水筒カバーの作り方は?丸底でも簡単に作れる方法や必要な道具・材料
汗をかきやすい季節になると特に、定期的な水分補給が欠かせません。人によっては、自宅から水筒を持参して水分補給する方も多いのではないでしょうか。
しかし、水筒を裸の状態でバッグに入れていると、結露によってバッグの中が濡れてしまったり、鍵などほかの内容物にあたって水筒が傷ついたりすることがあります。そこでおすすめしたいのが、水筒カバーの装着です。
当記事では、水筒カバーの作り方や必要な道具・材料、水筒カバーを作るときに押さえておきたいポイントなどを解説します。
目次1
水筒カバーに必要な道具・材料
まずは肩ひも付き水筒カバー作りに必要な道具や材料を揃えましょう。ここでは「筒まわり20cm、筒の高さ15cm、底の直径6cm」の水筒用で計算しています。水筒の大きさや種類によって必要な生地の大きさは変わるため、実際のできあがりサイズで準備してください。
- 定規
- 巻き尺
- チャコペン
- まち針
- 裁ちばさみ
- 糸切りばさみ
- アイロン
- アイロン台
- ミシン
- ミシン針 11番(普通地用)
- 本体生地用尺
- ひもパーツ
綾テープ:2 cm巾 × 120cm
角カン:2 cm巾 × 1個
送りカン:2 cm巾 × 1個 - ミシン糸:60番(普通地用・生地に合った色)
【道具】
【材料】
表地:108 cm巾 × 55 cm
裏地:108 cm巾 × 45 cm
<生地の裁断サイズ>
表地:タテ 43 cm × ヨコ 13 cm
裏地:タテ 35 cm × ヨコ 13 cm
普段は水筒ではなくペットボトルの持ち歩きが多い方には、以下の型紙がおすすめです。
巾着タイプで丸底を簡単に作れるようにアレンジされています。
丸底でも簡単!水筒カバーの作り方
難しいと思われがちな丸底タイプの水筒カバーですが、簡単に作れる方法もあるため、以下では5ステップに分けて作り方を紹介します。肩ひもは取り外せませんが、長さ調節は可能な水筒カバーです。コップ付き水筒をはじめとした、さまざまな水筒サイズにも対応できるので、ぜひ作ってみてください。
水筒のサイズを測って生地を裁断する
お持ちの水筒に合ったカバーを作るため、水筒を巻き尺で測ります。
【測る場所】
A:水筒の一番太いところ(筒まわり)
B:カバーで覆いたい部分の高さ
C:丸底の直径
水筒サイズを測った後は裁断サイズを計算します。
【裁断サイズ計算方法】
D=( C + 1 )÷ 2
表地の「縦」裁断サイズ=( B + D )× 2 + 6
裏地の「縦」裁断サイズ=( B + D )× 2 – 2
表地、裏地の「横」裁断サイズ=( A + 1.5 )÷ 2 + 2
【計算例】
A. 筒まわり:20cm
B. 覆いたい高さ:15cm
C. 丸底の直径:6cm
D =( 6cm + 1)÷ 2 = 3.5cm
表地の「縦」裁断サイズ=( 15cm + 3.5cm )× 2 + 6 = 43cm
裏地の「縦」裁断サイズ=( 15cm + 3.5cm )× 2 – 2 = 35cm
表地、裏地の「横」裁断サイズ=( 20cm + 1.5)÷ 2 + 2 = 12.75cm ≒ 13cm
上記で計算した長さをチャコペンで生地に描き裁断してください。
表地と裏地を縫い合わせる
生地を裁断したら、表地と裏地を中表にして縫い合わせます。はじめに表地の袋口となる端を3cm幅で折り、アイロンで形をつけます。折り目は一旦開き、表地と裏地を中表にして袋口となる端をまち針で止めてください。
そして端から1cm幅で縫い合わせます。裏地がつっぱった感じになりますが、表に返してみて形をつけた折り目で折った際にきちんと収まっていれば大丈夫です。
脇とマチを縫い合わせる
袋口側を縫った後は、脇を縫います。表地と裏地それぞれが中表になるように折って、まち針で止め、端から1cm幅で縫い合わせましょう。ここで裏地の途中5cmくらいは縫わずに、返し口(生地をひっくり返すところ)にします。
次は底になる辺の縫い目から縫い目までを4等分して、1つの長さを測ります。その長さが辺となる正方形を、チャコペンで両角に描いてください。正方形の端から生地中心に向かう対角線を折り、脇の縫い目を開いて三角を作ります。チャコペンでつけたライン通りに縫えば、マチの完成です。裏地も同様にしてください。三角部分は、縫い目から1cm幅でカットします。
返し口から表に返して裏地を中に入れ込む
裏地に作っておいた5cmの返し口から表にひっくり返します。返し口には端ミシン(布の端0.1~0.2cmのところを縫う)をかけておきましょう。
すべて表にしたところで裏地を表地へ入れ込み、袋口の折り目で形を作ります。袋口は端から1.5cm幅でステッチをかけてください。ここまでくると、カバー本体がかなり形になってきます。
作った肩ひもを取り付けたら完成
最後は肩ひもの取り付けですが、先に肩ひもを作るため綾テープを100cmにカットします。そして送りカンを通して端から12cm程度の所で留めておき、送りカン側のテープの端を1cm折り込んで、さらに5cmの所で折ります。2回目に織り込んだ箇所から5mm幅、さらにそこから1cm幅で縫いステッチをかけましょう。
次は、角カンをつけたタブを作ります。綾テープを8cmにカットして、両側から2cmの所で折ります。片方には角カンを通して、両側ともまち針で固定してください。送りカンを通した綾テープの、送りカンとは反対側の端をタブの角カンに通した後、送りカンに通します。端を2cm折ってまち針で固定すると肩ひもは一旦できあがりです。
カバー外側の袋口4cm下とタブの下端、カバーの脇の縫い目がタブのたて中心にくる位置をまち針で固定します。そしてタブ下端から1cm幅ずつのラインで2回ステッチをかけてください。反対側も同様にすれば完成です。
子供用から大人用サイズまで、長さ調節が簡単にできます。
水筒カバーを作るときのポイント
ハンドメイドの水筒カバーを長持ちさせるには、生地選びがポイントです。水やお茶を入れる水筒の特徴や使い勝手を考えると、強度が高くて防水性のある生地がよいでしょう。
丈夫な生地を選ぶ
生地には、強度が求められます。中身の入った水筒は重たい上、子どもの場合ぶつけたり引きずったりする可能性があるためです。カバー強度を上げるには、オックス生地よりも以下の生地をおすすめします。
- キルティング
- キャンバス(帆布)
- デニム
キルティング生地は、綿が挟んであるためクッション性があり、ぶつけたとしても人や水筒への衝撃がある程度やわらぎます。
キャンバス生地(帆布)はエコバッグにも使われ、厚みがありとても丈夫です。厚みには種類があるので、10~14オンスまたは10~11号帆布の生地を選ぶとよいでしょう。
デニム生地は、着古したものをリメイクするとおしゃれな水筒カバーになります。
防水・撥水性能があるとよい
水筒はお茶や水を入れるため、カバーが濡れて汚れてしまう可能性があります。そこで防水・撥水性があると安心です。ナイロン生地よりも、ラミネート生地のほうが厚み・強度が高い特徴を持っています。
【ラミネート生地を使うメリット】
- 防水性がある
- 汚れにくい
- 型崩れしにくい
- ほつれが出にくい
メリットの多いラミネート生地は、自分で作れます。キャラクターや花柄などお好きな生地をラミネート加工できる簡単な方法を紹介します。
- お好きな生地
- ラミネートフィルム
- アイロン
- アイロン台
- 当て布(またはクッキングシート)
【材料】
【道具】
- 生地のしわをアイロンで伸ばす
- 生地にラミネートフィルムを貼る
- 当て布の上から、低~中温のアイロンをかける
【方法】
ただメリットだけではなく、デメリットもあるので注意してください。
【ラミネート生地のデメリットと対処法】
デメリット | 対処法 |
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通常のミシンの押さえでは滑りが悪い |
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縫い目が詰まる場合がある |
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針穴が戻らないため縫い直しできない まち針を使えない |
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デメリットも考慮した上でラミネート生地を使用するか決めた方がいいでしょう。
ラミネート加工するのが面倒だと思われる方には、以下の生地がおすすめです。ユザワヤではいろいろなデザインの生地が揃っています。
まとめ
持っている水筒の大きさに合わせて水筒カバーを手作りすれば、結露による水濡れや水筒そのものが傷ついたりへこんだりするのを防ぐことが可能です。さらに、好きな柄・デザインの生地を使用すれば、水分補給するたびに気分も上がるでしょう。
子供用の水筒カバーを作る際は、肩ひもがあると持ち運びしやすく、登下校の途中や遠足などでも水分補給しやすくなります。肩ひもを取り外せる作り方もあるため、さまざまなデザインの水筒カバー作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。