ハンドメイド作品が売れない原因と売れるための解決方法!
ハンドメイド作品は、手作り感を好む人や市販にはない個性を求める人に人気の商品です。しかし、突出した人気作家が出る一方で、なかなか評価が上がらない作家も少なくありません。時間と労力をかけて一生懸命作った作品が、誰にも手に取ってもらえないことは悲しいものです。
そこで今回は、ハンドメイド作品を出品しても売れない理由と、ユーザーに買ってもらえるようになるための解決策を紹介します。丹精込めた自信作を多くの人に使ってもらいたいと考える人は、ぜひ参考にしてください。
目次1
ハンドメイド作品が売れない理由
ハンドメイド作品は、作り手の個性やセンスが強く反映される商品です。同時に、作品が売れる・売れないはユーザーの好みに左右されるため、「絶対に売れる」というものはありません。しかし、「売れにくい作品」には、ある程度の共通点があります。
ここでは、出来のよいハンドメイド作品を作っても、ユーザーに買ってもらえない理由を5つ紹介します。
ユーザーのニーズに応えていない
「ユーザーが欲しい商品でなければ買ってもらえない」ということは、あらゆる商売の基本です。どれほどクオリティが高くても、「小ぶりでシンプルなピアスが欲しい」と考えるユーザーに「華やかなデザインのイヤリング」は売れません。
作品がアクセサリーであれば、素材・デザイン・色の組み合わせの中から、ユーザーの好み・仕事・生活環境と合致した作品が選択されます。ハンドメイド作品を商品として売る際は、「なぜそうしたハンドメイド作品が欲しいのか」という潜在的なニーズを汲み取ることが大切です。
デザインが流行に沿わず独自性もない
ハンドメイド作品の多くは身につける・普段使いするもののため、商品の人気は流行に左右されます。流行から離れていれば、「普段の髪形や服に合わない」「欲しい機能を満たせない」ため、購入される確率は減るでしょう。
また、「説明書・型紙通りに作っただけ」「100均で買ったものをつなげただけ」といった独自性のない作品も売れません。市場には同じような作品がもっと安く売られている上、初心者が簡単に作れるものをわざわざ買う必要がないためです。
使い方がよくわからない
自分にとっては「説明しなくてもわかること」でも、ユーザーにとっては「説明されなければわからないこと」は珍しくありません。例えば、自分では「額縁」のつもりでも、ユーザーから見れば「写真立て」にしか見えないことがあります。
これは、商品説明文にきちんと額縁と書いていない、サイズ感のわかる画像を載せていないことが主な原因です。作品自体は素晴らしい出来でも、使用方法がわからなければただ閲覧数が増えるだけで終わります。
販売時期が季節に合っていない
ハロウィンやクリスマス向けの作品を当日以降に出品しても、購入されることはほとんどありません。他にも、貝殻のピアスや海をイメージしたスマホケースといった夏向けの作品が、冬になってもおすすめ商品のままになってはいないでしょうか。
作品の種類やデザインが販売時期に合っていなければ、ユーザーのニーズから外れることとなります。また、季節外れの作品ばかりが並んでいると、作家自身が流行に鈍感な印象を持たれて人気が上がりにくい傾向です。
ユーザーに気づかれていない
ハンドメイド作品を売るためには、まずユーザーから作品を見つけてもらわなければなりません。しかし、ハンドメイドマーケットには、数え切れないほどの作家が無数の作品を出品しています。
多くのサイトには検索機能が搭載されているとはいえ、無数にある作品の中から自分の作品を見つけてもらうことは至難の業です。作品を出品しただけで売れた気になってしまい、宣伝する努力を怠ってはいないでしょうか。
ハンドメイド作品が売れないときの解決策
一人でも多くのユーザーにハンドメイド作品を購入してもらうためには、売れない原因を特定するだけでは足りません。なぜ作品が売れないのかを理解した上で、原因ごとに適切な対応を取ることが重要です。
ここでは、ハンドメイド作品が売れないときの解決策を紹介します。
ターゲット像を明確にする
ハンドメイド作品を売る場合は、「自分が作りたいもの」ではなく「ユーザーが欲しがるもの」を作らなくてはなりません。「女性」や「20代」などの漠然とした括りではなく、職業や趣味、家族構成なども含めて具体的なターゲット像を明確にすることが大切です。
アクセサリーであればターゲットは女性となるものの、同じ20代の女性でも、フェミニン系を好む人とエスニック系を好む人ではデザインの好みが異なります。また、子どもの有無や学生か社会人か、社会人でも職業によっては装飾品に制限があるなど、ユーザーの立場によって欲しい作品のジャンルや方向性はさまざまです。ターゲット像を定めると、ユーザーのニーズに合った作品を作れます。
トレンドを踏まえてオリジナルのデザインにする
トレンドに乗った作品は欲しがるユーザーが大勢いる反面、商品として売りに出す作家数も増えます。もちろん、その中には人気・実力ともに申し分ない作家も大勢おり、さらには安価な既製品がライバルとなる場合も少なくありません。
競合する商品が多くある中で、あえて選ばれるだけの差別化を図るためには、下記の点を踏まえて作品を作ることが必要となります。
- 入手しにくい材料やパーツを使う
- 作り方がわからないデザインを選ぶ
- 作り方がわかっても簡単にマネできないデザインで作る
流行に沿うことは大切ですが、同時に似通った作品となりがちです。「ここでしか買えないハンドメイド作品としての価値」をつけることが、商品の購入へとつながります。
画像や文章で作品の魅力を伝える
アプリやネットショップなどを通じてハンドメイド作品を売る場合、ユーザーが直接商品を手に取って確かめることができません。そのため、ユーザーの視点から「自分がこの商品を店頭で見る場合は、何を確認するか・どのような商品情報が欲しいか」を考えることが大切です。
商品のサイズや重さといった基本スペックは、必ず計測して正確な数値を記載します。同時に、商品の状態を写真で見せることも重要です。
下記は、写真撮影の際に気をつけるべきことです。
- 明るい場所で撮影する・ライトをあてる
- さまざまな角度で撮影する
- 遠近両方で撮影する
- イメージしやすい比較対象と一緒に撮影する
- 実際の使用例を載せる
- 余計な加工をしない
また、文章にミスがあると作り手の信頼性も下がるため、商品の紹介は念入りに確認しましょう。
季節や時期に沿って作品を販売する
ユーザーのニーズを押さえることは販売戦略の基本であり、ハンドメイド作品においてもそれは変わりません。例えば手編みのセーターなどは、冬の終わりより秋口のほうが需要はあります。春先であれば桜をモチーフにした作品に人気が集まる傾向です。
季節感もハンドメイド作品におけるトレンドの一つのため、商品のラインナップを考える際は、季節柄や時期のイベントごとも考慮しましょう。
また、売れ残った季節ものがいつまでも陳列されていると、ユーザーから「人気のない作り手」だと判断される可能性があります。主要な時期が外れた季節ものは一旦取り下げて、次のシーズンを待つことも大切です。
SNSの活用・アップ方法の工夫を図る
無数にあるハンドメイド作品の中で自分の作品を見つけてもらうためには、積極的な宣伝活動が必須です。SNSであれば手軽に投稿でき、写真の掲載枚数に制限がありません。また、作品の傾向と似た嗜好を持つ人とつながりやすいため、商品の宣伝に向いています。
同時に、作品名や作品紹介文、ハッシュタグなどには検索結果に引っかかりやすいキーワードを設定することも必要です。自分の作品が「一般的に」どのようなワードで検索されるかを、客観的に判断しましょう。また、新商品をアップする際は、ターゲットとなるユーザーが多くアクセスしそうな時間を狙うことも大切です。
まとめ
出来のよいハンドメイド作品が売れない原因はいくつかあるものの、基本的にはユーザーが求めている商品を提供できていないためです。自分好みのデザインを自由に作れることがハンドメイドの魅力ですが、商品として販売する場合は、ユーザーのニーズを優先して考えなければなりません。
まずはユーザーのターゲット像を明確にし、トレンドや季節を踏まえて自分にしか作れない作品をデザインしましょう。ショップの機能やSNSを活用して作品の魅力をユーザーに伝えられれば、多くの人の手に作品を届けることができます。