ドレスにはどの生地を使う?素材の特徴とドレスのデザインを解説
ウエディングドレスやパーティードレスは、特別さゆえに多様なウエディング生地が使用されています。特別な日に着るドレスや子どものお遊戯などに使うドレスを制作する場合、どの生地を選べばよいのか悩む人は多いでしょう。
そこで今回は、ドレスに使われる生地の特徴と、ドレスの生地を左右するデザインについてご紹介します。ドレスを制作したい人はもちろん、結婚式を控える人にも参考になる情報をまとめているので、ドレスの制作や生地選びにお役立てください。
目次1
ドレスに使われる生地は?
ドレスに使われる生地は、下記の7種類です。
- シルク
- サテン
- レース
- チュール
- オーガンジー
- シフォン
- ジョーゼット
ドレスにはさまざまな生地が使われており、生地によってドレスの雰囲気や肌触りに差が出ます。以下では、ドレスに使われている生地の特徴やメリットを紹介します。
シルク
シルク | |
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シルクの主な特徴 |
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シルクを使うメリット |
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ウエディングドレスに使われる素材の中でも人気なのが、シルクです。純白の美しさや柔らかい手触り、上品な光沢はウエディング用のドレスに欠かせません。
また、シルクは高級素材としても知られており、花嫁からの支持が厚くいつの時代も人気があります。
サテン
サテン | |
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サテンの主な特徴 |
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サテンを使うメリット |
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サテンは素材の名前ではなく、生地の織り方を指します。
シルクは繭や蚕のエサとなる桑の葉が必要であり、生地を作るための手間やコストがかかるため価格が高くなる傾向があります。一方のサテンは技術が進歩しており、素材によっては比較的安価で生産することが可能です。
レース
レース | |
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レースの主な特徴 |
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レースを使うメリット |
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レースは、繊細で唯一無二の美しさをもつ素材です。デザイナーのこだわりが反映されたドレスには、レースが装飾されているケースが少なくありません。
レース生地は、同じ種類でも作られている国や工場によって印象が異なる点が魅力です。
チュール
チュール | |
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チュールの主な特徴 |
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チュールを使うメリット |
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チュールとは、多角形の網目が特徴のレースです。六角形や花柄などの刺繍が連なったものもあり、デザイン性が高い生地と言えます。またチュールは軽くて透け感があり、優しい印象を与えます。
チュールはハリとボリュームがあるため、重ねて使用するケースが多いです。
オーガンジー
オーガンジー | |
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オーガンジーの主な特徴 |
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オーガンジーを使うメリット |
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オーガンジーは、織り目が平たく密度の高い生地です。ハリと弾力をもち併せていることから、ウエディング用のドレスやヴェールにも使われます。
オーガンジーは、均一の糸で織られているため糸ムラもほとんどありません。
シフォン
シフォン | |
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シフォンの主な特徴 |
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シフォンを使うメリット |
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シフォン生地とは薄手で透け感があり、柔らかい生地です。スカートやワンピースの他にも、トップスの袖部分などドレスの細かな部分に使用されます。
シフォンは、ドレスの丈の長さによって与える印象が変わるという特徴もあります。
ジョーゼット
ジョーゼット | |
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ジョーゼットの主な特徴 |
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ジョーゼットを使うメリット |
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ジョーゼットとは、高密度の縦糸・横糸に強く撚りをかけることで高い強度を有する「強撚糸」を使用した生地です。生地を縮ませることで、特有のシボ感を得た「ちりめん」織物の一種となっています。
ジョーゼットは身体にフィットする質感の生地で、動くたびに変わる陰影を楽しめます。
ドレスの生地を左右するデザインの種類
ドレスの生地によって、向いているデザイン・ラインがあります。豊富な種類のドレス生地から自分の好みや身体にマッチしたデザイン・ラインを選ぶためにも、デザイン・ラインの特徴を把握しておきましょう。
ここでは、ドレスの生地を左右するデザイン・ラインの種類と特徴を紹介します。
Aライン
Aラインとは、スカートやワンピースのウエストから徐々に広がりをもたせ、アルファベットの「A」のような形状を生み出すシルエットのことです。Aラインはシンプルで、上品な印象を与えることができます。Aラインはシルエットがシンプルなため、容易にアレンジできる点が魅力です。
Aラインのドレスは素材によって与える印象が変わり、洗練された印象にしたい場合はシルクやサテン、柔らかい印象にしたい場合はシフォンやチュールが向いています。
プリンセスライン
プリンセスラインとは、ウエストで切り替えのあるドレスで、スカート部分が大きく膨らんだハリ感のあるデザインです。規模の大きい式場であれば、ドレスのデザインが際立つでしょう。
プリンセスラインのドレスには「パニエ」と呼ばれる下着を使用することが一般的です。パニエを使用することで、スカート部分に華やかさやボリュームをもたらします。
プリンセスラインのドレスは、レースやシフォン、チュールを使った華やかなデザインのものが多い傾向があります。
スレンダー
スレンダーは、細身のシルエットが特徴です。スカート部分の膨らみが小さく、身体のラインに沿うようなデザインになっています。スレンダーなデザインのドレスはパニエを使わないため、シンプルながらもスタイリッシュな印象になります。
スレンダーラインのドレスには、シルクやレースがおすすめです。シルクは身体のラインを美しく見せ、レースはゴージャスな印象を演出できます。
マーメイドライン
マーメイドラインは、上半身から膝あたりまで身体にフィットしており、裾だけ広がっているのが特徴です。裾の広がりが魚の尾ひれのように見えることから、マーメイドと呼ばれるようになりました。
マーメイドラインは縦のラインが強調されるため、体型をすっきり見せたい人におすすめのデザインです。
マーメイドラインのドレスには、透け感が印象的なチュールやジョーゼットが向いています。ジョーゼットを使ったドレスはエレガントな印象を与えたい人に適しています。
エンパイア
エンパイアラインは西洋の伝統的な衣装で、胸下からウエストまでを包み込むような形状が特徴的です。エンパイアラインのドレスは、お腹周りがカバーされているデザインがほとんどです。ウエストをふんわりと包む形状なので、妊娠中の人にも向いています。
エンパイアは、ウエディングドレスの定番であるシルクオーガンジーやジョーゼットがおすすめです。シルクの光沢感やジョーゼットの透け感は、女性らしさを演出できます。
まとめ
ドレスに使われる生地は多種多様で、デザインによっても与える印象が変わります。高級素材であるシルクは光沢感や肌触りの良さから、ウエディングドレスの生地としてよく選ばれています。他にも、シフォンやチュール、レースなど見た目や動きに特徴があり、上品な印象のある生地が使われることが多いです。
ドレスのデザインによって、向いている生地は変わります。Aラインやプリンセスラインなどの裾に広がりのあるボリューミーなデザインには、シフォンやチュールが定番です。また、スレンダーやマーメイドラインのドレスであれば、シルクやレースがジョーゼットなどが向いています。
ドレスの生地選びの際は、今回紹介した生地やデザインの特徴も踏まえてお気に入りの一着を見つけましょう。