コットンリネンってどんな生地?各素材の違いや洗濯時の注意点も
コットンリネンとはどのような生地なのか、どういった使い道があるのかといった疑問を持っている方は多いでしょう。当記事では、コットンリネンの概要や使い道、洗濯する際の注意点、およびコットンとリネンそれぞれの特徴について解説します。
コットンリネンについての知見を得ることで、自身のハンドメイド製作における素材選びの選択肢が広がるでしょう。コットンリネンについて知識を深めたい方、コットンとリネンの違いについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次1
コットンリネンとは?
コットンリネンとは、コットン(綿)とリネン(麻)2種類の素材を混ぜて織り上げた生地のことを指します。2つの天然素材を混ぜ合わせることで、それぞれの素材の良さが生かされ、耐久性や機能性などがアップしています。柔らかく手触りの良い生地で、長く使用すればするほど肌に馴染んでいく点も特徴です。
コットンリネンの肌触りは、混合率によっても変化します。例えばコットンよりもリネンを多めに混ぜて作り上げた場合、リネンの風合いが強く感じられる耐久性の高いコットンリネンとなります。ふんわりとした印象よりは、さっぱりとした感触に近い肌触りとなるでしょう。ただしリネンを多めに入れたとしても、細めの糸で薄い生地に仕立てることで柔らかな印象を出すことも可能です。
一方リネンよりもコットンのほうが多い割合で混ぜた場合、型崩れしにくくシワもできにくいしっかりとした生地になります。
コットンリネンはどんなアイテムに使用されている?
コットンリネンは、主に以下のようなアイテムに使用されています。
- カーディガン
- トップス
- ワンピース
- スカート
- パンツ
ほどよく薄い生地で温度調整に適していることから、カーディガンによく使用されています。アイテム全体としては、春から夏にかけての暑い季節に着用されることが多いでしょう。さっぱりとした肌触りのため、ベトつきを感じにくく、爽やかに着られます。軽やかで着心地の良いコットンリネンの洋服は、汗ばむ時期におすすめのアイテムとなっています。
コットンリネンとは?
コットンリネンは、コットンとリネン2つの素材の良いとこ取りをした素材です。では、それぞれの素材にはどのような特徴があるのでしょうか。コットンとリネンでは、原料や歴史、魅力などさまざまな点に違いがあります。
以下では、コットンとリネンの違いを解説します。
コットンの特徴
コットンとは、日本語で「綿」という意味を持つ素材です。素材表記に「綿」と書かれた衣服などを見かけることもありますが、「コットン」と「綿」は同じ繊維でできたものと考えて問題ありません。コットンの概要については、以下の通りです。
コットンの原料 |
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コットンは、アオイ目アオイ科ワタ属の植物「ワタ」の種子から取れる繊維を原料に作られている素材です。収穫する前のワタの繊維は「綿花」とも呼ばれ、丸く可愛らしいフォルムをしています。 合成化学肥料を使用せずに育てたワタの繊維を原料にしたコットンは、「オーガニックコットン」と呼ばれます。オーガニックコットンは、栽培する上で比較的環境にあまり悪い影響を与えません。さらに、通常のコットンよりも質が高く、肌が繊細な方でも使用しやすいという特徴を持っています。 |
コットンの特徴 |
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コットンは、肌に引っかからない優しい柔らかさを持っており、リネンにはないふんわりとした肌触りが特徴となっています。リネンよりもシワが目立ちにくく、型崩れしにくいという性質も持っています。 染色しやすく、黄ばんだ際は漂白剤で簡単に落としやすい点も魅力です。一方、繰り返し使用する中で風合いが落ちやすい点には注意が必要です。 |
コットンの歴史 |
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コットン素材が日本で大衆向けの製品に使われるようになったのは、江戸時代に入ってからだとされています。 海外では、インドやメキシコ、ペルーといった国々で古くから栽培されていました。インドなどの国々で栽培が盛んだった理由として、綿が平均気温25度前後の暖かい環境を好むからだとされています。海外での歴史は非常に古く、およそ7,500年以上も前からコットンは栽培されていたと言われています。 暖かな土地で栽培されてきた綿ですが、時が経つにつれ寒さへの耐性がつき、徐々に北のほうにも広がっていきました。中国では13世紀、日本では15世紀ごろに本格的な栽培が始まったとされています。 日本では綿が普及するまでは麻が主な素材として使われてきましたが、保温性の高さや仕立てる上での簡易性などから人気を博し、綿が急速に広く普及し始めました。なお現在は、国内でほとんどワタの栽培は行われておらず、ほぼ完全に輸入品を使用する形へと変わっています。 |
リネンの特徴
リネンとは、天然の植物繊維の一種です。フランス語で「リンネル」とも呼ばれます。麻とリネンの違いが分からない方もいるかもしれませんが、リネンは数ある「麻」と呼ばれる植物の一種です。リネンの原料・特徴・歴史については、以下の通りです。
リネンの原料 |
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リネンは、亜麻科の一年草である「フラックス」という植物から取れる繊維を原料に作られている素材です。コットンはワタという植物の花の部分から採れる一方で、リネンは植物の茎部分から採取されます。 フラックスは、比較的寒い地方にて栽培されます。連作することができない植物のため、あまり数多く収穫することができません。したがって、リネンは収穫が難しい貴重な原料だと言えます。 |
リネンの特徴 |
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コットンのようなソフトな柔らかさとは異なり、シャリッとした肌触りを感じられる点が特徴です。表面には上品な光沢感があり、なめらかな質感になっています。生地の羽毛はコットンに比べて少なめで、通気性が高い素材です。 また、リネンは花よりも丈夫な茎が原料となっているため、コットンよりも耐久性に優れています。繰り返し洗濯しても長持ちしやすく、劣化しにくい点が特徴です。使えば使うほど肌に馴染む特性を持っているため、長く使いやすい素材だと言えるでしょう。 |
リネンの歴史 |
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リネンは、およそ10,000年前から活用されていたとされる素材です。紀元前8,000年ごろ、世界文明の始まりであるチグリス川・ユーフラテス川の付近で使われるようになったことが始まりだとされています。 その後は古代エジプトにて、一般庶民の衣服やミイラを巻くための布、神官の衣装など、さまざまな用途に使われてきました。1800年代の後半ごろには日本に持ち込まれ、北海道でリネン栽培が開始されました。 |
コットンリネンを洗濯する際の注意点は?
コットンリネンを洗濯する際は基本的に、コットンとリネンそれぞれ両方の注意点を意識するようなイメージでお手入れするのが良いでしょう。
コットンを洗濯する際に注意すべきポイントは、「必ず洗濯方法を確認する」ということです。基本的に洗濯機で洗っても問題ありませんが、アイテムの装飾やデザインによっては、色味が落ちないよう手洗いが推奨されているものもあります。タグに書かれた洗濯表示で手入れ方法をチェックし、洗濯機で洗って良いか・手洗いすべきかを確認しましょう。なお、アイテムによってはそもそも水洗いをしてはいけないケースもあるため注意が必要です。
リネンを洗濯する際は、シワにならないよう気をつけましょう。洗濯した後丸めて放置したり、脱水しすぎたりすると、シワになるため注意が必要です。
まとめ
コットンリネンとは、コットンとリネンを混ぜて紡いだ生地のことです。コットンはふんわりとした肌触りと型崩れのしにくさが特徴的な素材です。一方リネンは、質感がなめらかで耐久性が高いという特徴を持っており、コットンリネンは、コットンとリネン両方の良さが生かされた生地になります。