トイクロスとは?フェルトの違い・売っている場所を紹介!

副業や趣味でハンドメイドをしていると、「トイクロス」という言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。トイクロスは一般のフェルトとは異なる素材のため、トイクロスを使うことで創作の幅を広げることが可能です。
今回は、トイクロスとフェルトの違いや、ハンドメイド作品にトイクロスを使うメリット、トイクロスの使い方・販売場所を紹介します。トイクロスを使ったハンドメイドに興味のある人は、作品作りの参考にしてください。
目次1
トイクロスとは?
「トイクロス」とは、マジックテープ(面ファスナー)がくっつくフェルトのような生地のことです。フェルトやスエードに似た質感の生地に、マジックテープのチクチクしたオス面(フック)を貼り付けることができます。メーカーによって、「マジッククロス」「キッズクロス」「トイニット」「マジックスエード」と商品名が異なります。
生地を裁断したままでもほつれず、色の選択肢が豊富にあることが、トイクロスの特徴です。発色の良いカラフルな色合いで、ぬいぐるみや布の絵本、パネルシアターといった布製の子どものおもちゃに広く利用されています。
トイクロスとフェルトの違い
トイクロスは、生地の風合いや色の豊富さなどはフェルト生地と似ているものの、「素材」「繊維」「厚さ」が異なります。トイクロスとフェルトの違いは、下記のとおりです。
<素材>
- 布に表と裏がある
- 耐久性がある
- 冬だけでなく、季節を問わず一年中使用できる
トイクロスは、フェルトと異なり表面と裏面の区別があります。マジックテープの貼り付くけば立った面が表、テープの貼り付かない滑らかな面が裏です。また、トイクロスは布に耐久性があり、フェルトのように扱う間にけば立って布自体がすり減ることはありません。フェルトは温かみのある素材で冬の小物の材料としてよく使われますが、トイクロスはサラサラとした素材のため年中違和感なく使うことが可能です。
<繊維>
- ポリエステルなどの化学繊維でできている
- 縮まないため、洗濯ができる
羊毛などでできているフェルトと異なり、トイクロスはポリエステルやナイロンといった化学繊維で作られています。化学繊維は水に濡れても縮みにくいため、トイクロスは洗濯可能です。また、布の折り目やシワが気になる場合は、アイロンをかけて直すこともできます。
<厚さ>
- フェルトよりやや薄い
トイクロスは、フェルトより厚さが薄く滑らかです。フェルトは羊毛などの天然繊維ならではの厚さとハリがありますが、化学繊維のトイクロスは薄くてしなやかであり、簡単に縫ったりハサミでカットしたりできます。けば立った毛足が短くて薄いトイクロスの中には、スエード生地に近い質感のものもあります。
フェルトについては、下記の記事でも詳しく説明しています。
ハンドメイド作品にトイクロスを使うメリット
ハンドメイド作品にトイクロスを使うメリットには、以下が挙げられます。
●パーツの取り外しができる
トイクロスにはマジックテープがくっつくため、小道具などにマジックテープを貼れば、自由にパーツの取り外しができます。保育園で使うパネルシアターやエプロンシアターなどにトイクロスは便利な素材です。
●色が鮮やかなため華やかな作品ができる
トイクロスは、生地の発色が良く鮮やかな色合いのため、華やかな作品を作ることが可能です。赤、ピンク、黄、緑、青といったカラフルな色から、グレーや黒といったシックな色まで、色の選択肢は幅広くあります。
●作品を清潔な状態に維持できる
トイクロスは洗濯できるため、トイクロスで作った作品が汚れた場合は気軽に洗うことができます。また、糸くずやホコリなどは、粘着テープや粘着式クリーナー(コロコロ)などで簡単に取ることが可能です。
●扱いが簡単で作品を作りやすい
トイクロスは、生地を切りっぱなしにしてもほつれません。フェルトよりも薄くしなやかであるため、作業時の負担もそれほどかかりません。
トイクロスは取り扱いやすく創作の幅が広がるため、ハンドメイド初心者にもおすすめです。トイクロスを使って、さまざまなハンドメイド作品を作ってみましょう。
ハンドメイドする際のトイクロスの使い方
ハンドメイド作品におけるトイクロスの使い方には、下記があります。
<ぬいぐるみや人形の洋服>
トイクロスは、スエードのような手触りのため、ぬいぐるみ用の生地に適しています。切りっぱなしにしてもほつれず、人形用の小さな洋服作りにも便利です。ぬいぐるみや洋服を作る際には、あらかじめ生地にアイロンをかけ、折り目やシワを伸ばすようにしましょう。裁断については、普通の生地と同じように取り扱って問題ありません。切りっぱなしのまま、トイクロスを縫い合わせることが可能です。
<手シアター・エプロンシアター>
トイクロスは、マジックテープを簡単に貼り付けられるため、手袋シアター・エプロンシアター用の素材に適しています。手袋シアターを作る場合は、手袋にトイクロスを用い、人形などの小道具にあらかじめマジックテープを取り付けておきましょう。マジックテープは、チクチクとした硬いオス側を使います。
トイクロスはどこに売っている?
トイクロスは、主に手芸専門店で購入できます。トイクロスは市販のぬいぐるみや子どものおもちゃによく使用されているものの、ハンドメイド利用における個人の需要はまだ低いと言えます。そのため、100円均一ショップではあまりトイクロスの取り扱いがありません。
トイクロスを購入したいときは、大手手芸店やインターネットの手芸専門店を利用するとよいでしょう。
ハンドメイドにおすすめのトイクロス
手芸専門店「ユザワヤ」では、オーダーカットのできるトイクロスを販売しています。ユザワヤが取り扱っているトイクロスは、エプロンシアターやコスチューム、ぬいぐるみ作りに適した、毛足の短いスエード調です。50cm以上から販売されており、10cm単位で注文することが可能です。カラーは白のほか、赤、ピンク、イエロー、ブルー、パープル、ブラウン、サックスなど豊富に揃っています。
ユザワヤは、全国に約60店舗を展開している、手作りホビー材料・手芸用品の大型専門店です。生地・裏地をはじめとする手芸用品の品揃えが豊富で、「ハンドメイドに必要なものが何でも揃う」としてハンドメイド愛好家に人気の老舗店です。
ユザワヤ以外にどのような手芸用品の通販サイトがあるのか気になる人は、下記の記事を参考にしてください。
トイクロスがない場合の代用生地
手元にトイクロスがない場合は、フレンチパイルやサンフレッシュを使うとよいでしょう。
●フレンチパイル
フレンチパイルは、化学繊維で作られているため裁断してもほつれず、洗濯も可能です。見た目もトイクロスに似ていますが、トイクロスより少し薄く柔らかい素材となります。淡いピンクや水色、ベージュなど優しい色合いが多く、赤ちゃんや幼稚園児向けのおもちゃなどによく利用されています。
●サンフレッシュ
サンフレッシュも、トイクロス・フレンチパイルと同様、裁断してもほつれない扱いやすい生地です。トイクロスより少し薄手で柔らかく、熱を逃しにくい保温性や汗を吸いやすく速乾性があることから、赤ちゃん用の衣類や寝具などに利用されています。化学繊維で作られており、洗濯することができます。
フレンチパイルもサンフレッシュもトイクロスの代用品として使えますが、サンフレッシュは色の展開が少ない点に注意してください。
まとめ
トイクロスは、フェルトのような見た目でマジックテープがくっつく素材です。切りっぱなしにしてもほつれにくく、マジックテープで自由にパーツを付け外しできるため、ハンドメイド初心者でも扱いやすいでしょう。汚れたときは洗濯ができることも、トイクロスのメリットです。
トイクロスは豊富なカラーバリエーションが展開されているため、ぬいぐるみやエプロンシアター、おもちゃなど、さまざまなハンドメイド作品に利用できます。ユザワヤをはじめとする大型手芸店の通販サイトなどで購入できるため、トイクロスを活用してみてはいかがでしょうか。