ワッペンをアイロン・ミシン・手縫いで上手に付ける方法・コツを紹介
ワッペンは洋服や帽子、タオル、バッグ、小物などにワンポイントでキャラクターや可愛らしいモチーフを付けられる布製の飾りです。ワッペンは主にアイロン・ミシン・手縫いの3つの方法で付けられ、それぞれ貼り付け方・縫い付けるコツが異なります。
当記事では、ワッペンをアイロン・ミシン・手縫いで上手に付ける方法や注意点を解説します。ワッペンの基本的な付け方や、ミシンや手縫いのコツが知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次1
ワッペンの付け方に種類はある?
ワッペンは布製の飾りであり、洋服や帽子、バッグ、タオルなどにワンポイントとして付けられるアイテムです。手芸店などで販売されており、キャラクターや可愛らしいモチーフのワッペンのほか、刺繍が施された刺繍ワッペンなどのさまざまな商品があります。
ワッペンは製品によって付け方が異なり、アイロンで貼り付けられる接着剤が付いたタイプや、シールとしてそのまま貼り付けられるタイプなどが販売されています。
ワッペンの付け方1|アイロンで付ける
アイロンで付けられるタイプのワッペンはアイロンワッペンと呼ばれ、アイロンの熱を利用してワッペンに付いたのりを溶かすことで接着させるアイテムです。
アイロンワッペンを付ける際に必要な道具は、下記の通りです。
- アイロン
- アイロン台
- あて布
- チャコペン
- まち針
ここでは、アイロンワッペンの付け方について詳しく解説します。
アイロンの基本的な付け方
アイロンを使ったワッペンの取り付け手順・コツは以下の通りです。
(1) | 140~150℃に温めたアイロンで、ワッペンを付けたいアイテムのシワを伸ばします。 |
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(2) | 生地がきれいになったら、ワッペンを付けたい位置にチャコペンで印を付けましょう。ワッペンを接着した後に剥がすのは難しいため、大きさやデザインを考慮しながら慎重に位置を決めてください。 |
(3) | 印部分に接着のり面を下にしてワッペンを置き、上からあて布をかぶせます。ワッペンが動くのを防ぎたい場合には、アイロン対応のまち針などで固定してください。 |
(4) | あて布の上からアイロンを5秒ほど押し当て、まち針を外してさらに20〜30秒ほど熱を加えます。アイロンの温度設定は基本的には中温のままで問題ありませんが、念の為アイロンワッペンの説明書きをチェックしておきましょう。 |
(5) | 裏側からもアイロンを当て、さらに接着力をアップさせます。ワッペンがしっかりと接着したことを確認したら、熱が冷めるまで放置しましょう。 |
ワッペンの付け方2|ミシンで付ける
アイロン接着に対応していないワッペンの付け方は、手縫いまたはミシンが一般的です。手縫いが苦手な場合や厚みがあるワッペンを取り付ける場合は、ミシンを使うとスムーズにできます。
ミシンでワッペンを付ける際に必要な道具は、下記の通りです。
- ミシン(針・糸)
- 手芸用ボンド
ここでは、ミシンを使ったワッペンの付け方について詳しく解説します。
ミシンの基本的な付け方
ミシンを使ったワッペンの取り付け手順・コツは以下の通りです。
(1) | ワッペンを付ける位置を決めたら、手芸用ボンドでワッペンを仮止めします。仮止めにより、ミシンで縫う際にワッペンがずれるのを防ぐことが可能です。 |
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(2) | ミシン針と糸を選びます。ミシンの針は厚地用がおすすめです。特にワッペンに厚みがある場合は針が折れる可能性もあるため、家庭用ミシン針の14〜16号を使用しましょう。また、糸は表に出た縫い目が浮かないようにワッペンと馴染む同系色を選ぶのがポイントです。 |
(3) | ジグザグ押さえを取り付け、ジグザグ縫いに設定します。ワッペンの少し外側に最初の針を刺して縫い始めましょう。直線を縫う際は針だけを見ていると縫い目がずれやすくなるため、針板のメモリに生地を合わせながら縫うのがおすすめです。また、曲線は針が刺さった状態で押さえを上げて、生地のひずみを直しながらゆっくり縫うときれいに仕上がります。 |
ワッペンの付け方3|手縫いで付ける
ワッペンを手縫いで付ける際の縫い方にはさまざまな種類があります。縫い方によって仕上がりの雰囲気が異なるため、それぞれの特徴を押さえて好みに合う縫い方を選択してください。
ここでは、ワッペンやアップリケの縫い方を3つ紹介します。
まつり縫い
まつり縫い(たてまつり)は手縫いの中でも目立たないのが特徴であり、ワッペンのデザインを邪魔しません。ワッペンの縫い付け方は以下の通りです。
(1) | ワッペンと同系色の糸を選んで針に通し、玉結びします。ワッペンの裏側からワッペンのきわに針を出したら、玉結びが内側に隠れるよう糸を引き出しましょう。 |
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(2) | 布の表側からワッペンとの境目部分に垂直に針を刺したら、裏側からワッペンのきわに針を出します。縫い目の間隔は1ミリ程度が目安で、細かく縫うのが難しい場合は2〜3ミリでも問題ありません。 |
(3) | (2)を繰り返し、布の裏側または布とワッペンとの間で玉止めしたら完成です。 |
バックステッチ
バックステッチは表側から縫い目が見える縫い方であり、曲線が多いワッペンでもきれいに縫いやすいのが特徴です。ワッペンの縫い付け方は以下の通りです。
(1) | 針に糸を通して玉結びしたら、縫い始め部分にワッペンの裏側から針を出します。 |
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(2) | (1)で針を刺した場所から1針戻って針を刺し、布をすくって2針先(縫い始めの1針先)に針を出します。 |
(3) | 1針戻って手前の縫い目と同じ穴に針を入れ、布をすくって2針先(2で針を出した場所の1針先)に針を出しましょう。 |
(4) | 1針戻って2針先に出す作業を繰り返して縫い終えたら、ワッペンのきわに針を出して玉止めします。針をワッペンの下にくぐらせ、玉止めをワッペンと布の間に隠したら完成です。 |
ブランケットステッチ
ブランケットステッチはワッペンを縁取りしたようなデザインの縫い方であり、あえて目立つ色の糸を使って縫い目をアクセントにすることも可能です。ワッペンの縫い付け方は以下の通りです。
(1) | 針に糸を通して玉結びします。玉結びがワッペンで隠れる位置で布を1針すくいます。 |
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(2) | (ワッペンに針を刺してワッペンのきわの布に針先を出したら、糸を針と布の間にひっかけてから針を引き抜きましょう。このとき、ワッペンに針を刺す位置によって縫い目の長さが変わるため注意してください。 |
(3) | (2)の作業を繰り返してワッペンの縁を1周します。縫い目の長さが揃うよう、ワッペンに針を刺す位置を調整しながら縫い進めるのがコツです。 |
(4) | 1周したら、最初の1針目に布をすくわずに針をくぐらせてステッチをつなげましょう。玉止めしてワッペンの裏に隠したら完成です。 |
ワッペンをつけるときの注意点は?
アイロン・ミシン・手縫いなどでワッペンを付ける際は、いくつかの注意点があります。ここでは、ワッペンを付けるときの注意点について詳しく解説します。
ワッペンの裏表を確認する |
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ワッペンはツルツルしている面が裏側です。アイロンワッペンは裏表を間違えるとうまく接着しなくなるため、特に左右対称デザインのワッペンは注意して手触りを確認しましょう。 |
アイテムの素材に合った付け方を採用する |
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ナイロン製・ポリエステル製のアイテムにアイロンワッペンを付ける場合は、テカリを防ぐためにアイロン温度を低温に設定し、さらにあて布を挟んで接着しましょう。また、ニット素材はアイロンワッペンが接着しにくいため、手縫いで付けるのがおすすめです。 |
品質表示タグを確認する |
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アイロンワッペンを付ける前には品質表示タグの確認が不可欠です。アイロン不可のアイテムの場合、アイロン接着用のワッペンであっても縫い付けてください。 |
洗濯の仕方に注意する |
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ワッペンを付けたアイテムを選択するときは、生地を裏返してネットに入れるのがおすすめです。また、洗濯頻度が高いアイテムにワッペンを付ける際は、長持ちさせるためにも縫い付けるのが無難です。 |
まとめ
ワッペンは主にアイロンでつける方法と、ミシン・手縫いで縫い付ける方法があります。アイロンで付けるタイプはアイロンワッペンと呼ばれ、アイロンの熱を利用するだけで簡単に取り付けられます。
アイロン接着に対応していないワッペンの場合は、ミシンもしくは手縫いで付けるのが一般的です。厚みがあるワッペンを縫う場合や手縫いが苦手な場合は、ミシンを使うとスムーズに取り付けられるでしょう。縫い方にはまつり縫い・バックステッチ・ブランケットステッチなどさまざまな種類があるため、仕上がりイメージに合った縫い方を選ぶのがおすすめです。