ビーズの種類を7つ紹介!特徴や魅力・使い方を解説します
ビーズとは手芸や服飾で主に使用する、穴のあいた玉のことです。ビーズの種類は多岐にわたり、素材や製造方法、特徴などが異なります。宗教的な意味合いで使われることが多かった昔とは異なり、現在ではピアスやネックレスなどアクセサリーとして身につける方が増えています。ビーズ制作の際はそれぞれのビーズの魅力を知って、作りたい作品に合ったものを選ぶのがよいでしょう。
当記事では、代表的なビーズを7種類紹介します。手芸やハンドメイド制作に興味のある方は、ぜひご一読ください。
目次1
ビーズとは?
ビーズとは、穴のあいた球形の玉の総称です。
ビーズはアングロサクソン語の「祈り」「祈る人」を語源とし、古来より宗教儀式や祈りの場で使われてきました。古代文明の遺跡からは穴のあいた貝殻や石が出土しています。古くから宝飾品としても広く利用され、時代や国を超えて世界中の民族が独自のビーズ細工を発展させてきました。
ビーズ細工には、2つのビーズを金属つなぐ「パーツつなぎ」、ナイロン製のテグスを使った「テグス編み」などさまざまな手法が存在します。基本的な手法を覚えるだけで、作品の幅が広がるのがビーズ細工のおもしろいところです。
ビーズの種類を7つ紹介!
ビーズは世界のさまざまな地域で作られており、手芸の材料として人気のアイテムです。
ビーズはサイズだけでも、大粒でインパクトのあるものやゴマほどの小さなものなど、多岐にわたります。ガラスや木材、貝殻など素材も豊富なため、使う糸やビーズを選べば肌が弱い人向け、子ども向けとニーズに合わせてビーズ作品を作ることも可能です。
以下では、代表的なビーズを7つご紹介します。
チェコビーズ
チェコビーズとは、チェコ共和国で作られるビーズの総称です。チェコビーズはヴェネチアンガラスをルーツに持ち、主にチェコ中西部で発展しました。種類豊富なチェコビーズのうち、ファイヤーポリッシュ製法はチェコビーズを代表する加工方法です。成形したビーズの表面を火で溶かしてなめらかに仕上げる手法で、融解によって現れるやわらかな丸みとツヤが特徴です。
ファイヤーポリッシュビーズの一種であるテーブルカットビーズは、制作工程のほとんどが手作業のため、熟練の技術が必要になります。研磨時の力加減によって生まれる模様や濃淡の違いは、ビーズそれぞれに個性を加えています。テーブルカットビーズはアクセサリーのメインパーツとして、シンプルなビーズと組み合わせるのがおすすめです。
パールビーズ
パールビーズとは、真珠を模したビーズ全般を指します。パールビーズは本真珠を用いたものや淡水に生息する貝から採れる淡水のもの、ガラスやアクリル素材を用いてパールの風合いを出したものなどがあります。中でもスワロフスキー社のパールビーズは、本真珠にも劣らない輝きが特徴のビーズです。
綿を圧縮して球体を作り、パール加工を施したコットンパールは、とても軽いのが特徴のパールビーズです。マットな質感とアンティーク調の色合いはどのような素材とも合わせやすく、ボリュームのあるビーズアクセサリーを作るのに向いています。
パールビーズは身につけるだけで上品な印象を演出するため、テグスに通してネックレスにしたり、ピアスチャームにしたりするのがおすすめです。
ウッドビーズ
ウッドビーズとは、木製の素材で作られたビーズです。木の質感をそのまま残したウッドビーズや、塗装が施されているウッドビーズがあります。やわらかな色合いはどの材質とも相性がよいビーズです。
ガラスビーズが多いチェコビーズの中にも木製ビーズを制作する工房が存在します。おもちゃメーカーが作るチェコのウッドビーズは、通し穴が大きく扱いやすいのが特徴です。安心安全な素材のため、子ども用のブレスレット制作におすすめです。
ウッドビーズを使ってアイテムを作るときは、穴の内側に削り残しがないこと、表面がきれいに加工されていること、色落ちが少ないことに気をつけましょう。細かい部分をきれいに処理することで作りやすさや仕上がりが格段に違ってきます。ウッドビーズは作品に天然素材ならではのあたたかみをプラスできるビーズです。
スワロフスキー
スワロフスキーとは、独自の製法によるクリスタルガラスを使用したオーストリアを代表するクリスタルガラスブランドです。
スワロフスキー社が製造するクリスタルガラスは輝度が高く、パリのヴェルサイユ宮殿やオペラ劇場のシャンデリアパーツにも使用されています。豊富な種類展開も魅力です。パールビーズからクリスタルビーズまでサイズ、カラーともにさまざまなタイプのアイテムが製造されており、用途に合わせて好みのビーズが選べます。
シードビーズ
シードビーズとは、種(Seeds)のように小さなビーズのことを意味しており、大きさは0.6〜3.0ミリが一般的です。基本のビーズと呼ばれ、さまざまな種類が世界中で作られています。主にガラス製で、プラスチックをはじめ素材も多岐にわたります。
シードビーズの中でも代表的なのは丸型のビーズです。大きさによって特小ビーズ、丸小ビーズ、特大ビーズと呼び名が異なり、中には直径が1.5ミリ前後のマイクロビーズと呼ばれる小さなビーズもあります。
穴の大きさは作業のしやすさに大きく影響します。国産のシードビーズは穴が比較的大きく、テグスを楽に通せます。一方、海外メーカーのシードビーズは、穴が小さく作られていることでビーズに小柄な印象を与え、作品に繊細な表現を生み出します。
アンティークビーズ
アンティークビーズとは、製造から100年以上を経たビーズを指します。貝や骨、ガラスでできたものなどさまざまなビーズが発見されており、15世紀から16世紀以降にヨーロッパで作られたアンティークビーズは特に人気を集めています。
約30年から100年前に作られたビーズはヴィンテージビーズと呼ばれ、アンティークビーズと区別されています。年代が浅い分、色や形が比較的きれいに残っているビーズです。どちらのビーズも、経年変化ならではの色味や形が好まれています。
職人の手作業によるふぞろいの形状は、緻密に作られた現代のビーズとはまた違った味わいが魅力です。竹ビーズなどシンプルなビーズと組み合わせたアクセサリーは、男性へのギフトにもおすすめです。
ベネチアンビーズ
ベネチアンビーズとは、イタリア共和国のベネチア地方で作られるガラス工芸品、ベネチアングラスで作られたビーズです。高温になったガラスを水で急冷して模様を作る「アイスガラス」、透明のガラスの中に色ガラスや金箔を埋め込む「ソンメルソ」などがあります。ベネチア独自の技術によって手作りされるビーズは、1つとして同じものはありません。金箔や白金箔、色ガラスなどの美しい装飾が小さなガラスの球体に精巧に施されています。
ベネチアンビーズは色合いが鮮やかで、個性的なものが多く、デザインによって作品にゴージャスな存在感を演出できます。
まとめ
ビーズとは、穴のあいた球形の玉の総称です。ビーズは古くから装飾品や宝飾品として広く利用されてきました。
世界にはさまざまなビーズがあり、使うビーズと糸を変えることでさまざまなビーズ作品が作れます。たとえば、チェコビーズはチェコ共和国で作られるビーズです。種類がとても多く、研磨時の力加減によって一つひとつ濃淡や模様が微妙に異なります。ほかにも、パールビーズやウッドビーズなど素材が自然のものであるビーズや、職人の手作業の美しさが残るヴィンテージビーズ、煌びやかなスワロフスキーなどがあります。