暑い時期は、生地の色がインナーやバッグに移る場合があるため、注意が必要です。 ■アイロンの仕方 アイロンをする時の温度は「中温以下」に設定します。温度が低すぎても不自然な艶が出ることがあるため、当て布を使用するか、スチームアイロンの使用をおすすめします。 ダンガリーと「デニム」「シャンブレー」の違いは? ダンガリーは、デニムやシャンブレーと生地の風合いや色味が似ているため、区別が難しいと感じる方もいるかもしれません。ダンガリーとデニム、そしてシャンブレーは、生地の織り方に以下のような違いがあります。 ダンガリー タテ糸が白系、ヨコ糸が色系の綾織り デニム タテ糸が色系、ヨコ糸が白系の綾織り シャンブレー タテ糸が色系、ヨコ糸が白系の平織り 生地の織り方は大きく分けて「綾織り」と「平織り」の2種類です。綾織りは、1本のタテ糸が2〜4本のヨコ糸の上を通っています。一方、平織りは、タテ糸とヨコ糸の本数が均等でバランスよく交差しているという違いがあります。 ここからはより詳しく、ダンガリーとデニム、シャンブレーの違いやそれぞれの特徴について紹介します。 […]

2022.06.23
ヘリンボーンってどんな生地?どんな織り方?魅力を紹介

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ヘリンボーンってどんな生地?どんな織り方?魅力を紹介

ヘリンボーンは、V字型と逆V字型が連なった模様の総称です。織物では羊毛を使った秋冬物の衣類が定番で、他にも綿や麻、ポリエステルなどの素材が用いられます。着心地のよさや丈夫さ、上質な雰囲気から、幅広い世代に人気のある生地です。 今回はヘリンボーン生地とはどのようなものなのか、使用されるアイテムや主な素材、特徴や魅力などから解説します。また、ヘリンボーンと同じ綾織り(斜文織り)の変化組織についても紹介するため、ソーイングの生地選びの参考にしてください。 ヘリンボーンとは? ヘリンボーンとは、タテ糸とヨコ糸を2本以上ずつ組み合わせて織る、綾織りの一種です。最大の特徴は、連続したV字型(山型)の柄です。ヘリンボーンという名称は、織物に限らず、フローリングやタイルといったインテリアの分野などでも、模様そのものを指して使われます。 魚の骨のような模様をしているため、語源は英語で「ニシンの骨」を意味する「Herring bone」です。杉の葉のような形をしていることから、日本では「杉綾織り」とも呼ばれます。 ヘリンボーンはどんなアイテムに使用されている? ヘリンボーンの定番は、ウール(羊毛)を使った秋冬物の衣類です。例えばジャケットとパンツのセットアップ、コート、スカートなどに用いられます。クラシックで王道ながらも、カジュアルでおしゃれな雰囲気もあり、流行りを問わず人気です。 ウール以外の素材でも、平織りよりも厚みがあり、しっかりとした質感の生地になります。そのため、メンズスーツやレディースのアンサンブルなど、フォーマルなアイテムを仕立てる場合にも、高級感のある仕上がりが期待できます。 ハンドメイド作品に用いる場合は、小物を作るのがおすすめです。適度な厚みの丈夫な生地のため、裏地なしでペンケースやポーチ、ブックカバーなどが作れます。ネクタイなどのファッションアイテムもおすすめです。シンプルな作りでもセンスよく仕上がるため、贈り物にもぴったりです。 ヘリンボーンに使用されている主な素材 ヘリンボーン生地には、先に挙げた定番のウール以外にも、さまざまな素材が使用されています。その中でも主な素材である綿、麻、ポリエステル、羊毛(ウール)について、その特徴を解説します。ヘリンボーンを使ったソーイングをする際、ぜひ素材選びの参考にしてください。 ・綿 綿は植物の種から採れる、最も身近な天然素材です。綿素材の布地は、優しくふんわりした肌触りで着心地がよく、Tシャツやカットソー、パジャマなど、日常使いの衣類に適しています。 通気性や吸水性、保温性に優れているため、季節を問わず快適に着られます。洗濯や乾燥によっては縮む可能性があるため、お手入れには気をつけましょう。 ・麻 麻はリネンやラミーなどの植物の繊維を使った天然素材です。衣類として使われる生地は、表面はざらりとした手触りで、見た目にはハリとシャリ感があります。 吸水性と通気性に優れているため、湿度の高い日本では、昔から夏の定番の素材として重宝されてきました。色褪せしやすく、シワができやすいため、直射日光を避けて陰干しを行い、ハンガーにかけて保管しましょう。 ・ポリエステル ポリエステルは最も身近な合成繊維で、機能性に優れた素材です。つるりとした光沢感ある生地は、耐久性が抜群で、型崩れもあまりしません。 シワになりにくいのに加え、吸湿性が高く洗濯してもすぐに乾くため、お手入れが簡単です。一方で、静電気が発生しやすく、毛玉ができやすいというデメリットもあります。 ・羊毛 羊毛は動物由来の天然素材で、ウールの1つです。保温性に優れているため、ニットやコートなど、秋冬の衣類によく用いられます。また、伸縮性と弾力性があり、厚手の生地でも着心地がよく、シワや型崩れの心配がいりません。 お手入れは少し難しく、自分で洗うと縮んだり、毛玉がついたりする可能性があります。自宅で洗えないこともないですが、クリーニングに出す方が無難でしょう。 ヘリンボーンの主な特徴・魅力 ヘリンボーンは、用いられる素材が幅広く、素材の種類によって表情や風合いが異なります。しかしどの素材を使っても、織り方による特徴や魅力は変わりません。ヘリンボーンの特徴・魅力を3つのポイントにまとめて紹介します。 ヘリンボーンの主な特徴・魅力 ・着心地がいい ヘリンボーンには、厚い生地でも損なわれない柔軟性があるため、厚手の生地で仕立てた衣類も快適に着られます。着れば着るほど体に馴染み、しっくりしてくるため、見映えがするのも大きな魅力です。 ・強度が高い ヘリンボーンは綾織りのため、生地には適度な厚みと、しっかりした質感があります。これらの織りの特徴から、とても丈夫で、洗濯を繰り返しても型崩れしづらい、強度の高さを誇ります。 ・シックな雰囲気がある ヘリンボーンはオーソドックスな織り方ですが、おしゃれで垢抜けた印象です。生地には綾織り特有の光沢があり、はっきりした織り目は、高級感を演出します。スーツやコートなど、フォーマルなアイテムにぴったりです。 ヘリンボーン生地にはハリやコシがあるため、シワになりにくく、一度シワがついても戻りやすい性質があります。また適度な厚みから扱いやすいため、ハンドメイドの素材としてもおすすめです。 洗濯時の注意点は? ヘリンボーン生地にはさまざまな素材が使用されており、お手入れの方法は使われている素材によって異なります。衣類の場合はタグの品質表示を確認して、お手入れしましょう。 綾織りは摩擦に弱い、デリケートな一面があります。基本的には手洗いをしましょう。洗濯機を使う場合には、洗濯ネットに入れた上で、手洗いやデリケートコースに設定するのがおすすめです。 洗濯機の使える綿や麻素材であっても、毛羽立ちや毛玉の原因となるため、乾燥機能の使用はおすすめできません。 ジャケットやコートなど、型崩れしやすいアイテムや羊毛素材の衣類は、洗濯だけでなくアイロンがけも難しいため、クリーニング店に出した方が安心です。 ヘリンボーンと併せて知っておきたい!綾織りの種類 ヘリンボーンは三原組織の1つである、綾織りの一種です。綾織りは、斜めに目が走ることから、「斜文織り」とも呼ばれます。ヘリンボーンは綾織りの変化組織にあたる「山形斜文織り」です。 ここからは、綾織り(斜文織り)の3種類の変化組織について紹介します。 変化斜文織り 変化斜文織りは、太い綾目同士や、太い綾目と細い綾目を組み合わせた、はっきりした幅広の斜文線が特徴の織り方です。「フランス綾」や、「ファンシーツイル」とも呼ばれます。織り目の角度はかなり急で、ほとんどの場合右上がりとなっています。 柔らかい質感と優しい光沢のある生地ができるため、綿素材の場合はカジュアルなアイテムによく用いられます。 破れ斜文織り 破れ斜文織りは、本来の綾織りであれば綾目が連なってできる稜線を途中で断ち切り、方向転換する織り方です。「ブロークンツイル」とも呼ばれます。 綾織り特有の、綾目の方向にねじれてしまう性質を解消させるために開発された組織です。綾目が表れないため、表面になめらかな風合いが表れます。生地の持つ丈夫さも、魅力の1つで、デニム生地としても用いられます。 山形斜文織り 山形斜文織りは、綾目を右上がりと左上がりの交互に繰り返して織ることで、斜めに綾目が走る織り方で、ヘリンボーンはこの織り方に該当します。織り目が山形の連なった柄に見えるため、このような名称がついています。 右綾の持つ耐久性と、左綾の持つ柔らかさを兼ね備え、高級感のある見た目と、シワのできにくい扱いやすさから、フォーマルな衣服を仕立てるのにぴったりの織物組織です。 まとめ ヘリンボーンはV字型(山型)の連なる模様の総称で、織物では綾織りに分類されます。綿やポリエステル、羊毛などさまざまな素材から織られています。着心地のよさと、上品な雰囲気から、ジャケットやコートなど、フォーマルなアイテムにもぴったりです。お手入れは使われている素材によって異なりますが、デリケートな生地のため、扱いには注意が必要です。 ヘリンボーンは山形斜文織りの1つで、綾織りの変化組織には他にも種類があります。それぞれの特徴や魅力を知って、ハンドメイドの作品作りに役立てましょう。

2022.06.21
ブロード生地の特徴とは?どんな織り方?他生地との比較も

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ブロード生地の特徴とは?どんな織り方?他生地との比較も

ブロードは1本ずつの糸を交差させて作る、代表的な平織りの生地です。定番の綿素材の他、絹やポリエステルなどさまざまな素材で織られ、衣類にもよく使用されています。肌触りのよさと丈夫さを兼ね備えた扱いやすい生地のため、ハンドメイドでも定番の素材です。 当記事ではブロードの織り方や、生地の特徴と性質、よく使用されるアイテムなどについて紹介します。ブロードとその他の生地を比較した解説もするため、ブロードの魅力を知るきっかけになれば幸いです。 ブロードとは? ブロードとは、同じ太さのタテ糸とヨコ糸を1本ずつ交差させて織る、平織り生地の1つです。発祥は1500年頃のイングランドで、元々は羊毛(ウール)による、しっかりとした質感の毛織物でした。現在では綿で作られた「綿ブロード」が一般的で、他にも絹やポリエステルなど、あらゆる素材が使われています。糸の太さも20〜120番手など幅広いため、生地の厚さも薄手のものから厚手のものまでさまざまです。 ブロードは、発祥の地であるイギリスやフランスでは、「ポプリン」と呼ばれています。一方、日本では糸の太さによって、ブロードかポプリンかを区別するケースが多いです。40番手以下の太い単糸で織られる生地はポプリン、60番手以上の細い双糸で高密度に織られた生地は、ブロードに分類される傾向があります。 ブロードはどんなアイテムに使用されている? ブロードは扱いやすい生地のため、身の回りのさまざまなアイテムに用いられています。中でも定番なのは、綿素材を使って織られたコットンブロードによるシャツやブラウスです。ビジネスシーンや冠婚葬祭で使う無地のYシャツ(ドレスシャツ)から、色柄の入ったカジュアルなシャツまで、豊富なデザインのアイテムがあります。 シャツの他にも、ハリ感のあるギャザースカートや、シンプルなワンピースにぴったりです。小物ならハンカチやマスクの他、エコバッグや巾着といった薄手の袋小物などに使われます。 綿ブロード以外の生地も、それぞれの特徴を生かして、あらゆるアイテムが作られています。例えば、ポリエステルと綿を混紡した「T/Cブロード」は、丈夫でシワができにくく、乾くのが早いため、エプロンや制服にぴったりです。麻からできた「リネンブロード」や絹からできた「シルクブロード」は、その手触りのよさから、パジャマや布団のシーツ、ベッドカバーなどによく使われています。 ブロードの主な特徴・性質 ブロードはシンプルな平織りで主な素材は綿ですが、麻や絹、ポリエステルなどの素材も、それぞれの用途に合ったアイテムに使用されています。 ここではブロード生地全般が持つ主な特徴・性質を、肌触りのよさと耐久性の高さ、見た目の高級感という3つのポイントでまとめました。 ブロードの主な特徴・性質 ・肌触りがいい ブロード生地は柔らかい質感と、滑らかな肌触りが魅力です。細い糸であればあるほど柔らかく、反対に太い糸であればコシが出ます。表面にはしっかりとしたハリもあるため、布地のすべりのよさも特徴の1つです。 ・耐久性が高い ブロード生地は、密度が高く丈夫です。正しく手入れをすれば糸がほつれたり、生地がへたったりせず、きれいな状態を保てます。熱にも強いため、基本的には乾燥機やアイロンの使用が可能です。ただし、生地によっては使用できない場合もあるため、品質表示を必ずチェックしましょう。 ・高級感がある ブロードは目が細かく詰まっていて、織り目が目立ちません。また、ブロードの持つ適度なツヤからは、上質な印象を受けます。中でも細い番手の糸で高密度に織られた生地は、綿素材でもシルクのように上品な光沢が出て、エレガントな雰囲気すら感じさせるでしょう。 ブロード生地は、薄手ながらハリがあるため扱いやすく、ソーイングにもぴったりです。ハンドメイド初心者が家庭用ミシンで裁縫をする際にもおすすめできます。 洗濯時の注意点は? ブロード生地やブロード素材の衣類の注意点として、シワになりやすいという性質があります。特にコットンブロードは、洗濯や乾燥でシワがつきやすく、シャツやブラウスといったきちんとしたアイテムの場合、目立ちやすいという難点があります。 シワになってしまった衣類には、アイロンがけが欠かせません。綿素材の場合には、スチームや霧吹きを使って、高温でしっかりとアイロンをかけます。綿素材に限らず、畳みジワがつきやすいため、保管するときにはハンガーにかけて仕舞いましょう。 ブロードとその他の生地・素材の比較 ブロードはビジネスシーンに欠かせない、Yシャツの定番の生地です。上品でハリのある見た目と、柔らかい着心地のよさを兼ね備えているため、日常遣いのしやすさに定評があります。 ブロード以外にも、シャツに適した生地は複数あります。例えばツイルやオックス、ローンなどはその代表格です。ブロードとそれ以外の生地を比較することで、それぞれの生地の特徴ついて、より深い理解が得られます。 そこで今回はシーチング、ツイル、オックス、タイプライター、ローンという5種類の生地とブロードを比較しました。 シーチング シーチングはブロードと同じ平織りの生地です。基本的にブロードよりも太い番手の糸で織られるため、密度が粗く、その分通気性に優れています。ミシンを使った仕立てがしやすく、薄手のシーツやカバーなどの寝具を作るのにぴったりです。 ブロードと比べると表面に多少ザラつきがあるため、洋服など直接肌に触れるものよりも、ポーチや布バッグなどの小物を作るのに向いています。 ツイル ツイルは綾織りの総称です。綿を使ったコットンツイルや、麻を使ったリネンツイル、インディゴ糸を使ったデニム生地などがあります。 ブロードとは異なり、生地自体に伸縮性があり、シワができにくいという特徴があります。織る際の生地密度によって生地の厚さが変わりますが、厚くても柔らかさは保たれるため、厚手のジャケットやパンツにぴったりです。 一方でデニムパンツの膝が擦り切れやすいことからも分かるように、ブロードよりも摩擦に弱いという性質があります。 オックス オックスはタテ糸、ヨコ糸ともに2本かそれ以上並べて織る、平織りの生地です。その名の通り、元はオックスフォード大学の学生向けに作られました。日本では斜子織りとも呼ばれます。 定番のアイテムは、ボタンダウンシャツです。ブロードと同じYシャツにも向いています。ブロードよりも厚みがあるわりに通気性があり、シワになりにくいのが魅力です。夏にはリネンやレーヨンの入った生地の服を選ぶと、涼しく快適な着用感が得られます。 タイプライター タイプライターは細長い繊維の綿糸を、高密度に平織りにした生地です。ブロードと同じ平織りですが、ブロードよりも細い糸で織られているため、薄くて軽い生地になります。 強いハリとコシ、光沢のある素材感に加えて、紙のような立体的なシワ感が特徴です。フォーマルよりも、カジュアルやナチュラルな雰囲気のスタイルにマッチします。シャツの他、ジャケットやコートなどのアウターを作るのにもおすすめです。 ローン ローンはブロードよりも細い番手の糸を使った、シンプルな平織りの生地です。糸が細いため、他の平織り生地よりも薄くて軽く、色によっては透け感のある仕上がりになります。元々はリネン素材が主流でしたが、現在は綿を使ったコットンローンが定番です。 ほどよいハリとコシがあるため、ブロードと同じシャツやブラウス、ワンピースやチュニックを作るのにおすすめできます。特に春や夏の季節の洋服にはぴったりの生地です。 まとめ ブロードは平織り生地の一種です。柔らかい肌触りと耐久性から、毎日身に付けるYシャツやブラウスなどによく用いられます。生地特有のツヤと光沢感には、上品な雰囲気があり、フォーマルなシーンのアイテムにもおすすめです。 適度なハリがあって扱いやすく、ソーイングにも向いています。一方でシワがつきやすいという性質があるため、素材に応じたお手入れが欠かせません。 ブロードと似たような生地として、シーチングやツイル、オックス、タイプライター、ローンなどの生地があります。それぞれブロードとは異なる個性があるため、ハンドメイドをする際の参考にしてみてください。

2022.06.21
フランネル生地の特徴・性質|洗濯時の注意点も

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フランネル生地の特徴・性質|洗濯時の注意点も

フランネルは、暖かさや柔らかさが特徴の寒い季節に欠かせない生地の1つです。シャツやワンピース、ブランケットなど多様な商品に使われています。とはいえ、具体的にどのような特徴を持つ生地なのかはよく分からないという人もいるのではないでしょうか。 そこで、当記事ではフランネルの概要や特徴、よく使われるアイテムから洗濯する際の注意点まで解説します。よく似た素材や生地についても解説するため、ハンドメイド作品を作る際は、ぜひ参考にしてください。 フランネルとは? フランネルとは、羊の毛などから作られたウールが主な原料で、生地表面に縮絨(しゅくじゅう)加工や起毛処理をした毛織物を指します。縮絨加工とは、毛織物に圧力や摩擦などを加えて収縮させることにより、ふんわりした風合いを出す処理のことです。縮絨を施すことにより、生地に独特の風合いを生み出すことができ、また保温効果を高められます。 本来のフランネルは、紡毛(ぼうもう)を平織して縮絨・起毛加工を施したもののことを呼びました。ウールは、紡績工程の違いによって紡毛と梳毛(そもう)の2種類あり、紡毛は短い繊維を主体とした、繊維の向きを整えないまま紡いだ糸のことです。繊維の間に空気がたっぷり含まれており、ふわふわとした毛糸らしい毛糸になります。一方で梳毛は、短い繊維を取り除いた長い繊維だけを紡ぎます。繊維を平行状態に整えているため、滑らかで光沢感のある糸になります。 現在では、梳毛を使ったものやコットンを使ったもの、綾織のものなど多種多様です。梳毛を使った厚手の織物は「フラノ」、コットンでできた織物を「コットンフランネル」と呼ぶこともあります。略称として使われる「ネル」は、「ネルシャツ」で耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。 フランネルはどんなアイテムに使用されている? 柔らかくふっくらした風合いを持つフランネルは、保温性が高く着心地もよいことから、さまざまなアイテムに使用されています。特に、寒いシーズンの衣類にはなくてはならない生地の1つといえるでしょう。 代表的なアイテムに、ネルシャツという愛称で親しまれているシャツがあります。また、カジュアルなワンピースやボトムスにもよく使用されます。さらに男性の場合だと、フランネルを用いたスーツやジャケットなどもおすすめです。温かみのある優しい印象を与えることができるでしょう。 フランネルは暖かさだけでなく、肌触りのよさや着心地の軽さも魅力のため、秋冬のパジャマやブランケットから、赤ちゃんのロンパースやお包みまで幅広いアイテムに使われる生地です。フランネルというとチェック柄が有名ですが、花柄やストライプ柄など豊富な色柄がそろっているため、自分好みの柄を探して選ぶのも楽しいでしょう。 フランネルの歴史 フランネルは、もともとイギリス・ウェールズ地方の毛織物のことでした。16世紀のウェールズで、フランネルによく似た織物を用いていたという記録があります。フランネルという言葉自体は、17世紀後半にフランスで使われ始めたとされています。ヨーロッパが起源ということもあり、ネルシャツはタータンチェックやグレンチェックなどの英国伝統の柄が使われることが多いといわれています。 1930年ごろにはアメリカでもフランネルを使用したワークシャツが作られるようになり、保温性の高さや手頃な価格帯から、ワーカーを中心に広がりました。1970年代ごろには、ジーンズなどのワークウェアを日常着として着るようになった時代背景もあり、ネルシャツもファッションアイテムとして定着してきました。さらに1990年には、グランジロックのミュージシャンたちが好んで着たことにより、さらに人気を博すようになりました。 フランネルの主な特徴・性質 フランネルは寒い時期の定番ともいえる人気生地なので、「ネルシャツの名前は、一度は聞いたことがある」という人も多いでしょう。しかし、具体的な特徴や魅力まではよく分からないという人のために、ここではフランネルの特徴や性質について詳しく紹介します。 フランネルは、主に以下のような3つの特徴・性質があります。 ・フランネルの主な特徴・性質 暖かい 柔らかい 弾力性がある フランネルの大きな特徴として、保温性が高く暖かいことが挙げられます。もともとウールは保温性の高い素材です。ウールで織った上に、さらに表面は縮絨加工や起毛処理を施されているため、繊維の厚みが増して熱が逃げにくい構造となっています。 またウールを使っているため、弾力性があります。しわができにくく、着崩れもしにくいことから、フランネル製のファッションアイテムは長く着続けることができるでしょう。さらに縮絨・起毛加工によって柔らかな手触りとなり、着心地がよい点も外せない魅力の1つです。 洗濯時の注意点は? フランネルはウール製のほかにコットン製のものもあり、それぞれ洗濯の際に注意するポイントが異なります。 ウールのフランネルを自宅で洗濯することはおすすめできません。最近では自宅で洗えるフランネル製品も増えてきましたが、縮んでしまう可能性もあるため、クリーニング店でドライクリーニングをお願いする方が安心です。とはいえ、着るたびにクリーニングに出すのは現実的ではありません。そこで、服は着用するたびにハンガーにかけて風を通し、表面の埃や汚れはブラッシングでお手入れするとよいでしょう。 コットンのフランネルは、基本的に自宅の洗濯機で洗えます。念のため、洗濯表示を確認し、指示に従いましょう。洗うときは中性洗剤を使い、以下の点に注意します。 ボタンをすべて留める 裏返してたたんでから洗濯ネットに入れる 洗濯機の「手洗いコース」「ドライコース」を選ぶ 柔軟剤を入れる 型崩れやほかの衣類による汚れの付着を防止するため、ボタンなどはすべて留め、裏返してから洗濯ネットに入れて洗うことが大切です。洗濯機のモードは、通常の洗い方よりも生地の負担が少ない「手洗いコース」「ドライコース」などを選びましょう。また、柔軟剤を入れることで、しわや毛羽立ちができにくくなります。洗い終わったらすぐに取り出し、形を整えて風通しのよい場所で陰干しします。 フランネルと似た生地・素材の比較 フランネルに似た風合いの生地や素材には、サキソニーやメルトン、ツイードなどがあります。ウールが原料で、保温性が高く質感が柔らかい点などはよく似ていますが、それぞれほかとは異なった特徴もあります。 ここからは、それぞれの特徴や魅力について、詳しく見ていきましょう。 サキソニー サキソニーは、ウールの中でも高級品とされるメリノウールから作られた毛織物です。メリノウールを綾織し、縮絨・起毛加工を施して作られています。サキソニーの名前は、ドイツのサキソニー地方で作られていたことが由来です。薄くて軽量、手触りが柔らかい、斜めの縞模様が入っているなどの特徴があります。 ウール系で起毛感のある風合いはフランネルに似ているものの、なめらかで艶やかな光沢感があること、薄手なこと、織り目が見えることなどの点で異なり、どこか高級感がある素材です。ジャケットやコート、スカートなどフォーマル寄りの装いに使われることが多く、ほかにもボタンダウンシャツやフレアスカートなどにも用いられます。 メルトン メルトンは、太めの紡毛で平織もしくは綾織をした後に強く縮絨し、起毛加工をした生地のことです。ウールのみの高級生地と化学繊維を混ぜた生地の2種類あります。縮絨後に行う加工は特に「メルトン加工」と呼ばれるもので、表面の毛羽を短くカットし、ブラシをかけます。表面が毛羽でおおわれたような特有の表情は、この過程で生まれるものです。 織り目が密なため保温性に優れ、厚手の生地にもかかわらず柔らかな質感です。フランネルとよく似ていますが、かっちりした重厚感がある点が異なります。よく使われているアイテムとして、ダッフルコートやピーコート、スタジャンなどの冬のアウターがあげられます。 ツイード ツイードは、スコットランド発祥の紡毛を綾織した毛織物です。産地によっていくつもの種類があり、中でもハリスツイード・ドネガルツイード・シェットランドツイードがよく知られています。 新品は硬いものの、使うほどになじんで柔らかくなるのが大きな特徴です。ウールを使用していることから保温性が高く、分厚く織られた生地は耐久性に優れています。先染めした複数の色糸を使って織ることで豊富な色柄があることもツイードの特徴で、特にヘリンボーンと呼ばれる模様が有名です。 織りあがった生地に縮絨・起毛工を施さず仕上げる点が、フランネルと大きく異なります。起毛生地ではないため織り目がよく見え、毛玉ができにくく長くきれいな状態が続きます。 まとめ フランネルは、主にウールで織られた毛織物の1つです。綿で作られたものは、コットンフランネルと呼ばれています。毛織物に縮絨加工や起毛処理を施すことで、ふんわりとした肌触りと高い保温性が大きな特徴です。 暖かく肌触りがよいことから、シャツやパジャマ、寝具などさまざまなアイテムに用いられています。弾力性があり、しわになりにくいため長く着られる点もフランネルの魅力の1つです。 似た素材にはサキソニーやメルトン、ツイードなどがあります。共通しているのは、保温性の高さや柔軟性がある点です。ただし、質感や厚みなどは異なります。ハンドメイド作品に使う際は、それぞれの特性をよく理解して、目的にあったものを選びましょう。

2022.06.14
キュプラとは?特徴・性質やレーヨンとの違いも解説!

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キュプラとは?特徴・性質やレーヨンとの違いも解説!

スーツの裏地などに使われるキュプラは、上品な光沢感やドレープ感(優雅でゆったりとした様子)を持った魅力的な生地です。しかし、ポリエステルやコットンなどと比較すると、ファッションに詳しくない人にはあまり馴染みのない素材かもしれません。キュプラが何から作られる生地でどのような特徴があるのか、知っているという人は多くはないでしょう。 そこで今回は、キュプラの特徴や性質、洗濯時に押さえておきたいポイントを紹介します。また、混同しやすいレーヨンやポリエステルなどの生地とキュプラとの違いについても解説するため、ぜひ日々のハンドメイド活動に役立ててください。 キュプラとは? キュプラとは、コットンリンター(cotton linter)と呼ばれる原料から作られる再生繊維です。コットンリンターとは、綿花の種子から3~4cm程度の長い繊維(lint)を取り除いた後、なお種子に残る数ミリ程度の短い産毛のような繊維のことを指します。コットンリンターを束ねて紡績することは難しいため、繊維を一度溶解してから長い繊維に再生します。コットンリンターが原料のキュプラは、コットンの性質を持っており、肌に優しく吸湿性に優れています。 またキュプラは、「銅アンモニアレーヨン」とも呼ばれ、キュプラという言葉自体は「銅」を意味しています。これは「銅アンモニア法」という、酸化銅アンモニア溶液を使って繊維を溶かす、キュプラの製造方法に由来しています。 なお、キュプラは繊維の一般的な名称で、製造メーカーである旭化成の商標名は「ベンベルグ」です。現在キュプラは、世界で唯一旭化成だけが製造しています。キュプラ自体は19世紀末にドイツで生まれましたが、キュプラの製造工程に含まれる銅やアンモニアなどの廃棄物の処理が難点となり、旭化成以外のメーカーは製造を撤廃してしまいました。旭化成は廃棄物の再利用技術を確立したため、1928年から現在にわたって今でも製造し続け、世界中に輸出しています。 キュプラはどんなアイテムに使用されている? キュプラは、さまざまなファッションアイテムに使われていますが、代表的なものはスーツやコート、ジャケットの裏地です。コートやスーツの裏側にツルツルとした肌触りのよい生地があることは知っている人も多いでしょう。その裏地で使われている素材がキュプラになります。また、キュプラを使ったドレープ感のあるスカートやゆったりとしたパンツといったボトムスも販売されています。 肌触りが良く美しい光沢感もあるため、ワンピースやドレスの生地としても適しているでしょう。さらに、キュプラの柔らかさや吸湿性を生かした、とろみ感のあるシャツなども女性からの人気が高いアイテムです。このように、キュプラは多くのファッションシーンで楽しまれています。また、高級感があり質の高い生地であることから、キュプラが使われているかどうかで衣服の質を確かめる場合もあります。 再生繊維とは? キュプラのように天然素材を溶解後に再生して作る繊維や、ペットボトルを溶解して再生するポリエステル繊維のことを、再生繊維と呼びます。再生繊維は、植物系と化学系の2種類に分けることができ、キュプラは植物系、ポリエステル繊維は化学系と分類されます。植物系の再生繊維とは、綿や木材パルプなどの天然繊維を化学薬品の力で一度溶かし、再び紡糸したものを指します。 繊維を一度溶かす手間をかけるのは、天然繊維の中でも短く紡績しづらい繊維を有効活用するためです。短い繊維には、強度が低いというウィークポイントがあります。溶解をして長い繊維に再生することで、糸の強度の低さや摩擦に対する弱さをカバーすることが可能です。 また再生繊維は、以下のような特徴からサステナブル(持続可能)で環境に優しいというメリットがあります。 本来は繊維として使えない部分や、使用済みのペットボトルなどを原料として利用している 土に埋めると微生物によって分解され、土へ還ることができる 焼却しても有害物質はほとんど発生しない キュプラの主な特徴・性質 キュプラは下記の特徴と性質を持っています。 ・高級感がある キュプラ生地の持つ、テカテカしない品のよい光沢感とドレープ性による美しいシルエットは、衣服の高級感をグッと高めてくれます。 ・手触りが滑らか キュプラの繊維は表面が柔らかく断面が丸いため、生地の手触りがとても滑らかです。そのため肌への刺激が少なく、敏感肌の人でもストレスを感じることなく着用することができるでしょう。 ・静電気が起こりにくい 静電気の起こりにくさは、衣服の着心地をよくするために欠かせないポイントです。キュプラは多くの水分を繊維に含んでいるため静電気が起きにくく、衣服の裏地などへの使用に適しています。 ・調湿機能がある 湿度を吸い取ったり放出したりする調湿機能に優れるキュプラ素材の衣服は、ムレやべたつきを防ぐため、着心地がとても爽やかです。夏は涼しく、冬は暖かく感じられるため、年間を通して快適に過ごすことができます。 洗濯時の注意点は? キュプラは多くの長所があり魅力に溢れた生地ですが、水に濡れると縮んだりヨレたりしてしまうというデリケートな一面も持ち合わせています。基本的にはクリーニングに持っていくことをおすすめしますが、時間がなくてどうしても自宅で洗濯したいといった場合は、以下のポイントを押さえておきましょう。 洗濯表示を確認するキュプラ以外の繊維も混ざっている混紡生地の衣服の場合は、水洗いができないことがあります。あらかじめ洗濯表示を確認しましょう。 優しく手洗いするデリケートなキュプラ生地を洗濯したい場合は、生地の痛みを防ぐために洗濯機を使わずに優しく手洗いしましょう。 水の温度は30℃以下にするキュプラの洗濯時は水温に注意が必要です。30℃以下の水を使えば、縮みや型くずれを防止することができます。 手早く済ませる水が苦手なキュプラの洗濯時間は、できるだけ手早く済ませてください。具体的には、1分ほど洗うだけで十分汚れが落ちるでしょう。 押し洗いをするこすり洗いはキュプラ生地を痛める原因になってしまうため、押して汚れを水に溶かし出すように洗いましょう。 中性洗剤を使うキュプラの洗濯に使用する洗剤は、おしゃれ着用の中性洗剤です。生地へのダメージを押さえながら、皮脂汚れを十分落とすことができます。 普段のお手入れでは、汗染みなどを濡れたタオルで軽く叩くようにして拭くのがおすすめです。臭いが気になる場合は、おしゃれ着用の中性洗剤を溶かした水でタオルを濡らし、お手入れをするのも良いでしょう。こまめにお手入れすることで、着るたびにクリーニングに出さなくても清潔な状態を保つことができます。 キュプラと他の生地・素材の比較 キュプラと同じように衣服の裏地などに使われる素材には、レーヨンやポリエステル、シルクなどがあります。これらの素材は光沢性とドレープ性を持っているため、キュプラとよく似ていますが、それぞれ異なる特徴があります。 ここからはレーヨン・ポリエステル・シルクの3つの生地の特徴とキュプラとの違いについて、詳しく説明します。 レーヨン レーヨンはキュプラと同じく再生繊維の1つですが、繊維原料として使われているのはコットンリンターではなく木材パルプです。薄手で肌触りのよいレーヨンは、スーツやコートの裏地からシャツやパジャマまで幅広いアイテムに使われています。 元来シルクに代わる生地として開発されたレーヨンは、耐火性・耐久性に課題がありましたが、技術が進むにつれて改善されました。レーヨンの光沢感や調湿性、しなやかさはキュプラと同様です。しかし、レーヨン繊維はキュプラよりも太く断面には凹凸があるため、キュプラと比べると滑らかさはやや劣ります。 ただし、手頃な価格で手に入れることができるため、普段着などの衣類にも採り入れやすい点が魅力です。 ポリエステル ポリエステルは、石油などから作られるPET(ポリエチレンテレフタレート)を原料として、化学的に合成された合成繊維です。PETとは、ペットボトルの原料としてもよく知られる化学物質です。衣服だけでなくバッグやカーテン、リネンやテントから傘などまで、多種多様なアイテムに使われています。 ポリエステルは速乾性に優れ、型くずれしにくいという特徴を持っています。また、摩擦に強く、シワになりにくいのも大きな長所です。大量生産も可能なため、ポリエステルを使ったアイテムは比較的安価で販売されています。 しかし、キュプラとは異なり吸湿性が低く、静電気が起こりやすいという特徴もあります。肌触りなどの風合いもキュプラより硬いため、肌への負担についても注意が必要です。 シルク シルクは、蚕(かいこ)の繭(まゆ)から作られる天然繊維です。人の皮膚のタンパク質構造に似ているため、身につけていてもかぶれを起こしにくく、敏感肌の人に優しい素材です。 シルクは軽量で柔らかく、特有のしなやかさや静電気の起こりにくさなどの魅力を多く持っています。また、美しい光沢を持っているため、シルク生地は古代から現代まで世界中で愛用されてきました。 しかし、高級生地であるシルクは価格が高く、家庭での洗濯が難しいという特徴もあります。また、変色しやすく虫に食われやすいため、常用にはあまり向いていません。 まとめ キュプラは滑らかな肌触りや美しい光沢が魅力の再生繊維で、スーツなどの裏地やシャツ、ボトムスなどに使われています。湿度調節の機能が高いことから、1年中快適な着心地をキープしてくれるため、汗っかきの人や肌が敏感な人はキュプラを裏地に使用した衣服を着ることもおすすめです。 ただし、キュプラは家での洗濯にあまり向いていない素材です。家で洗濯したい場合は必ず洗濯表示を確認し、ぬるま湯で素早く手洗いをしましょう。汗染みなどは、おしゃれ着用の中性洗剤を溶かした水でタオルを濡らしてから、軽く叩くようにして拭くのがおすすめです。こまめなケアをすることで、キュプラの風合いや光沢を保ったまま長く着続けることができます。

2022.06.14
フリース素材の特徴とは?|歴史やその他の合成繊維も紹介

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フリース素材の特徴とは?|歴史やその他の合成繊維も紹介

フリースは寒い季節に大活躍する素材です。毎年、たくさんのブランドがフリース生地を使った魅力的なデザインのウェアを出しているため、愛用している人も多いでしょう。とは言え、身近な素材のわりに、フリースがどのような特徴を持つ生地なのかよく知らない人も多いのではないでしょうか。 そこで、当記事ではフリースの概要や歴史、特徴や洗濯時の注意点、フリースの原料でもあるポリエステルの特徴からほかの代表的な合成繊維まで解説します。ハンドメイド作品を作る際や衣服の知識を深めたい人は、ぜひ参考にしてください。 フリースとは? フリースとは、ポリエステルの一種であるポリエチレンテレフタレート(PET)を使用した織物に、起毛仕上げを施した繊維素材のことです。本来は「刈り取ったひとつなぎの羊毛」を意味する言葉(fleece)ですが、現在フリースというとポリエステル繊維の素材を指すことが一般的です。 フリースは、非常に暖かく、軽量で羊毛のような柔らかさがあります。フリースの原料となるポリエステルは、熱に強いことから製造時にさまざまな特殊加工がしやすく、撥水性や保温性、速乾性などの機能性の後付け加工が可能な素材です。アクリルで作られた安価なフリースもありますが、アクリル製はやや強度が弱く、機能性の後付け加工に向いていない素材となります。 また、フリース素材は安価で、切りっぱなしでも端がほつれにくいため、ハンドメイド初心者にもおすすめの生地です。ぬいぐるみや赤ちゃん・ペット用の防寒着などにも適していますが、手持ちのものをリメイクして暖かさや肌触りを高めた作品を作ることもよいでしょう。たとえば、手持ちのブランケットとフリース素材を重ねて広げ、周りをぐるっと縫い付けるだけで、ふわふわの暖かなブランケットを簡単に作ることもできます。 フリースはどんなアイテムに使用されている? 軽くて暖かいフリースは、冬場に活躍することが多い定番素材です。街で見かけることが多いアイテムとしては、フリースジャケットやフリースパーカーなどがあげられるでしょう。保温性の高さから、帽子や手袋、マフラーなどの防寒用品にもよく使われています。また、肌触りもよいため、フリース製のパジャマやパンツ、インナーなども人気のアイテムです。 衣類だけでなく、ブランケットやひざ掛けなどにもよく使われています。毛足の長いタイプのほうが身体から出る熱を逃がさないため、より暖かさを感じることができます。 また、通気性がよく汗をかいてもすぐに発散する性質があり、耐久性も高いことから、スポーツウェアやアウトドアウェアにも適しています。 フリースの歴史 フリースの原型は、1977年までさかのぼります。当時、アウトドアブランド・メーカーのパタゴニアを創設したイヴァン・シュイナードは、登山用のウェアに適した素材を探していました。求めたのは、ウール並みの保温力と耐久性を持ち、速乾性も兼ね備えた素材です。 モールデンミルズ社(現ポーラテック社)が便座カバー用に卸していたポリエステル素材の生地に出会ったイヴァンは、それでセーターを作ります。保温性にも速乾性にも優れた、フリースウェアの原型と言えるセーターでした。 1985年には、イヴァンはモールデンミルズ社と提携して新素材「シンチラフリース」を共同開発します。シンチラフリースは瞬く間に人気となり、多くのアウトドアメーカーが採用するようになりました。以降、フリースは改良が重ねられ、現在ではカジュアルなファッションに欠かせない素材となっています。 フリースの主な特徴・魅力 アウトドアウェアやスポーツウェアだけでなく、普段着やルームウェアの素材としても愛されるフリースには、さまざまな魅力があります。どのような特徴や魅力があるのか見ていきましょう。 フリースの主な特徴・魅力 保温性が高くとても暖かい 速乾性がある 強度が高く軽い 柔らかく触り心地がよい フリースは生地の表面に起毛処理が施されており、毛羽だった繊維と繊維の間に空気が含まれています。起毛生地は繊維間の空気の層によって内部の熱が逃げづらく、冷えた外気も遮断するため、暖かな状態が続きます。 また通気性に優れ、濡れてもすぐに乾く性質があります。雨や雪で濡れてもすぐに乾き、乾いた汗がすみやかに発散されるため、蒸れやべたつきが続きません。洗濯した後もすぐに乾きます。 柔らかい繊維を織り込んだ上で起毛処理も施しているので、肌触りがよくふわふわしていることも特徴の1つです。 洗濯時の注意点は? 基本的に、フリース製品は自宅での洗濯が可能です。とはいえ、適当な洗い方をすると毛玉ができたりごわついたりする可能性があるため、洗う際は以下のポイントに注意し、生地への負担を減らしましょう。 洗濯ネットに入れる おしゃれ着用洗剤で洗い、柔軟剤を使用する 洗濯機の「手洗いコース」や「ドライコース」を選ぶ 脱水時間は短めにする ほかの衣類と絡んだり擦れたりしないように、洗濯の際は洗濯ネットに入れましょう。毛玉の発生を抑えることもできます。丁度よい大きさの洗濯ネットを選び、ボタンやファスナーをきちんとしめてたたんでから入れることも大切です。 洗剤は、一般の洗濯洗剤と比べ生地の負担が少ない、おしゃれ着用中性洗剤を選びましょう。静電気の発生を防止する効果もあります。フリースのふわふわの風合いを維持するため、柔軟剤を入れるのもおすすめです。 洗濯機のコースは「手洗い」や「ドライ」を選びます。通常のコースよりも水量や水流が調節されるため、生地への負担が少ない洗い方です。洗濯が終わったらすぐに取り出し、型崩れしないよう形を整えて風通しのよい場所で陰干ししましょう。 ポリエステル以外の代表的な合成繊維 フリースの原料はポリエチレンテレフタレート(ポリエステル繊維の一種)で、合成繊維に分類されます。合成繊維は化学繊維の一種で、石油などから化学的プロセスを経て合成されたものです。人造繊維と呼ばれることもあります。 合成繊維は綿や麻、羊毛などの天然繊維と比べ、強度や耐水性、耐薬品性などに優れていることが特徴です。多くの種類がありますが、一般衣料では特にポリエステル・アクリル・ポリウレタン・ナイロンの4つが多く使われています。 アクリル ポリエステル・ナイロンと並ぶ「3大合成繊維」の1つで、この3つの繊維が合成繊維の中でも圧倒的な生産量を誇ります。アクリロニトリルと呼ばれる石油が原料です。 以下のような特徴があります。 風合いがふっくらとしている 保温性に優れている 虫やカビに強い 弾性回復力が強く、シワや型崩れが起きにくい アクリル素材のふっくらとした風合いは天然繊維のウールによく似ていて、セーターやニットなどに使われることが多いです。空気を保つ構造で暖かい点も、冬物衣料によく適しています。天然繊維とは異なり、虫食いやカビの心配がなく、丈夫で長持ちしやすい点も魅力の1つと言えるでしょう。 ポリウレタン ポリウレタンは伸縮性を持つ柔らかい合成繊維で、スパンデックスとも呼ばれています。以下のような特徴があります。 伸縮性が高い 軽量 単体で使われることは少なく、混紡されることが多い シワができにくい もっとも大きな特徴は、優れた伸縮性があることです。もともと、天然ゴムの代替品として開発された経緯があり、よく伸び縮みします。元に戻りやすいため伸びっぱなしになることもなく、シワにもなりづらい点も魅力の1つです。 ポリウレタン単独で使われることはあまりありません。綿やウール、ポリエステルなどほかの素材と混ぜて使われることが一般的です。ポリウレタンは軽量なため、混紡することで衣類を軽くできる利点もあります。ストレッチ性の高さや軽さから、スポーツウェアによく使われる素材になります。 ナイロン ナイロンは、1938年に工業化された古い歴史を持つ合成繊維です。衣料用の繊維としては、「ナイロン6」と「ナイロン66」の2種類がよく知られています。ただし、この2つに大きな違いはありません。 ナイロンには、以下のような特徴があります。 […]

2022.06.10
ツイル生地とは?特徴・魅力や洗濯時のポイントも紹介

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ツイル生地とは?特徴・魅力や洗濯時のポイントも紹介

ツイル生地は、手芸店の店頭に多く並んでいます。しかし、ツイル生地で実際にハンドメイド作品を作る場合、何を作ればいいか分からない人もいるでしょう。 当記事では、織物の基本である平織り・綾織り・朱子織りと、綾織りで織られているツイル生地の用途や特徴・魅力を紹介します。ツイル生地の代表として、チノ・デニム・カツラギの特徴もまとめていますので、ツイル素材でハンドメイドに挑戦したい人はぜひ参考にしてください。 ツイル生地とは? ツイル生地とは、綾織りの織物の総称です。経糸(たていと)を3本交差させる「四つ綾」で織られた織物が「ツイル」と呼ばれています。チノ・デニム・カツラギ・ダンガリーなどが、ツイル生地として有名です。 綾織りとは、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を、交互にではなく1回または2回飛ばして交差させる織り方です。糸を都度交差させないため、斜めに線を引いたような織り目ができます。 ツイル生地は、使用される糸により異なる風合いが生まれます。ツイル生地に使われる糸は、コットン糸やウール糸、ナイロン糸・ポリエステル糸などです。ポリエステル糸とコットン糸を混ぜたTCツイル、コットン糸とリネン糸を混ぜたコットンリネンのように、別種類の糸を混ぜて織られたツイル生地もあります。 ツイル生地は、経糸と緯糸両方とも同じ色の糸を使って織るため、はっきりとした発色が特徴です。無地ツイル生地が主流ですが、柄がプリントされた生地もあります。 柔らかさもあるツイル生地は、手芸に向いています。手芸店では、チノ・デニムといった種類で分類されておらず、「ツイル生地」と一括りになっている場合がほとんどです。 ツイル生地はどんなアイテムに使用されている? ツイル生地は肉厚で丈夫な性質を持つため、パンツ・ジャケット・コート・ワンピース・スカートなど幅広い衣類に使用されています。ツイル生地は糸の太さで印象が変わり、カジュアルからフォーマルに近い装いまで、幅広く使われます。シワになりにくいという特徴から、シャツやブラウスの素材としても重宝されることが多いです。 柔らかく縫製しやすいツイル素材は、ハンドメイドバッグの材料としても使われます。ツイル生地は丈夫な素材のため、ツイル生地で作ったハンドメイドのバッグや巾着は、大切に扱えば末永く使えるでしょう。 織物の三原組織とは? 織物の三原組織とは、織物の基本的な織組織のことです。具体的には、平織り・綾織り・朱子織り(しゅすおり)を指します。 平織りは、経糸と緯糸を1本ずつ交互に交差させて織ります。経糸と緯糸が交互に上下しているため、織り目は左右対称です。頑丈な作りで摩擦にも強い平織りは、さまざまなアイテムに使用されています。平織りの代表的な生地として、羽二重や帆布が挙げられます。 朱子織りとは、経糸か緯糸のどちらかを長く浮かせる織り方です。触ると滑らかで、光沢があることが特徴です。上質感のある光沢から、フォーマルウエア・ドレス・ジャケット、コートなどの裏地に利用されています。朱子織りの代表格としては、サテンやシルク生地があります。 ツイル生地の主な特徴・魅力 ツイル生地は、インナー・アウターを問わず幅広く使用されています。ここでは、汎用性が高いツイル生地の主な特徴・魅力をご紹介します。 ツイル生地の主な特徴・魅力 肌触りが柔らかい 伸縮性に優れている シワになりにくい 光沢感がある 摩擦に弱い ツイル生地は、厚くても肌触りが柔らかい点が最大の魅力であり、特徴でもあります。太い糸を使用した場合でも、柔らかさが損なわれません。アウターやジャケットのように嵩張る服でも、ツイル素材であれば快適に着用できます。 ツイル生地は、複数の経糸に緯糸を交差して織られているため、丈夫でありながら伸縮性もあります。スキニージーンズのように肌に密着する服でも、快適に着用できるでしょう。 シワになりにくい点もツイル生地の魅力です。アイロンがけが難しいブラウスやシャツに最適な生地だといえます。麻を使用したリネンツイルのように細い糸で織られたツイル生地は、特にシワになりにくいです。同じツイルでも、レーヨン・コットン・キュプラなどはシワになりやすい傾向にあります。 綾織りは経糸と緯糸の交点が少ないため、生地表面には経糸が多く見えます。経糸の割合が増えることで、適度な光沢が生まれます。ツイル生地がフォーマルな服装にも向いている理由は、適度な光沢です。 ツイル生地の弱点は、摩擦に弱いことです。強くこすったり、同じ場所に何度も摩擦が加わったりすると、生地が薄くなります。ツイル生地のデニムの膝部分が破けるのは、摩擦が原因です。ツイル生地特有の光沢感と柔らかな質感を損ねないためにも、摩擦が加わることはできるだけ避けましょう。 洗濯時の注意点は? ツイル生地は基本的に扱いやすく、他の衣類と同様に洗濯できる他、アイロンや乾燥機も使用可能です。ただし、糸の素材によっては手洗いが推奨されており、アイロンの際は当て布が必要な場合があります。ツイル生地のアイテムを洗濯する際は、生地のラベルに記載してある品質表記を確認しましょう。 ツイル生地は摩擦に弱いため、洗濯する際は裏返して洗濯ネットに入れます。洗濯ネットは、なるべく目が細かいものを選びましょう。ツイル生地を洗濯ネットに入れて洗濯することで、他の衣類との摩擦や破れを防ぎ、生地が長持ちします。 ツイル(綾織り)で作られている主な生地 ツイル生地の代表格は、デニムやチノなどコットンで作られた厚手の生地です。実際は、ポリエステル・ナイロンなどの合成繊維、再生繊維のキュプラなど多種多様な素材でツイル生地が作られています。 綿で織られたツイル生地は厚く丈夫です。一方で、合成繊維で織られたツイル生地は、薄く柔らかいという特徴があります。ここでは、主なツイル生地として、チノ・デニム・カツラギの3種類をご紹介します。 チノ チノとは綿で織られたツイル生地で、近年はパンツによく使われています。 「チノパン」の「チノ」は、綿ツイルと呼ばれるコットンで織られたツイル素材の名称です。厚手でありながら肌触りや着心地が良いため、作業着や軍服の素材としても使用されていました。チノパンは、カーキやベージュなど比較的地味なカラーが多いです。 チノはコットンで織られた生地がほとんどですが、収縮性を持たせるためにポリウレタンを含んでいる生地もあります。 また、チノ生地には光沢と上品さがあり、フォーマルな服にも向いています。比較的安価で、カジュアルからフォーマルまで多様な場面に合わせられることが、チノの魅力です。 デニム デニムは、10番手以上の糸を使って織られたツイル生地です。インディゴ染料で藍色に染めた経糸と、染色していない白い緯糸を使用しています。デニム特有の美しいブルーは、藍色と白の2色の糸から生まれます。濃い青から色が落ちていく過程を楽しめるのは、デニムならではの魅力です。 コットン製のデニム生地は、厚手で頑丈でありながら使い込むほどに柔らかくなることが特徴です。通気性や吸水性に優れ染色しやすいため、デニムの多くはコットンで織られています。 カツラギ カツラギは、太い綿で織られた厚手のツイル生地で、漢字では「葛城」と書きます。デニムより薄手で柔らかさがある上に、生地そのものが丈夫という特徴があります。 カツラギも、デニムと同様でほとんどが綿100%です。火に強い性質があり、コックコートなど調理現場で着用するアイテムに使用されています。コックコート以外では、袢纏や空手着・パンツなどにも使われることが多いです。 柔らかくて丈夫なため、巾着やバッグ、エプロン・布団カバーなど幅広いアイテムに使用できる点がカツラギの魅力といえます。 まとめ ツイル生地とは、綾織りで作られた織物の総称を指します。肌触りが柔らかく伸縮性があるため、多くの衣類に使用されています。ツイル生地は頑丈かつ加工しやすい点から、ハンドメイドでバッグを作る際にも重宝される素材です。一方、ツイル生地は摩擦に弱いため、洗濯する際には注意が必要です。 ツイル素材の特徴を生かすなら、ハンドメイドのバッグがおすすめです。ツイル素材は柔らかさがあり丈夫なため、パンツやスカートなど長く使える衣服にもぴったりです。

2022.06.10