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公開日: 2022.03.22
最終更新日: 2022.05.16

チャコペーパーとは?種類・メリット・使い方などをまとめて解説!

チャコペーパーとは?種類・メリット・使い方などをまとめて解説!

チャコペーパーは、刺繍図案を布に書き写す際に使う複写用紙です。布に重ねて上から図案をなぞることで、細かい模様やデザインを複写できます。使用方法も簡単であるため、刺繍作品をきれいに仕上げるためにもチャコペーパーを活用することがおすすめです。

この記事では、チャコペーパーの種類や使用するメリット、使い方などを細かく解説するとともに、使いこなすための注意点も説明します。チャコペーパーの使用を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

チャコペーパーとは?

チャコペーパーとは、印付けや手芸の図案を書き写すために使うシートタイプの複写紙です。布は柔らかくペンの滑りが悪いため、直接布に図案を書き写すことは難易度が高い方法です。チャコペーパーを使用すれば、刺繍の図案や紙などに書いたデザインの下書きを簡単に布に複写できます。

チャコペーパーの大きな特徴は、水洗いでインクを消せることです。仕上がったときにインクが布に残る心配がなく、図案をしっかり書き写せます。また、転写する際はペン先などの尖った部分でこするため、チャコペーパーで手や布が汚れにくいこともポイントです。手の汚れを気にせずに、作業に集中できます。インクがなくなるまで繰り返し使用できるため、1つ用意しておくと便利でしょう。

チャコペーパーの種類2つ

チャコペーパーには、片面用と両面用の2種類があります。

片面用は、チャコペーパー片面のみにインクが付いているタイプです。刺繍の図案写しに使う場合は1枚の布にインクが付けばよいため、片面用のチャコペーパーがおすすめです。

両面用はチャコペーパー両面にインクが付いており、布の間に挟んで使います。両面使用して一度に同じ形を写せるため、洋服制作などに便利です。

また、チャコペーパーにはさまざまなカラーがあります。チャコペーパーは、布色の反対色をベースに、見やすいカラーを選ぶことがおすすめです。暖色系の布なら青や白、寒色系の布なら赤や黄、濃い色の布なら白や黄のチャコペーパーを使うと見やすいでしょう。

参考:ユザワヤ「ペーパー」

チャコペーパーを使用するメリット

チャコペーパーを使用するメリットは、仕上がりに影響しないことです。チャコペーパーのインクは水で消えるため、写した線を簡単に消せます。もし、完成した刺繍作品にチャコペーパーのインクが残っていても、洗濯することで線が消えるため、きれいな刺繍作品に仕上がります。

また、使い方が簡単であることもチャコペーパーのメリットです。チャコペーパーは、写したい図案を重ねて上からなぞるだけで、きれいに布に複写できます。利用のコツさえ理解すれば、刺繍を始めたばかりの初心者でもすぐに使いこなせる簡単さは、うれしいポイントです。

【STEP別】チャコペーパーを使った図案の写し方!

チャコペーパーの使用方法を説明します。チャコペーパーで図案を写すときは、下記の道具を用意しましょう。

  • 刺繍をする布
  • 刺繍の図案
  • トレーシングペーパー
  • トレーサーやインクの出ないボールペン
  • まち針
  • 透明なフィルムや袋

ここでは、チャコペーパーを使った図案の写し方を3ステップに分けて紹介します。

【STEP1】トレーシングペーパーに図案を写す

まずは、刺繍したい図案の上にトレーシングペーパーを重ね、ボールペンなどで書き写します。図案の上下左右に3cm程度の余白を確保して書き写すと、後の工程で布に固定しやすいでしょう。

トレーシングペーパーに書き写さず、図案をそのまま使用することも可能ですが、上から強くこするため図案が傷んでしまいます。図案が書いてある紙の厚さによっては、写らない可能性もあります。

図案をきれいに写し取るために、トレーシングペーパーを使用する方法がおすすめです。

【STEP2】まち針を使って刺繍する位置を決める

刺繍する布に図案を写し取ったトレーシングペーパーを重ね、刺繍位置を決めましょう。ハンカチやティッシュケースなどの小物に刺繍する場合は、端に寄せすぎるよりは余白があったほうがバランスよくまとまります。仕上がりの印象が変わるため、全体のバランスを見ながら位置を決めるとよいでしょう。

位置決めが終わったら、トレーシングペーパーと布がずれないように固定します。固定する際は、トレーシングペーパーの2辺をL字型になるようにまち針で留めてください。

【STEP3】写した図案をなぞる

布とトレーシングペーパーの間に、片面タイプのチャコペーパーを差し込みます。チャコペーパーは、布側にインクが付いた面が来るようにセットしてください。サイズが大きい場合はカットしましょう。

刺繍する布、チャコペーパー、トレーシングペーパーの順にセットできたら、上に透明フィルムを重ねます。トレーサーやインクの出ないボールペンを使い、トレーシングペーパーに写した図案のラインに沿って透明フィルムの上からなぞります。布に図案が写っていることをチェックしながら、なぞる強さを調整するとよいでしょう。

チャコペーパーを使うときの注意点3つ

チャコペーパーを上手に使いこなすために、使うときの注意点も把握しておきましょう。

チャコペーパーを使うときの注意点は、下記の3点です。

  • 事前に試し書きをする
  • 厚手の布には写らない
  • インクを消す前にアイロンをかけない

ここでは、チャコペーパーを使うときの注意点について詳しく解説します。

事前に試し書きをする

チャコペーパーを使うときは、刺繍する布を使って試し書きすることが大切です。

チャコペーパーは水で消えるインクを使用していますが、刺繍する布に施された処理剤や色素、材質などとの相性により、インクが消えなくなる可能性があります。チャコペーパーは布に付けた際に見やすい色を使って複写するため、インクが残ると目立ちます。刺繍作品をきれいに仕上げるために、布の目立たない場所か端切れで必ず試し書きをして、消えることを確認してから使いましょう。

厚手の布には写らない

チャコペーパーは厚手の布には写りにくく、写ったとしても擦れるとすぐに消えてしまいます。そのため、起毛生地やタオル地、デニム、フェルトなどの厚手の布に使用することには向きません。

厚手の布に図案を複写したい場合は、チャコペーパー以外の方法で図案を写す必要があります。たとえば、水溶性の不織布に図案を書いて不織布ごと刺繍する商品や、図案を書いた紙を熱で接着して縫う商品など、さまざまな便利アイテムが販売されています。必要に応じて、布に合わせた方法を検討してみるとよいでしょう。

インクを消す前にアイロンをかけない

チャコペーパーのインクは、アイロンなどで熱が加わると定着して消えなくなります。アイロンをかける場合は、水でインクを消してから行いましょう。

また、インクを消したら必ず自然乾燥で乾かすことが大切です。布が濡れた状態だとインク残りが分かりにくいため、消え残ったインクに気づかずにドライヤーの温風やアイロンで乾かすと消せなくなります。布が乾いてインクの消え残りがないと確認できるまでは、熱を加えないよう気を付けましょう。

チャコペーパーの保存方法

チャコペーパーは、インクが出なくなるまで繰り返し使えるため、長く使えるように正しく保管しましょう。

保管する際は、チャコペーパーのインク面が内側になるようにたたみます。保護シート入りの場合は、擦れないようにインク面に重ねて保護しましょう。チャコペーパーが折れ曲がらないように、ポリ袋に入れて保管します。

また、高温多湿の状況や、直射日光があたる場所での保管は避けてください。水で消えるインクを使用しているため、極端に湿度が高い場所での保管はおすすめできません。乾燥しすぎてもインクが写りにくくなる傾向があります。外気の影響を受けにくいように、袋に入れたり空気を通しにくい裁縫箱で保管したりするとよいでしょう。

まとめ

チャコペーパーは、図案を布に複写するために使うインク付きの用紙です。チャコペーパーのインクは水で消せるため、仕上がりに影響しにくく簡単に使えることが特徴です。刺繍に使うときは、布に付けた時に見やすい色の片面用チャコペーパーを選びましょう。

チャコペーパーなどの手芸用品を探している人は、ユザワヤなどの専門店をチェックすることがおすすめです。専門店ならではの豊富な品ぞろえの中から探せるため、好みの商品が見つかるでしょう。

参考:ユザワヤ