移動ポケットの簡単な作り方は?必要な道具・材料も紹介
移動ポケットは、ズボンやスカートなどのウエスト部分にクリップで取り付けて使用する、簡易的なポケットです。ハンカチやティッシュ、マスクなどの小物を収納できます。
洋服にポケットがない場合でも、小物を持ち歩くことができる点や、ポケットの位置を自由に調整できる点がメリットです。比較的簡単に手作りできるので、お子様の好きな柄や色の生地を選んで作成してみるのもよいでしょう。
当記事では、移動ポケットを一枚布で作る方法、およびアレンジ方法などについて詳しく解説します。
目次1
移動ポケットとは?
「移動ポケット」とは、洋服などに外付け可能なポーチのことです。特にポケットのない服を着用している際や、手ぶらで出かけたいときに便利です。
移動ポケットは、ハンカチ、ティッシュ、マスクなど、日常的に必要な小物を収納できるため、日々の生活や子どもの外出時においてとても役立ちます。クリップやマジックテープを使用して、服に簡単に取り付け・取り外しができます。特に未就学児や小学生など、子どもが忘れ物を防ぐためのアイテムとして使われることも少なくありません。
また、移動ポケットは学校だけでなく、普段の外出時にも使用でき、子どもたちが自ら準備をする習慣を身に付けるのに役立ちます。
一枚布で作る移動ポケットに必要な道具・材料
移動ポケットを一枚布で作る際に必要な道具・材料は、主に以下の通りです。
【道具】
- ハサミ
- 針
- まち針
- チャコペン
- アイロン
【材料】
- 生地 1枚(縦64cm×横16cm)
- クリップ
- マジックテープ(2.5cm程度の長さを1組)
※作りたいサイズ、入れたいものの大きさなどによって必要となる材料の大きさ・長さは異なります
一枚布で簡単!移動ポケットの作り方
移動ポケットの作り方は、慣れてしまえばそこまで難しくありません。1枚の布から作成することができ、早ければ30分程度で完成します。以下では、移動ポケットの作り方の手順を解説します。
本体となる生地にマジックテープを縫い付ける
本体用の布にマジックテープを取り付けるため、布の端を5mmずつ三つ折りにし、アイロンをかけてから縫い付けます。
【生地の選定と補強】
薄手の生地を使用する場合は、接着芯を貼ることで強度が増し、形崩れを防げます。しっかりした生地であれば接着芯なしでも可能ですが、耐久性を考慮した上で、必要に応じて補強するとよいでしょう。
小さすぎず、かつ大きすぎないサイズで仕上げられると、使い勝手がいいので、生地の裁断はしっかりと計算して行いましょう。
ベルトパーツを作って本体となる生地に縫い付ける
ベルト用の布を長辺から1cmずつ内側に折り、アイロンをかけた後、真ん中で折り畳んで縫います。マジックテープを布の中央部に四角く配置し、その後本体の上端から一定の距離を計測してベルトを縫い付けます。
【ベルトパーツの作成】
ベルト部分は使用する際に力がかかるので、両端をしっかりと縫い、耐久性を高めることが重要です。また、正確な位置にベルトを取り付ければ、ポーチの安定性や見栄えが向上します。
【マジックテープの取り付け】
マジックテープは、移動ポケットのふたを確実に固定する役割があります。位置を正確に決めた後で縫い付けることで、ずれを防げます。また、アイロン接着タイプは洗濯時に剥がれる可能性があるため、基本的には縫い付けタイプが推奨されます。
折りたたんで縫ったら表に返してクリップを付けたら完成
その後、布を適切に折りたたんで形を整え、接着芯を使ってさらに固定します。
最終的に布を内側から縫い合わせて形を作り、最後に表に返して角を整え、全体にステッチを加えます。ベルトにクリップを取り付ければ、移動ポケットの完成です。これで、簡単に外出時に小物を携帯できる便利なポケットが自作できます。
【折りたたみと縫製】
正確に折りたたむことが重要で、最終的な形が整うように丁寧にアイロンをかけます。また、折りたたんだ部分を縫い合わせる際は、縫いしろを適切に取り、返し口を残しておくと、裏返しやすくなります。
【仕上げの工夫】
返し口をコの字縫いで丁寧に閉じることで、完成度がより高まります。デザインに変化を加えたい場合は、リボンなどの装飾を付けるのもよいでしょう。
アレンジで一工夫!さまざまな移動ポケットを作ってみよう
マチありタイプの移動ポケット
マチあり(奥行きがあるタイプ)の移動ポケットは、通常のフラットタイプの移動ポケットに比べてより多くのアイテムを収納できるのが特徴です。底部にマチを設けることで収納スペースが拡大し、厚みのあるポケットティッシュやハンカチタオルなども収めやすくなります。
布のサイズは、本体用が縦70cm×横18cm、ふた用が縦16cm×横18cm、ベルト用が縦6cm×横18cmくらいのものを用意しましょう(あくまで目安です)。コットンツイルなどのしっかりした素材が適しています。
1 | ベルトの製作 |
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ベルト用の布を長辺1~2cmずつ内側に折り返し、半分に折ってからアイロンをかけ、両端を縫い固定します。 | |
2 | 本体にマジックテープを縫い付ける |
本体用の布に対して、上辺を三つ折りにしてアイロンをかけた後、マジックテープのループとフックを適切な位置に縫い付けます。 | |
3 | 本体とふたを縫い合わせる |
本体布の下辺と、ふた用布の上辺を中表にして縫い合わせ、縫いしろを内側に倒して縫い固定します。 | |
4 | マチの作成 |
本体の折り返し部を中表にして、底辺が2~3cmになるように三角形に折り、線に沿って縫い合わせます。反対側にも行い、マチを形成します。 | |
5 | 最終仕上げ |
すべてを縫い終えたら、ポケットを表に返し、角をしっかりと整えてからアイロンをかけます。最後にベルトにクリップを取り付ければ完成です。 |
ショルダータイプの移動ポケット
ショルダータイプの移動ポケットは、ワンピースやスカートといったウエストにクリップの取り付けが難しい服装や、クリップが使用できない服装でも使用できる便利なアイテムです。
2WAY仕様にすることで、クリップタイプとしても肩掛けとしても使え、幅広いシーンに使えます。
肩ひもと移動ポケットをつなげる部分は、Dカン、ナスカンを使うと本格的ですが、スナップボタンでも代用できます。
その他の移動ポケット
そのほかにもさまざまなアレンジができ、例えばファスナー付きの移動ポケットやティッシュケース付きの移動ポケットも作成できます。
ファスナー付きの移動ポケットは、中身がこぼれる心配が少なく、安心して小物を持ち運べるでしょう。生地の一辺にファスナーを縫い付ける際に、ファスナーが見えるようにしたい場合は、生地の端を折り込みながら縫い付けるときれいに仕上がります。ファスナーの両端を縫い合わせ、ポケットの形にする際は、ポケットの角をきれいに出すために、角を少し斜めに縫うとよいでしょう。
ティッシュケース付きの移動ポケットでは、ポケットティッシュの口を作ることで、ポケットから取り出さずに直接ティッシュを引き出せます。ティッシュケース部分になる生地をカットし、中央にティッシュが出るサイズの口を作るのがポイントです。
まとめ
移動ポケットを手作りする際のコツとして、まずは素材選びがあります。厚手の生地を使うと裁断や縫製が難しくなるので、初心者の場合は綿や麻などの薄手の素材がおすすめです。一方で強度を強くしたい場合は厚手の素材を使うほうがいいので、適宜仕上がりイメージに沿った素材を選ぶようにしましょう。
また、裁断する前に、布をアイロンでしっかりとプレスしておくと、歪みなくきれいに裁断できます。時間があれば、刺繍やアップリケでデコレーションするのもおすすめです。