【初心者向け】編み物の基本|糸の種類・編み方を丁寧に解説
編み物に挑戦しようとした際に、必要な道具や編み方の基本がわからず悩む人は多いでしょう。初心者がスムーズに編み物を始めるためには、編む道具や材料の選び方、編み方の基本などを知っておく必要があります。
当記事では、編み物に欠かせない糸の種類や選び方、初心者が覚えておきたい基礎的な編み方をわかりやすく解説します。編み物を始めるにあたり、どうすればよいのかわからない人にもおすすめの内容のため、参考にしてください。
目次1
編み物で使う糸の種類
編み物で使う糸は、原料が、動物由来のもの・植物由来のもの・人工的なものの3種類があり、代表的な糸としては次の7種類が挙げられます。
ウール |
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カシミヤ |
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モヘヤ |
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シルク |
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コットン |
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リネン |
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アクリル |
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糸は上記のように原料に加え、太さも極細から超極太まで多くの種類があります。また、形状もラメが織り込まれたものや、複数の色を組み合わせたもの、毛足の長いモール糸など多種多様です。
編み物初心者の糸の選び方
素材や太さなどのバリエーションが豊富な糸のなかで初心者が選ぶとよい編み糸を、色・素材・太さの3つのポイントから紹介します。
・明るい色を選ぶ
編み物に慣れるまでは編み目を見ることが難しいため、初心者は、編み目が見やすいパステルカラーや暖色系などの明るい色の糸を使うと安心です。
・毛足の長くない素材を選ぶ
毛足が長い糸は編む過程で毛足が絡まる関係で、編み間違ってもほどくことが難しいため、初心者のうちは避けたほうが無難でしょう。
・太めの糸を選ぶ
細めの糸は編み上がるまでに長時間かかります。慣れるまで、編み上がりまで時間のかからない太めの糸がおすすめです。
初心者必読!基本の編み方
編み物をするうえで、覚える必要がある編み方にも多くの種類があります。そのなかでも基本の編み方が、かぎ針編み・棒針編み・アフガン編みの3種類です。編み方が違うと使う編み針も変わるため注意しましょう。
かぎ針編み・棒針編み・アフガン編みは比較的簡単で、さまざまな作品を作ることが可能な編み方のため、ぜひ挑戦してください。なお、初めから作品を作るのではなく、余った糸で少し練習をした後で作品に着手するとスムーズでしょう。
かぎ針編み
かぎ針編みとは、棒の先端にかぎのように曲がったフックがついたかぎ針1本を使って編む方法です。かぎ針は長さが12cm程度と比較的短めのため、扱いやすく手編み初心者に向いています。
ここでは、かぎ針編みの基本であるくさり編みを紹介します。くさり編みは編み目がくさり状に連なる編み方です。例えば、花などをモチーフとしたブローチのようなファッション小物作りは、くさり編みだけでもできます。
<必要な道具>
- かぎ針
- とじ針
- 糸切りばさみ
- 糸
<かぎ針編みの手順>
(1) | 利き手とは反対の手を開いた状態で人差し指と小指だけ前に出し、人差し指側に糸の端、小指側に毛糸玉がくるように糸をかける。 |
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(2) | 糸の端を引き出し、親指と中指で押さえながら、かぎ針に糸を1周巻きつける。 |
(3) | かぎ針に巻きついた糸の交差した箇所を親指と中指で押さえ、人差し指側の糸をかぎ針でひっかけ輪に通して、くさり編みを編んでいく土台となる編み目を完成させる。 |
(4) | (3)でできた土台の編み目を親指と中指で押さえながら、輪にかぎ針を入れ、人差し指側の糸をかぎ針でひっかけ、輪に通して引き抜くと1つ目の編み目を作る。 |
(5) | 輪にかぎ針を入れ、人差し指側の糸をかぎ針でひっかけ輪に通し引き抜く工程を、必要な目数ぶん繰り返す。 |
(3)で作った土台の編み目は、目数としては数えません。(4)において、土台の次に作成する編み目が最初の目にあたります。なお、とじ針は、編み終わりの糸始末で使うと便利です。
棒針編み
棒針編みとは、先端がとがった棒針を2本から4本使用する編み方のことです。棒針を多く使うと、ニット帽・靴下のような複雑な形も簡単に作ることができます。また、マフラー・セーターのような大きなアイテム作りにも適しています。
棒針の持ち方には、フランス式とアメリカ式の2種類があるため、編みやすいほうを選ぶとよいでしょう。ここでは、フランス式の持ち方で解説します。
<必要な道具>
- 棒針
- とじ針
- 糸切りばさみ
- 糸
<棒針編みの手順>
(1) | 毛糸玉から引き出した糸の中央辺りに輪を作り、輪の毛糸玉側の糸をつまんで、輪の下側から上側に向けて輪に通す。 |
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(2) | (1)で輪の上部に出した2つ目の輪に棒針を2本とも通した後、糸の端を引っ張り、土台となる編み目を完成させる。 |
(3) | 棒針から垂れている2本の糸について、端側を親指に、毛糸玉側を人差し指にひっかけ、薬指と小指で2本まとめて握る。 |
(4) | 棒針2本でまず親指側の糸を下からすくい、次に人差し指側の糸もすくった状態で、親指側の糸にできている輪に棒針を通す。 ※親指を糸から外し、糸の端を引っ張り締めて、1つ目の編み目を作る。 |
(5) | (3)~(4)の手順を必要な目数ぶん繰り返し、終わったら棒針を1本引き抜き、作り目を完成させる。 |
(6) | 棒針の先端側にある作り目の1つに、(5)で外した棒針を差し込み、垂れている糸を棒針に絡めて編み目を通す。その後、糸を通した作り目を棒針から外して、裏編みの1目が完成させる。 |
(7) | 作り目のすべてに、(6)の作業をする。 |
アフガン編み
アフガン編みとは、棒の先端にかぎ状のフックがついたアフガン針を1本使用して編む特徴的な模様が楽しめる編み方です。編み目がざっくりしており、編み地は厚手であるため、コースターやマットのようなニット小物に向きます。デザイン性の高いニットバッグといった雑貨や、ジャケットなどのハンドメイド作品を作ってもよいでしょう。
<必要な道具>
- アフガン針
- とじ針
- 糸切りばさみ
- 糸
<アフガン編みの手順>
(1) | くさり編みで作り目を作る。 ※全体的にゆったりめの編み目に仕上げることがポイント |
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(2) | 作り目の端から2つ目の裏山にアフガン針を通し、フックで糸をひっかけて引き抜く。以降のすべての裏山について同じ作業をすると往路が完成させる。 |
(3) | アフガン針のフックに糸をかけ、最初は1目ぶんだけ引き抜く。以降はアフガン針のフックに糸をかけ、2目ぶん引き抜く作業を最後まで行う。 ※往路と復路の1セットで1段のカウント |
(4) | 2段目の往路は、1段目のたて目にアフガン針を通し、フックで糸をひっかけて引き抜く。以降のすべての裏山について同じ作業をする。 ※最後だけ、たて目2つにまとめて針を通す |
(5) | 往路と復路を1セットとして、必要な段数ぶん手順を繰り返す。 |
まとめ
編み物を始めるにあたってまず取り掛かるべきことは、必要な道具・材料を準備すること、基本の編み方を学ぶことです。
挑戦したい編み方に応じた編み針と、初心者が編むのに適した糸などを揃えましょう。糸は明るい色・毛足の長くない素材・太めのもの、編み方としては、基本的なかぎ針編み・棒針編み・アフガン編みが、初心者におすすめです。
当記事で紹介した、糸の選び方や基本の編み方のポイントなどを参考に、編み物ライフを楽しんでください。