ミンネで返金を要求されたら?取引キャンセルや返品への対処法
minneで多いトラブルの1つが、購入者からの返金要求です。minneでハンドメイド作品を販売している出品者の中には、「届いた商品が破損していた」「注意書き通りに使用したのに破損した」といった理由で、購入者から返金を迫られたことがある人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、minneで返金が必要なケースと、返金要求への対処法をご紹介します。返金を回避するためのポイントも併せて紹介するため、円満解決の参考にしてください。
目次1
minneで返金対応が必要なケースとは?
minneは、日本最大級のハンドメイドマーケットです。minneで取引されるハンドメイド作品のジャンルは多岐にわたり、作家・ブランド数は79万件を超えています。
出典:GMOペパボ株式会社「2021年12月第三四半期 決算説明資料」
minneでは、取引において何らかの問題が発生した場合、基本的には出品者側に対応が求められます。返金の問い合わせがあった場合、出品者が責任を持って対応しなければならないケースがほとんどですが、中には出品者が対応する必要がないケースもあります。では、どのような場合に返金する必要があるのでしょうか。
出品者に原因がある場合
出品者に原因がある場合は、出品者が責任を持って購入者に返金処理をします。
たとえば、以下のケースの場合、出品者は返金の対応を行います。
- 購入者に届いた作品が破損していた場合
- 購入者が注意書き通りに利用したのに作品が破損した場合
- 作品の数量不足やサイズの相違があった場合
- 作品が無事に届かなかった場合
上記のケースでは出品者に責任があるとみなされ、購入者への責任ある対応が必要となります。
返金処理が必要なケースについては、minneの利用規約第19条にも明記されている
ため、確認のうえで返金処理をしましょう。
出典:minne「利用規約」
購入者に原因がある場合
購入者に原因がある場合は、出品者が責任を負う必要はありません。
たとえば、「作品を実際に見たらイメージと違った」「購入した作品が必要なくなった」「自分や子供に似合わないデザインだった」などの問い合わせがあった場合です。作品に不備がないのに、購入者側の都合で返金をお願いされた場合は、出品者の責任ではないため返金処理をする必要はありません。
何度断っても返金をお願いされる場合は、送料を購入者に負担してもらい、返金処理をして注文自体をキャンセルすることも手段の1つです。問題が大きくなるのを防ぐために、臨機応変に対応しましょう。
minneで「ノークレーム・ノーリターン」は不可能
ノークレーム・ノーリターンとは、売買における特約の1つで、「商品への苦情(クレーム)や返品(リターン)は一切受け付けません」という意味の言葉です。特に、購入する前に作品の現物を見ることができないネットオークションやフリマアプリでは、この注意書きがよく使われます。「イメージと違う」といった購入者からのクレームを予防し、問題が起きるのを避けるためです。
minneにおいても、出品者が注意書きにノークレーム・ノーリターンの趣旨の記述をしていることがあります。しかし、minneの利用規約では、作品の破損や数量不足、サイズの相違、作品を届ける際の負荷による破損などがあった場合は、出品者が購入者に対して適切な対応をする必要がある旨が明記されています。
出典:minne「利用規約」
出典:minne「「作品説明」や「購入時の注意点」の記述で注意する事はありますか?」
つまり、minneで出品者がノークレーム・ノーリターンの記述をしても意味がありません。たとえ注意書きにノークレーム・ノーリターンの記載をしても、利用規約が優先となり注意書きが無効になります。そのため、届いた作品に破損や不備などの問題があった場合、出品者は責任を持って返金処理が必要です。
しかし、一つひとつ作品を手作りしている以上、作品のデザインに個体差が出てしまうのは仕方がないことです。「イメージと違う」というクレームは購入者都合とはいえ、出品者とのトラブルにもつながりかねません。商品のデザインについてのトラブルを避けたい場合は、ノークレーム・ノーリターンではなく、「ハンドメイド作品のためデザインに個体差があることをご理解のうえご購入ください」といった内容の記述にしましょう。
minneで返金対応する場合の流れ
minneでは、返金対応の代行は行っていません。購入者から返金要求があった場合は、出品者自身が返金処理をする必要があります。
返金対応の流れは次の通りです。
- 購入者にお詫びのメッセージを送付する
- 作品を返品してもらい、返金先の口座情報を聞く
- 返金手続きをする
- 返金手続きが完了した旨メッセージを送る
(1)購入者にお詫びのメッセージを送付する
購入者から返金要求の問い合わせが来たら、落ち着いて内容を確認し、迅速かつ丁寧にお詫びのメッセージを送りましょう。作品の破損が原因の場合は、状況を正しく把握するために、作品の写真の送付をお願いするのがベターです。
(2)作品を返品してもらい、返金先の口座情報を聞く
写真を確認し、破損の状況が分かったら、改めてお詫びのメッセージを送ります。そのメッセージの中で作品の返送先を記載するとともに、購入者の振込先口座を聞きます。振込先口座は以下の情報を漏れなく確認しましょう。
- 銀行名
- 支店名
- 口座種類(普通・当座)
- 口座番号
- 口座名義(フリガナ)
(3)返金手続きをする
返品された作品を確認し、購入者から口座情報が届いたら、迅速に返金処理をします。作品が発払いで届いた場合は、作品の代金に送料を足した金額を振り込んでください。振込手数料は購入者が負担しましょう。
(4)返金手続きが完了した旨メッセージを送る
返金処理が完了したら、その旨を購入者にメッセージで送ります。メッセージには振込金額と内訳を記載し、購入者に安心してもらえるように配慮しましょう。また、念のため購入者に、入金が確認できたら連絡が欲しい旨を記載してください。
以上で返金対応は完了です。
minneで返金を回避するためのポイント4つ
ここからは、minneで返金を回避するためのポイントを4つご紹介します。ポイントを踏まえれば取引で問題が発生する確率をかなり軽減できるため、ぜひ今後の参考にしてください。
●詳細に商品説明を記載する
「作品がイメージと違った」というクレームは、商品説明で正しい内容が購入者に伝わらなかったために発生する傾向です。minneではネット上で取引をするため、購入者は、作品が手元に届くまで実物を見ることができません。そのため、商品説明はできるだけ詳細に記載し、購入者に具体的なイメージを届けられるように努めましょう。
写真を複数掲載するのも、作品イメージを伝えるのに有効です。写真は正面からだけではなく、角度を変えたものや裏面・横から撮ったものなど、なるべくたくさんの写真を掲載しましょう。
●誤解を招く表現を避ける
誇張した表現や弱点を隠した言い方、掲載する写真を加工しすぎることは、購入者が届いた作品を見て「イメージと違う」と感じる原因の1つです。公正な取引をするためにも、商品説明や掲載する写真は、あくまで実物に忠実になるよう気を付けてください。
●発送前に商品を十分に検品する
検品は、物を販売するときに欠かせない重要な仕事です。商品を発送する前にきちんと検品し、作品に破損がないか、作品の強度は足りているかを調べれば、購入者の元に届いたときに商品が破損しているという問題を回避できます。作品を無事に届けるためにも、必ず丁寧に検品しましょう。
●追跡サービスを利用して発送する
作品を無事に購入者へ届けるために、作品の発送方法は追跡サービスがあるものを選ぶのがおすすめです。通常の発送方法よりも少し送料がかさみますが、万が一の郵送トラブルを回避できる確率は格段に上がるため、安心を買うと考えて積極的に利用しましょう。
追跡サービス付きの発送方法の種類や補償内容については、以下のページで詳しく紹介しています。作品のサイズや内容に合った発送方法を選んでください。
まとめ
minneで購入者から返金をお願いされた場合、出品者は、原因が購入者にある場合を除き返金要求に応じなければなりません。minneでは返金対応の代行を行っていないため、出品者自身で返金処理をしましょう。また、商品の破損などが原因で返金といった問題が起きないように、この記事で紹介したポイントを踏まえて対策をしておくことがおすすめです。
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参考:ユザワヤ