初心者でも簡単!布ぞうりの作り方と材料・作るときのコツを解説
古着のTシャツや使わなくなったシーツをリメイクしたいと考えている方は、ぜひ布ぞうり作りにチャレンジしてはいかがでしょうか。
布ぞうりは、布生地の柔らかな質感によって履き心地が良く、ルームシューズとしておすすめです。足の指が全部出るため、楽に履けるのも魅力の1つと言えるでしょう。
当記事では、ハンドメイド初心者さんでも比較的簡単に作れる布ぞうりの作り方と、作る際に必要な材料・道具、布ぞうり作りのコツなどを解説します。
目次1
布ぞうり作りに必要な材料・道具
布ぞうりは、着古したTシャツを活用して作れます。特別な道具も必要なく、家にあるもので簡単に準備できるでしょう。
必要な材料と道具は以下の通りです。
- Tシャツ 大人用M~Lサイズ 2着
- 鼻緒用布 6cm×70cmを2枚
- 前坪用布 4cm×30cmを2枚
- PPロープ
- 針金ハンガー
- 洗濯バサミ
- ハサミ
- ミシンまたは縫い針と糸
- 菜箸
鼻緒用と前坪用の布は、手頃な布がなければTシャツから取ることも可能です。また、不要な布の準備が難しい場合は、市販の制作キットを利用する方法もあります。ユザワヤでは布ぞうり用のキットが豊富にあり、必要な道具が一度に揃います。材料を揃える手間が省け、布ぞうり作りに挑戦しやすくなるでしょう。
簡単!布ぞうりの作り方
古着や端切れからリメイクできる布ぞうりは、地球と財布に優しいハンドメイドアイテムです。作り方は簡単で、特別な手芸技法は必要ありません。ふっくらと柔らかく、自分のサイズぴったりに作れば、ルームシューズとして活躍するでしょう。また、布ぞうりで過ごしていると、足裏の筋肉を使って姿勢がよくなるとも言われています。
布ぞうり作りに挑戦し、履き心地のよさを味わってみましょう。ここでは、手芸初心者でも楽しめるオリジナル布ぞうりの簡単な作り方を紹介します。
Tシャツヤーンを作る
最初に、布ぞうりを編むためのTシャツヤーンを作ります。Tシャツヤーンとは、Tシャツを裁断して作る編み紐のことです。布ぞうり本体を作るのに使うため、同じサイズのTシャツ2枚からそれぞれ左用・右用の編み紐を作りましょう。
胴や袖部分を幅6〜7cm単位で裁断し、輪になっている部分を片方だけ切ると長細い布ができます。両端を持って何度か引っ張り、くるりと丸まって紐状になったら完成です。
鼻緒・前坪に使う布も、長さのある裾部分を活用して取れます。本体を編む紐は、複数の紐を継ぎ足して編んでいくため短くても問題ありません。
簡易織り機を用意する
ハンガーの左右を上に折り曲げ、Wの形にして簡易織り機を作ります。180cmの長さに切ったPPロープの端を軽く結んで輪を作り、輪を二重にします。結び目が下になるようにして、それぞれの輪の上部をハンガーの曲げた部分に引っ掛けましょう。
ハンガーのフックをテーブルやポールハンガー掛けなどの支柱にかけて固定し、PPロープが交差している部分を洗濯バサミで留めておきます。ロープがあやとりの「川」のような状態になったら、簡易機織り機のセットが完了です。
つま先から編む
PPロープに編み紐をつけて、ぞうりの台部分となる本体を作っていきます。まず、結び目がないほうの輪の下部に、先を折り返した編み紐をくぐらせます。折り返して輪になっている部分に編み紐の両端を通し、ひばり結びでPPロープに固定しましょう。こちら側をつま先として編んでいきます。
編み紐の長いほうをPPテープに巻き付けながら右側まで移動させたら、縦糸となる4本のPPロープに交互にくぐらせて編み始めます。左端まで交互にくぐらせ、編んだ部分を手前に引き寄せて形を整えてからまた反対側に向かって編む、という作業の繰り返しです。
編み紐が残り5〜6cm程度になったら布ぞうりの外側に垂らし、新しい編み紐を継ぎ足します。必ずPPロープの真ん中の位置で編み紐を継ぎ足すようにしてください。
不要な布をカットする
十分な縦幅に達したら、さらに4段ほどきつめに編んでから真ん中の位置で編み紐を裏側に垂らします。針金ハンガーと洗濯バサミを外し、PPロープの結び目をほどいて1本ずつゆっくり引っ張りましょう。かかと部分を押さえて形を整えながら引っ張ると、ぞうりらしい形ができあがります。
裏から出ている継ぎ合わせた編み紐の端は、余分な部分をカットし、編み目の中に巻きつけて始末します。薄い生地なら固結びをして、結び目を編み目の中に隠してもよいでしょう。
鼻緒を作って本体に取り付ける
前坪の布は4つ折り、鼻緒の布は2つ折りにし、端をミシン掛けして鼻緒と前坪を作ります。鼻緒は菜箸を利用してひっくり返して筒状にし、中にPPロープを通しましょう。
鼻緒の中心に前坪をひばり結びで固定したら、つま先から5cmほどの位置に前坪の両端を通します。裏側にある編み始めの紐とPPロープを挟むようにして結んでください。
鼻緒の両端は、編み目に穴を開けて裏側に通し、適切な長さに調整したらPPロープだけ切ります。余った布は、ぞうりの縁に巻きつけるようにして表側に持ってきて、同じ穴にもう一度通します。最後に両端を結び合わせて、出ている布端やPPロープを編み目の中に隠して処理したら、布ぞうりの完成です。
布ぞうりを作るときのコツ
布ぞうりは、さまざまな柄・色の布を組み合わせて作ると、色合いを楽しめます。布紐を継ぎ足すたびにまったく異なる色の布を使っても、カラフルで個性的な布ぞうりになるでしょう。
素材によっても、できあがる布ぞうりの風合いが変わります。鼻緒部分にファー素材やフリースなど異素材を合わせるのもおすすめです。布ぞうりのバリエーションはアイデア次第で大きく広がります。
また色や素材にくわえて、上手な作り方のコツを押さえると、仕上がりの見栄えがぐっとよくなるでしょう。手作り布ぞうりのクオリティを上げるための3つのポイントを説明します。
力を入れすぎないように編む
力を入れすぎると編み目が詰まり、布ぞうりの横幅がどんどん細くなっていきます。しっかりと編みたい気持ちから、紐を強く引っ張ってしまわないよう注意が必要です。編み目をきつくしたい場合は、編み紐をくぐらせるごとに編み目を手前にしっかりと引き寄せましょう。
また、力加減にバラつきがあると編み目が凸凹になります。編み目が不規則な布ぞうりは味わいがあると言え、拙さが目立つ可能性があります。編み目の揃ったきれいな仕上がりを目指すなら、力の入れ具合を均一にして編むことが大切です。
横幅を意識して編む
布ぞうりは、横幅が揃っているときれいな小判型になります。また、横幅のサイズ感は履き心地にも影響するため、横幅を考えながら編むことが大切です。
編み進めて長さを出すことだけに集中するのではなく、横に広げる点を意識しましょう。常に8〜8.5cmくらいになるようにします。
確認しながら編み進めないと「横幅が狭くなった列」と「編み目にゆとりがあって横幅が緩んでいる列」が混在して、横幅のラインがガタガタになります。定規を使って横幅が揃っているかこまめにチェックしながら編みましょう。横幅の長さは足の大きさに合わせつつ、少しゆとりがあるくらいがおすすめです。
肌触りの良い生地を選ぶ
古布の中でも、木綿地やタオルのような触り心地のよい生地を選ぶと履きやすい布ぞうりを作れます。使わなくなったシーツや着なくなったTシャツ、着物、浴衣など、肌あたりのよいアイテムから作るのがおすすめです。柔らかい生地で作るなら、ふっくらとした履き心地の布ぞうりができるでしょう。
まとめ
布ぞうりは、布生地の素材感が柔らかく足の指が全部出るため、履き心地が良く楽に日常使いすることができます。また、毎日履き続けていると、姿勢が良くなったり外反母趾対策になったりとメリットも豊富です。
古着Tシャツや使わなくなったシーツなどを使って作るハンドメイド布ぞうりは、使用する素材や色の組み合わせによって、多種多様なデザインに仕上げられます。仕上がりをイメージしながら、素材や色の組み合わせを考える時間はきっと楽しいものになるでしょう。
今回紹介した布ぞうりの作り方やコツを押さえて、ぜひ自分だけのオリジナル布ぞうりを作ってください。