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公開日: 2023.04.21
最終更新日: 2023.04.21

カーテンにおすすめの生地は?生地を選ぶためのポイントも解説

カーテンにおすすめの生地は?生地を選ぶためのポイントも解説

カーテンは日差しや外からの視線を遮るだけでなく、部屋のイメージに大きな影響を与える要素でもあります。自宅をよりおしゃれに飾り付けるために、カーテンを自作してみたいと思う人もいるでしょう。

この記事では、カーテン生地におすすめの素材として、合成繊維・再生繊維・天然繊維から7種類の生地をピックアップして解説しています。生地選びのポイントも掲載しているので、カーテンをハンドメイドしたい人は、ぜひ参考にしてください。

カーテン生地におすすめの素材7選

カーテンに使われる生地はさまざまです。生地には合成繊維・再生繊維・天然繊維がありますが、カーテンの素材にはどれも利用されることがあります。遮光性・遮熱性などの機能は、生地の種類によって差があります。

カーテン生地としておすすめの素材を7つ紹介します。

ポリエステル

ポリエステルは、石油・石炭・天然ガスなどから作られた合成繊維です。合成繊維の中では世界一の生産量を誇り、カーテンの素材としても人気です。

ポリエステルの主な特徴
ポリエステルをカーテンにした場合のメリット
  • 光沢がある
  • プリーツ加工しやすい
  • 軽く丈夫である
  • 日光や熱に強い
  • シワや縮みが起こりにくい
  • 乾きやすい
ポリエステルをカーテンにした場合のデメリット
  • 色落ちしやすい
  • 静電気が発生しやすい
  • 汚れやすい

ポリエステルには熱で変形し、冷めると固まる熱可塑性があるため、アイロンによるプリーツ加工がしやすくなっています。

また、洗濯しやすく、柔軟剤を入れて洗濯すると静電気を防ぎながら汚れを落とせるので、洗濯でほとんどのデメリットを解消できます。

ナイロン

ナイロンは、石油を原料とするポリアミドから作られた合成繊維です。合成繊維の中では、ポリエステルの次に生産量が多いと言われています。

ナイロンの主な特徴
ナイロンをカーテンにした場合のメリット
  • 軽く丈夫である
  • シワや縮みが起こりにくい
  • 乾きやすい
  • 摩擦に強い
  • 薬剤に強い
ナイロンをカーテンにした場合のデメリット
  • 熱に弱い
  • 日光に弱く黄ばみや色あせが起きやすい

ポリエステルと同様、乾きやすくシワや縮みが発生しにくく、洗濯しやすい素材です。強い洗剤を使ってもあまり傷まず、カビや油汚れなどの強い汚れも落としやすくなっています。ただし、日光に弱く変色しやすいため、家の中でも日当たりが弱い場所のカーテンにおすすめです。

アクリル

アクリルは、石油を原料とするアクリロニトリルから作られた合成繊維です。天然素材のウールに似た性質を持っています。

アクリル(素材)の主な特徴
アクリルをカーテンにした場合のメリット
  • 柔らかく弾力がある
  • 保湿性が高い
  • シワができにくい
  • 発色が美しい
  • 日光に強い
  • 熱可塑性がある
アクリルをカーテンにした場合のデメリット
  • 摩擦に弱い
  • 静電気が発生しやすい

合成繊維の中でも特に発色が美しく、カラーバリエーションが豊富です。摩擦に弱く、毛玉や傷ができやすいことから、洗濯する際はネットに入れる・柔軟剤を使うといった工夫が必要となります。

レーヨン

レーヨンは、木材パルプもしくは綿セルロースを原料とする植物系再生繊維です。見た目や手触りはシルクに似ています。

レーヨンの主な特徴
レーヨンをカーテンにした場合のメリット
  • さらさらと柔らかい手触りである
  • 光沢がある
  • 通気性・吸湿性が高い
  • 染色性が高い
レーヨンをカーテンにした場合のデメリット
  • 水に濡れると強度が落ちる
  • 熱に弱い
  • シワができやすい

柔らかさと光沢感があり、美しいドレープが出せるため、上品に仕上げたい場合におすすめです。ただし、水にも熱にも弱いので、汚れやすい場所で使う場合や自宅で頻繁に洗いたい場合には他の素材をおすすめします。

コットン(綿)

コットンは天然素材の代表格の1つで、アオイ科ワタ属の種から取れる植物由来の繊維です。

コットン(綿)の主な特徴
コットン(綿)をカーテンにした場合のメリット
  • 丈夫である
  • 保湿性・断熱性が高い
  • 柔らかい
  • アルカリ性に強い
  • 摩擦に強い
コットン(綿)をカーテンにした場合のデメリット
  • シワができやすい
  • 縮みやすい
  • 洗濯を繰り返すと硬くなる

コットンは高い保湿性・断熱性を持ち、冷暖房の効率を上げるのに適しています。摩擦にも強いためカーテン向きの素材ではあるものの、洗濯を繰り返すごとに生地の風合いが損なわれる恐れがあります。自宅でお手入れをする場合、長く使うのは難しいでしょう。

ただし、洗濯しやすく加工されたコットン生地を選べば、コットンならではの風合いを長く楽しめます。

リネン(麻)

リネンはアマから作られた繊維であり、植物由来の天然素材の1つです。リネン以外の呼び名としては、麻や亜麻があります。

リネン(麻)の主な特徴
リネン(麻)をカーテンにした場合のメリット
  • 丈夫で汚れにくい
  • 通気性が高い
  • 保温性が高い
  • 吸水性が高い
リネン(麻)をカーテンにした場合のデメリット
  • シワができやすい
  • 縮みやすい

リネンは丈夫で汚れにくいことから、長く使いやすい生地です。保温性・通気性ともに高いため、季節を問わずお部屋の温度を一定に保ちやすく、光熱費の節約にも役立ちます。

濡れてもすぐ乾く一方で、水分によって伸び縮みしやすい側面もあります。大きなカーテンほど伸縮が目立つので、リネンは小さなカーテンに使うか、ある程度伸縮するのを計算に入れてカーテンを作るのがおすすめです。

ウール

ウールは主に羊毛が原料となっている、数ある動物繊維の中でも身近な素材です。

ウールの主な特徴
ウールをカーテンにした場合のメリット
  • シワができにくい
  • 汚れにくい
  • 調湿性が高い
  • 抗菌・消臭機能がある
  • 染色性が高い
ウールをカーテンにした場合のデメリット
  • 縮みやすい
  • 伸びやすい
  • 毛玉ができやすい
  • 虫がつきやすい

ウールはセーターなど冬物に使用されるイメージが強いものの、調湿性にすぐれているため、春夏でもお部屋を快適に保てます。ウールにつく虫は汚れをこまめに落とすことで防げますが、ウールは変形を起こしやすく、自宅でのお手入れが難しいのが難点です。

カーテン生地の種類を選ぶためのポイント

カーテンを自作すると、市販品を買うより自由に生地を選べます。せっかく自作するのであれば、じっくり自分に合ったものを吟味するのがおすすめです。一方、豊富な種類の生地の中から、どのように選べばよいか悩む人も少なくないでしょう。

この見出しではカーテン生地を選ぶポイントを紹介します。ポイントを押さえて、自分の理想のカーテンを叶える生地を探しましょう。

窓のタイプやサイズに合った生地を選ぶ

カーテン生地は窓のタイプやサイズによって向き不向きがあるため、窓のタイプやサイズに合わせた生地選びが大切です。

たとえば、掃き出し窓はカーテンの裾が床にすれる恐れがあり、摩擦に強い生地が向いています。また、面積の大きいカーテンは変化が目立ちやすくなります。特に、リネンのように伸びたり縮んだりしやすい素材は、なるべく面積の小さなカーテンに使うのがよいでしょう。

お部屋の雰囲気や色合いにマッチした生地を選ぶ

カーテンはお部屋に占める面積が大きく、インテリアの雰囲気にも強く影響します。生地を選ぶ際は、お部屋の雰囲気や色合いにマッチしたものを選びましょう。

エレガントな雰囲気を出したい場合は、光沢が強く、プリーツやドレープを作りやすいポリエステルやレーヨンが向いています。ナチュラルなインテリアには、コットンやリネンなど素朴な風合いの生地がおすすめです。

カーテンに求める機能で生地を選ぶ

カーテンに求める機能から生地を選ぶのもおすすめです。お部屋の用途や方角によっても求められる機能が異なります。たとえば、西日の強い部屋や寝室には遮光性の高い生地、北向きで寒い部屋や暖房の効率を上げたい部屋には保温性の高い生地といった選び方ができるでしょう。

また、生地の中には防炎・UVカット・抗菌など、加工により特殊な効果を付加されたものもあるため、カーテン生地は加工生地から探すのもおすすめです。

クリーニングできる生地や丸洗いできる生地を選ぶ

窓際にかけるカーテンは汚れやすく、定期的なお手入れが必要です。長く使いたいカーテンには、クリーニングや丸洗いができる生地を選ぶとよいでしょう。

クリーニングでも構いませんが、家庭で洗濯できるカーテンの場合はより手軽にお手入れができます。そのため、日頃のお手入れを重視する場合は、洗濯での色落ちや縮みが少なく、洗濯機で丸洗いできる「ウォッシャブル」の表示がある生地がおすすめです。

出典:一般社団法人日本インテリア協会「機能性表示マーク」

まとめ

カーテンに使われる生地には、ポリエステル・ナイロン・アクリルなどの合成繊維、レーヨンなどの再生繊維と、コットン・リネン・ウールなどの天然繊維があります。遮光性・遮熱性などの機能は素材によって差があるため、ハンドメイドをする場合は特徴を把握した上で生地選びをしましょう。

また、カーテンの生地を選ぶときには、カーテンの機能に加えて、窓のサイズやタイプ、お部屋の雰囲気のほか、手入れのしやすさなども考慮するのがおすすめです。