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公開日: 2021.10.26
最終更新日: 2021.10.26

【縫い方の一覧】手縫いの基本的な縫い方9選!

【縫い方の一覧】手縫いの基本的な縫い方9選!

手縫いは、ひと針ひと針を丁寧に縫い進めることで、ぬくもりを感じるハンドメイド作品に仕上げられる点が大きな魅力です。また、手縫いの基本を習得すると、ミシンを出し入れする手間をかけず、ハンドメイド作品の製作に取り組めます。

この記事では、手縫いの基本的な縫い方を解説します。「バザーに出す商品や子ども用のスクールグッズを製作したい」「手縫いの基礎知識を習得し、自信を持って裁縫に取り組みたい」という人は、ぜひ参考にしてください。

縫い方の種類は覚えるべき?

裁縫の腕を上げたいのなら、さまざまな種類の縫い方を覚えることをおすすめします。手縫いの縫い方には非常に多くのバリエーションが存在し、用途によって適切な縫い方が異なるためです。また、さまざまな種類の縫い方を覚えることには、下記のようなメリットも期待されます。

  • 裁縫をスムーズに進められる
  • 生地の種類や希望とする仕上がりに応じ、適切な縫い方を選択できる

なお、行う作業の種類によってはミシン縫いが推奨されることもあるため、注意しましょう。たとえば、厚手の生地を扱う作業は、ミシン縫いのほうがスムーズです。さまざまな種類の縫い方を覚えるとともに、ミシン縫いとの役割分担を意識することが、裁縫の腕を上げるためのポイントと言えるでしょう。

縫い方以外に裁縫初心者が知っておきたい情報は、下記の記事にまとめています。

【基本】手縫いの縫い方一覧

裁縫では、基本とされる縫い方をひと通り覚えた上で、適切に使い分けることが大切です。ここからは、手縫いにおいて基本とされる9種類の縫い方を一覧形式で紹介します。さまざまな縫い方を習得し、自分自身のアイデアをハンドメイド作品の製作に活かしましょう。

玉止め

玉止めとは、手縫いの最後に糸を固定することです。玉止めは、手縫いの終了位置に針を当て、糸を2〜3回巻いた後に針を引き抜き、結び玉を作成します。玉止めでは、糸を巻く回数を増やすことで、大きな結び玉を作成することが可能です。結び玉の作成後は0.2cm〜0.3cm程度の糸を残し、糸切りはさみで切りましょう。

玉止めのコツは、糸を巻いた後の針と生地を親指の爪で十分に固定することです。玉止めが完成するまで親指の力を緩めることなく、生地と極力近い位置に結び目を作成しましょう。

玉止めの手順について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。

玉結び

玉結びとは、手縫いの最初に作成する結び目です。玉結びには、糸が生地から抜けることを回避する役目があります。玉結びの作り方は大きく分けて、指のみで作成する方法・針で作成する方法の2種類です。

指のみで作成する場合は人差し指の先に糸を巻き、人差し指と親指で糸を押さえた状態から人差し指を引き抜くことで、玉結びを作成します。糸を巻く人差し指は、右手・左手のどちらでも構いません。針で作成する場合は針に糸を2〜3回巻き、巻いた部分を指で押さえて固定し、針を引き抜くことによって玉結びを作成します。

玉結びの手順について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。

なみ縫い

なみ縫いとは、生地の表面・裏面と交互に針を通し、3〜4mm間隔の縫い目を作成する縫い方です。なみ縫いは手縫いの基本に該当する縫い方で、2枚の生地を縫い合わせるときなど、さまざまなシーンで活用されます。また、以下のような場面においてもおすすめの縫い方です。

  • ミシン縫い前のしつけ
  • パッチワーク

しつけとは、「ミシン掛け前に生地を固定する」「裾上げするときの折り代を押さえる」などの目的で一時的に縫うことです。しつけでなみ縫いする際の縫い目は、0.5cm〜1.5cm間隔で作成します。

なみ縫いの手順について詳しく知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。

ぐし縫い

ぐし縫いとは、なみ縫い同様に表面・裏面と交互に針を通す縫い方です。ただし、ぐし縫いとなみ縫いでは、縫い目の細かさが異なります。ぐし縫いは、なみ縫いよりも細かい、2mm程度の縫い目を作成することが一般的です。

ぐし縫いは、スカート・ブラウスなどのギャザーを作成する際に主に使用します。ギャザーを作成する際には2本のぐし縫いを行い、左右から絞ると、美しく仕上げることが可能です。なお、ぐし縫いは手縫い特有の縫い方に該当します。ミシン縫いでは、細かい縫い目の直線縫いも「なみ縫い」と呼ぶことが通常です。

半返し縫い

半返し縫いとは、「ひと針進む」「半針返す」を繰り返す縫い方です。半返し縫いでは、表面・裏面が異なる縫い目に仕上がります。表面の縫い目は空間のない直線形、裏面の縫い目は等間隔の空間を伴う点線形です。

半返し縫いは、主に下記のような場面において使用します。

  • ニット生地を縫うとき
  • ぬいぐるみを製作するとき
  • やや厚手の生地を縫うとき

なみ縫い・ぐし縫いと比較して強度が高いことが、半返し縫いの特徴です。また、半返し縫いは一定の伸縮性を持つ縫い方であるため、ニット生地を縫う際にも採用されます。

本返し縫い

本返し縫いとは、「ひと針進む」「ひと針返す」を繰り返す縫い方です。本返し縫いは非常に丈夫な縫い方であるため、厚手の生地を縫う際に活用します。また、下記のような場面においても本返し縫いが適しています。

  • バッグやズボンを製作するとき
  • ファスナーやマジックテープを縫うとき
  • マスクなど、毎日洗濯するアイテムを製作するとき

本返し縫いの縫い目は、ミシン縫いを行ったときのように仕上がります。そのため、本返し縫いは「ミシン縫いは避けたいが、縫い目を丈夫に仕上げたい」というときに重宝される縫い方です。

まつり縫い

まつり縫いとは、縫い目が目立たないように縫う縫い方です。まつり縫いには複数の種類が存在し、それぞれ用途が異なります。

概要主な用途
縦まつり縫い目を縦方向に作成する方法
  • フェルトアップリケ付け
  • 体操服のゼッケン付け
渡しまつり生地の折り山同士を合わせ、コの字を描くように縫う方法
  • 高級スーツのラベル付け
流しまつり縫い目を斜めに作成する一般的なまつり縫い
  • ズボンの裾上げ
奥まつり表面から縫い目が見えないように縫う方法
  • ジャケットの裾の始末
  • ズボンの裾上げ

まつり縫いの詳しい手順は、下記の記事で説明しています。

かがり縫い

かがり縫いとは、生地の端を巻くように縫う縫い方です。かがり縫いは、主に下記のような用途で使用されます。

  • 生地の端のほつれを防ぐ
  • 生地の破れを補修する
  • ぬいぐるみを製作したときの綿入れ袋を閉じる

かがり縫いは、表面から見たとき、縫い目を斜めに作成することが特徴です。等間隔の縫い目を作成するように意識して縫うと、美しく仕上がります。また、縫い目が表面から見えるため、生地の色・糸の色の組み合わせを工夫することによって、ハンドメイド作品のデザイン性が高まります。

ブランケットステッチ

ブランケットステッチとは、刺繍糸(刺しゅう糸)を使用し、ブランケットやハンカチなどの端に施すステッチです。ブランケットステッチは、フェルトマスコットを製作する際、生地同士を縫い合わせるためにも使います。

ブランケットステッチは、表面から見て、垂直の縫い目に仕上がることが特徴です。垂直の縫い目は模様のように見えるため、デザインのアクセントとして機能します。また、「上靴の履き口に模様をつける」など、ブランケットステッチは既製品のアレンジやリメイクにも重宝する縫い方です。

まとめ

手縫いの基本的な縫い方には、なみ縫い・ぐし縫い・半返し縫いなどの種類が存在します。さまざまな種類の縫い方を覚えることは、理想通りのハンドメイド作品を仕上げるために重要です。

また、手縫いの基本的な縫い方の中には、かがり縫い・ブランケットステッチなど、布小物や洋服のデザイン性を高めてくれる縫い方も存在します。手芸初心者は、この記事で紹介した縫い方をまず習得し、ハンドメイド作品作りを楽しみましょう。