【初心者向け】パッチワークの基本の作り方や必要な材料を解説!
色とりどりの布を縫い合わせるパッチワークは、比較的簡単に作れる一方で、ファッションアイテムなどを魅力的にかわいらしく彩ってくれる手芸です。スカートやバッグなどにパッチワークを利用したり、クッションカバーやラグなどをパッチワークで作ったりすれば、華やかな作品に仕上がるでしょう。布を縫い合わせれば作れるため手縫いでき、初心者でも作りやすいのもパッチワークの魅力です。
この記事ではパッチワーク作りに必要な材料や道具、パッチワークの基本となる「フォーパッチ」の縫い方について解説します。
目次1
パッチワークとは
パッチワークとは、小さい布切れをつなぎ合わせて作る、ヨーロッパ発祥の手芸のことです。パッチワークの始まりは、ぼろぼろになった衣服からまだ使用できる部分を切り出し、つぎはぎして1枚の生地を作っていたことと言われています。かつては生活の知恵の1つだったパッチワークは、今では芸術性の高さが人気を呼び、手芸作品づくりに多く活用されるようになりました。
パッチワークを作るにあたって、使用する布のサイズや形、色柄などに決まりはありません。生地は自分で自由に選択でき、組み合わせによってまったく違ったイメージを持つ作品が作れます。彩り豊かで目を惹くデザインも多く、スカート・バッグなどのファッションアイテムや、クッションカバー・ラグといったインテリア雑貨に用いられることも多い手芸です。
手縫いでパッチワークを作るのに必要な材料・道具
パッチワークを手縫いで作る際には、以下の材料や道具を揃えておくとよいでしょう。
ピース(ハギレ) | パッチワークで使うハギレ(小さな布)のことをピースと呼びます。手持ちの布から準備する場合は、サイズごとに仕訳しておくとよいでしょう。素材はストレッチのないコットン100%のものがパッチワークに適しています。 手芸初心者の場合はパッチワーク用のカットクロスを購入するのがおすすめです。慣れてきた場合、着なくなった古着を裁断してピースにするのも楽しいでしょう。 |
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型紙 | パッチワークの縫い線を分かりやすくするのに使います。ある程度硬さのある厚紙や、クリアケースを利用するとよいでしょう。 |
アイロン | 縫い代を倒したり、生地を折ってクセを付けたりするのに使います。 |
チャコペン | 鉛筆タイプや水で消えるタイプ、時間が経つと自然に消えるタイプなどさまざまな商品があるため、好みのものを探してみてください。 |
針 | 針は数種類を用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。ピーシング針(縫い針)として使用するメリケン針の8~9番、キルティング針、キルトしつけ針を用意しておくとよいでしょう。 |
糸 | ピーシング(布地を縫い合わせる)用には50~60番でポリエステル100%のものが適しています。 |
指抜き | 指抜きは、縫い目を細かく揃えるのに効果的です。 |
ハサミ | 布切りハサミと糸切りハサミの2種類を準備してください。 |
上記の裁縫道具は、手芸専門店のユザワヤで揃えるのがおすすめです。
【初心者向け】パッチワークの基本「フォーパッチ」の縫い方
パッチワーク初心者の場合、慣れていない方でも作りやすい「フォーパッチ」で制作するとよいでしょう。フォーパッチはパッチワークの基本的な縫い方で、4枚の布を縫い合わせて1枚にすることがベースとなります。
パッチワークをフォーパッチで制作する場合の縫い方について解説するので、参考にしてください。
裏布の型紙を作る
最初に裏布の型紙を作ります。型紙を作らずに作品作りをすることも可能ですが、型紙で縫い線を明確にしておくときれいに仕上げられるため、特に初心者は型紙を準備するのがおすすめです。
今回はできあがりサイズ10×10センチを想定します。型紙用の用紙に10×10センチの正方形を書き、周囲に7ミリの縫い代をつけてカットしてください。パッチワークの縫い代は7ミリが基本であり、7ミリのラインが入ったパッチワーク定規も販売されているため、不安な方は購入を検討しましょう。
型紙ができたら、裏布の上に型紙を乗せ、型紙に沿って生地を裁断してください。
表布の型紙を作り裁断する
5センチ四方の表布の型紙を作ります。厚紙に5×5センチの正方形を書き、周囲に7ミリの縫い代をつけてカットしてください。さらに、中心の5×5センチの部分をカッターで切り抜き、額縁のような状態にします。型紙の中心部を切り抜くことで、布に縫い代の目印をつけやすくなるほか、壁紙を当てたまま柄の確認が可能になります。
次に表布となる生地を裏返して、柄のバランスを見ながら型紙をセットします。布の柄によっては、カットする位置でパッチワーク作品の印象が大きく変わるため、よく確認しながらセットしましょう。位置が決まったら、チャコペンで型紙の内側・外側に線を引き、外側の線に沿って生地を裁断してください。
上記の作業を合計で4枚分繰り返し、パッチワークに使用する4枚の表布を準備しましょう。
縫い代を合わせて布を縫い合わせる
切り取った4枚の表布を、2×2枚の正方形になるように並べます。色や柄が好みの配置になるよう、何度か組み合わせを変えて確認するとよいでしょう。あえて組み合わせを吟味せず、ランダムに並べるという方法を取るのも魅力的です。
組み合わせが決まったら、縫い代を合わせてまち針で止め、布同士を縫い合わせます。まずは上2枚から縫い合わせましょう。生地を中表に重ね、右側の縫い代の角2か所をまち針で止めます。さらに角と角の間もまち針で1か所止めておくと安心です。
次に針と糸で縫い代を並縫いします。縫い始めと縫い終わりは布がずれないように一針返し縫いをし、縫い代の角にはしっかりと針を通すようにしましょう。縫い終わったら玉結びをしてください。上段2枚を縫い終わったら、下段2枚も同様に縫い合わせましょう。
縫い代を片側に倒す
上下の布を組み合わせて正方形にするためには準備が必要です。縫い合わせた布を広げて縫い代を片側に倒してください。縫い代の方向は上下のパーツで交互になるように倒すのが一般的です。
また、縫い代を色が薄い布に倒すと表側から透ける可能性があるため、色が濃いほうの布に向けて倒すとよいでしょう。倒した縫い代にはアイロンをかけてください。縫い代を倒す方向に迷った場合は、縫い代を中央で左右に開く方法でも問題ありません。
2組を縫い合わせる
上下のパーツを、生地の表同士を合わせて重ね、左右の角や中心のハギ目が合うように調整してください。縫い代の角2か所と、角の間の中心をまち針で止めます。そして、始めと終わりに返し縫いをしつつ、縫い代を並縫いしましょう。並縫いをする際には、縫い代の角と中心のハギ目にも針を通すようにしてください。
縫い終わったら生地を開き、4枚の生地でできた正方形の布になっていることを確認しましょう。中心の縫い代は色が濃いほうの布に向けて倒し、アイロンをかけます。
最後に表布と裏布を縫い合わせましょう。表布と裏布を表同士で重ね合わせ、四つ角とハギ目をまち針で止めます。次に外周の縫い代をぐるりと並縫いします。底の部分は4センチ程度の返し口を開けておきましょう。
できたら返し口から表に返し、四つ角をきれいに整えます。返し口を奥まつりで縫えばフォーパッチの完成です。
ユザワヤで買えるパッチワーク向けの生地
パッチワークを手作りする際には、初心者でも扱いやすいパッチワーク用の生地を購入するのもおすすめです。ユザワヤではパッチワーク作りに適しているさまざまな色柄の生地を多数販売しているので、ぜひ一度チェックしてみてください。
今回は、ユザワヤで購入できるパッチワーク向けの生地の中から3つを紹介します。
・パッチワークカットクロス 無地 126 ピンク
女性的な柔らかいピンク色が魅力の生地です。無地なのでさまざまな色柄の生地と組み合わせることができ、汎用性が高い商品となっています。サイズは約33×50センチでたっぷり使えるのもポイントです。
・LIBERTY リバティプリント カットクロス 5枚セット アソートグレー C-LIBERTY5GY2
花柄や星柄、植物柄などの柄布が5枚セットになった商品です。グレーを基調としたデザインで、華やかさと落ち着いた雰囲気を合わせ持った魅力があります。柄が選べない点のみ注意してください。
・パッチワークカットクロス アソート 約35cm×55cm 100枚セット レッドトーン PH-A
カットクロス100枚がセットになったお得なアソートです。赤系の生地がセットになった商品なので、セットの中からパッチワークに使える組み合わせを見つけやすいというメリットがあります。
まとめ
パッチワークは手縫いでも作れる手芸で、ファッションアイテムからインテリア雑貨までさまざまなハンドメイド作品に利用できます。パッチワーク初心者はまずは基本となるフォーパッチのレシピを覚えておき、ストレッチのないカットクロスなどを素材にして作ってみるのがおすすめです。
パッチワークはもともと、使わなくなった衣服の一部を切り出して縫い合わせ、新しい布に仕上げる技術です。パッチワークに慣れてきたなら、自分や家族の古着やバッグなどを再利用してみるとよいでしょう。