彫刻刀はダイソーなどの100均で買える?切れ味や活用例も紹介
小学校や中学校の図工の時間などで、彫刻刀に触ったことがあるという方は多いのではないでしょうか。彫刻刀はダイソーなどの100均でも購入でき、消しゴムハンコや木製のスプーンなど、アイディア次第でさまざまな作品を作ることができます。
当記事では、ダイソー・セリア・キャンドゥといった100均で購入できる彫刻刀の特徴や、彫刻刀が置いてある場所などについて紹介します。また、彫刻刀の種類や彫刻刀を使った作品例なども解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次1
ダイソーで買える彫刻刀
ホームセンターや文房具店で購入する場合が多い彫刻刀ですが、100均でも販売しています。
ただし、ダイソーで売っている彫刻刀にはケースがないため、自分で用意する必要があります。ダイソーの店舗によっては、ネットストアで扱っていない2本セットの商品も販売されています。2本セットで売られている彫刻刀は、丸刀と小丸刀のセット、平刀と小平刀のセット、三角刀と印刀のセットの3種類です。
ダイソー以外の100均でも彫刻刀は買える?
ダイソー以外のセリアやキャンドゥなどの100均でも、彫刻刀を購入することができます。セリアでは、角刀・平刀・丸刀の3つがセットになった商品が販売されています。それぞれの彫刻刀に透明なキャップが付いており、安全性が高い点がメリットです。
キャンドゥでは、角刀・丸刀・小丸刀・印刀・平刀の5種類がセットになった彫刻刀が購入できます。彫刻刀のサイズは、一般的に販売されている商品とほぼ同じです。キャンドゥでは、同じ5本セットの彫刻刀で、左利き用の商品も販売されています。右利き用の彫刻刀は、左利きの方にとって使いにくく、彫るのに多くの時間がかかります。左利き用を探している方は、キャンドゥの彫刻刀をぜひチェックしてみてください。
購入時に注目したい彫刻刀の種類
作りたい作品が決まっている場合は、作品に適した彫刻刀を購入しましょう。彫刻刀を購入するときは、それぞれの刃の特徴や使い方を把握しておくと選びやすくなります。
ここでは、5種類の彫刻刀の特徴と使い方を紹介します。これから彫刻刀を購入する方は、ぜひ彫刻刀選びの参考にしてください。
平刀
平刀(ひらとう)は、刃の部分が平らになっている彫刻刀です。線の間や点の間などの広い面積を彫るときや、他の彫刻刀で彫ったときにできる溝をなめらかにするときなどに使用されます。丸刀で面を彫る場合と比べて平刀で彫るほうが、彫り跡が滑らかになるといった特徴があります。
平刀は、親指と中指と人差し指で持ち、持ち手ではないほうの手の指を添えて使用します。手首は板や机に付け、刃が前に出すぎないように注意しましょう。彫るものにしっかり突き刺して前にすくい上げるようにして彫り進めます。
印刀(切出刀)
印刀(いんとう)は、カッターの刃のように先が尖った彫刻刀です。商品によっては「切出刀(きりだしとう)」と呼ばれることもあります。右利き用と左利き用があり、刃の向きに違いがある点が特徴です。はっきりとした輪郭を彫りたいときや、鋭い線を彫りたいときなどさまざまな用途で使用されます。
印刀の持ち方は鉛筆の持ち方と同じです。板に向かって斜めに刃先を入れ、持ち手ではないほうの親指で印刀の柄を押し込みながら彫ります。押し込む方法以外にも、印刀の刃を突き刺して手前に引くようにして使用する方法もあります。
丸刀
丸刀(まるとう)は、刃が半円状になっている彫刻刀です。角刀の次によく使われ、力の入れ方次第でさまざまな深さや大きさの線を彫れます。柔らかい線が彫れるため、太い線を彫るときや広い面を彫るときに最適です。
丸刀は、平刀と同じように使用します。掘り進む方向に手を置くと指を切ってしまう恐れがあるため、手は彫刻刀の後ろに置きましょう。
角刀(三角刀)
角刀(かくとう)は、刃の部分が三角形になっている彫刻刀です。刃の形状から「三角刀」と呼ばれることもあります。丸刀と比べて、細く鋭い線が彫れる点が特徴です。小学校や中学校の授業では、一番よく使用される彫刻刀と言えます。角刀は、V字型に線を彫るときや狭い部分を彫るときなどに使用されます。
使用方法は平刀や丸刀と同様です。使用していない指で彫るものをしっかり押さえると、うまく掘り進められます。
小丸刀
小丸刀(こまるとう)は、丸刀と同じような見た目をしていますが、刃の半円が丸刀より小さい彫刻刀です。力の入れ具合によって、柔らかい線や鋭い線などさまざまな線を彫ることが可能です。刃の部分が小さいため、細い線を彫ったり、細かい模様をすき取ったりするときに使用されます。
小丸刀も、平刀などと同様の方法で使用します。力を入れすぎると深く彫れすぎてしまうため、力加減に注意して使用しましょう。
ダイソーの彫刻刀の活用例3選
ここでは、ダイソーで販売している彫刻刀の活用例を3つ紹介します。
消しゴムはんこ |
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消しゴムはんこは、ダイソーの彫刻刀で作ることができます。彫刻刀以外に必要な、消しゴムはんこ用のゴム版や、下書きを写すトレーシングペーパーなどの材料も、ダイソーで購入可能です。消しゴムはんこはダイソーの彫刻刀でも彫りやすく、手頃な価格で始められるため、ハンドメイド初心者にもおすすめです。 |
ソープカービング |
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ソープカービングとは、石鹸に花などのデザインを彫って作るアート作品です。石鹸と彫刻刀を準備すれば、制作を始められます。石鹸は彫刻刀で削りやすく、削りカスは石鹸として再利用できるため、無駄になる部分がありません。ソープカービングに使用する彫刻刀は、サイズの小さな石鹸に合わせて、刃の幅が狭いものを使用しましょう。 |
看板づくり |
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厚みのある木版に彫刻刀で文字を彫ることで、店舗などの看板を作ることができます。看板を作る際におすすめの技法は「沈み彫り」です。三角刀を使用して深めに彫り、仕上げとして彫り跡にアクリル絵の具で色を入れる伝統的な技法です。ダイソーで販売されている彫刻刀でも、おしゃれな看板を作れます。 |
他にも手作りキャンドルや木彫りの皿など、アイディア次第でさまざまなものを作ることができます。手頃な値段で挑戦できる作品もあるため、ぜひチャレンジしてみてください。
ダイソーの彫刻刀の切れ味は?専門店とはどう違う?
ダイソーなどの100均で販売されている彫刻刀は、柔らかい木や消しゴムを彫る際には問題なく使用できます。しかし、硬い素材を彫るケースなどでは、切れ味がそれほど良くないため不向きです。
繊細な作業や硬い素材を使った作品作りを考えている場合は、ホームセンターやハンドメイド用品店の1,000円ほどで売られている本格的な商品の購入をおすすめします。
また、彫刻刀は刃物なので、使用しているとどんどん切れ味が悪くなります。切れ味が悪い彫刻刀の使用は、余計な力が加わりケガをする恐れがあります。ホームセンターなどで売られている「砥石」を使用して彫刻刀を砥ぐなどの、定期的なメンテナンスが必要です。
彫刻刀を取り扱っている手芸専門店
安全で扱いやすい彫刻刀を購入したい場合は、ダイソーなどの100均よりも種類が豊富な手芸専門店で探すのがおすすめです。上記のように、手芸専門店では安全性が高く扱いやすい上に、切れ味の良い彫刻刀を多数販売しています。
また、手芸専門店には彫刻刀を含めさまざまなアイテムの知識をもつスタッフが在籍するため、作品や使い方に合った商品を教えてもらうことも可能です。
ダイソー以外に、以下のような手芸専門店でも彫刻刀を取り扱っています。
ユザワヤ
ユザワヤでは、子ども用の彫刻刀も扱っています。
子どもが図工などの授業で使う彫刻刀を購入するなら、安全面にも配慮が必要です。子どもが授業で使う彫刻刀を選ぶときは、ケースがしっかりしているかもあわせてチェックしましょう。また、子どもが自由に作品作りを楽しめるよう、複数の彫刻刀がセットになったものを選ぶのがおすすめです。
東急ハンズ
東急ハンズでは、切れ味や彫りやすさに注目して作られた彫刻刀を取り揃えています。
初心者であれば彫刻刀の形状にもチェックすると、失敗がありません。特に初心者は、パワーグリップタイプの彫刻刀がおすすめです。
手芸センタードリーム
手芸センタードリームでは、ラバーグリップのついた彫刻刀を扱っています。ラバークリップは滑りにくい上に手にフィットするため、比較的安心して使用できます。刃は良質の鋼材を使用しており、切れ味が鋭い点が魅力です。
まとめ
彫刻刀には、「平刀」「印刀」「丸刀」「角刀」「小丸刀」の5つの種類があり、刃の形や使用目的、使い方などに違いがあります。
100均の彫刻刀はホームセンターやハンドメイド用品店で販売されている彫刻刀ほどは切れ味が良くありません。細かな作業や硬い素材を彫りたい場合などは、本格的な彫刻刀を購入することがおすすめです。
ユザワヤなどの手芸専門店には彫刻刀を含め、さまざまな商品が豊富に揃っています。手芸専門店であれば、初心者からプロまで幅広い方に適したものが見つかるでしょう。