チェコビーズとは?歴史や魅力・購入場所を紹介!種類や形も
チェコビーズとは、チェコ共和国で作られたビーズのことです。チェコビーズは現在大量生産が一般的ですが、中には職人が手作業で丁寧に作り上げたビーズもあります。チェコビーズにしかない優しい色合いや独特な形、種類の豊富さが人気の理由です。ものによっては一つひとつ形が微妙に異なり、手作りの温かみも感じられます。
当記事では、チェコビーズの歴史や魅力、またチェコビーズの種類や形について解説します。ハンドメイド作家の方やハンドメイド制作を始めたい方は、ハンドメイド制作にぜひお役立てください。
目次1
チェコビーズとは?
チェコビーズとは、チェコ共和国で生産されたビーズの総称です。ハンドメイド素材の中でチェコビーズは種類が豊富で比較的安く手に入れやすいことから、手芸やアクセサリー作りによく用いられます。
チェコビーズの中でも特に有名なのが「ファイヤーポリッシュ」です。ファイヤーポリッシュは「火(ファイヤー)で磨いた(ポリッシュ)」という名前の通り、カットしたガラスビーズの表面を高温で溶かし、ツヤ出し仕上げがされています。見た目はスワロフスキーに似ていますが、熱でカットラインが溶けて丸くなっているため、スワロフスキーよりやわらかく優しい雰囲気が感じられるビーズです。
チェコビーズには、ファイヤーポリッシュのほかにも、機械でカットされたものや型でプレス成形されたものなど、さまざまな種類があります。
チェコビーズの歴史
チェコビーズのルーツは古く、11世紀ごろからイタリアで製造された宝石と間違うほどの品質を誇った「ヴェネチアンビーズ」に由来するという説があります。
チェコビーズは、16世紀ごろにチェコ中西部のボヘミア地方でガラス工芸品として生まれたと言われています。豊かな川や木材に恵まれたチェコでは、機械を動かすための動力を確保しやすく、ビーズの生産が盛んに行われました。
チェコビーズの生産の中心地は、首都プラハから電車で2時間ほど北上した「ヤブロネッツ・ナド・二ソワ」という地域です。現在でもビーズの製造工場や工房が立ち並び、日本を含む世界各国にチェコビーズを輸出しています。
チェコビーズの魅力
チェコビーズの魅力は、主に次の3点です。
- 豊富な色、形、デザイン
- 手に入れやすい価格
- 色合い、発色のよさ
チェコビーズの魅力は、種類の豊富さです。チェコビーズには高温でツヤ出しをした「ファイヤーポリッシュ」や機械で成型する「プレス」、サイズの小さな「シードビーズ」などさまざまな種類があります。宝石のように美しい見た目のものから、動物や昆虫をモチーフにしたユニークなものまで、デザインも豊富です。
価格も比較的安価で手に入れやすいため、ハンドメイド制作で多く利用されています。長い歴史とともに培われた独自の加工技術から生まれる、透明感のある独特の色味もチェコビーズの魅力の1つです。
チェコビーズが買える場所
チェコビーズは、次のような場所で購入可能です。
- 通販サイト
- 手芸用品を扱う店舗
- 100円ショップ
実物を見て購入したい方は、手芸用品を取り扱う専門店や100円ショップで探すとよいでしょう。100円ショップでは少数セットのチェコビーズを安価で購入できるため、ハンドメイド制作初心者の方も気軽にチェコビーズを手に入れられます。
おすすめは通販サイトでの購入です。通販サイトであれば店頭より豊富な在庫を揃えているサイトから、気に入ったビーズを必要な数だけ注文できます。手芸・工芸用品を取り扱う「ユザワヤ」ではさまざまなチェコビーズを販売しており、安いものは100〜500円程度で購入可能です。
チェコビーズで作れるもの
チェコビーズで作れるアクセサリーには、次のようなものがあります。
- イヤリング
- ピアス
- ネックレス
- ペンダント
- プレスレット
- ブローチ
はじめはイヤリングやピアス、ネックレスなど比較的作りやすいアクセサリーを作るのがおすすめです。ハンドメイド制作に慣れてきたら自分なりのアレンジを加えたり、新しいハンドメイド制作に挑戦したりするとよいでしょう。
本やネット上に載っている見本を参考にする場合でも、使用するチェコビーズの種類やカラーを変えるだけで、自分だけのオリジナルアクセサリーが作れます。
チェコビーズの種類
チェコビーズには、さまざまな種類があります。代表的な4種類のチェコビーズの製造方法と特徴を下表にまとめました。
製造方法 | 特徴 | |
---|---|---|
ファイヤーポリッシュ(FP) |
| ツヤがあり、カットラインが丸みを帯びている |
テーブルカット(TC) |
|
|
マシンカット | 機械でビーズをカット | カットラインが鋭く、シャープな印象に仕上がる |
プレス | ビーズを型でプレス成型 | 花や動物などさまざまな形に成型できる |
ファイヤーポリッシュは、チェコビーズの中でも代表的なビーズです。表面を高温で溶かすことで、やわらかく優しい印象に仕上がります。
テーブルカットは、4種類のビーズの中でも製造に手間がかかるチェコビーズです。職人技で作られるビーズには温かみがあり、1つずつ異なる表情を見せてくれます。
マシンカットは機械でビーズをカットしており、鋭くメリハリのあるデザインが魅力です。ビーズを型で成型したプレスは定番からユニークなものまで、自由な形に成型できます。
チェコビーズの形
チェコビーズには、下表のようにさまざまな形状があります。
花 | ラウンド型やスクエア型のビーズの表面に花の模様を施したものや、花の形にカットしたビーズにコーティングを施したものなど、さまざまな種類がある。同じ花のデザインでも、花の種類や色、形、コーティングの仕方などによって異なる雰囲気が楽しめる。 |
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ヴェクソロ | ピラミッドのようなトライアングル形が特徴のチェコビーズ。表面には凹凸があり、裏面は平らになっている。立体感のあるアクセサリーを作るのに最適。 |
ゾリデュオ | 先端が曲がったしずく型のチェコビーズ。表面はぷっくりと膨らみ、裏面は平らになっている。「右」と「左」のパーツがあり、先端の曲がる向きによって見分ける。 |
フラットバイコーン | ふっくらとしたひし形のフォルムが特徴のチェコビーズ。女性らしくやわらかな雰囲気があり、さまざまなパーツと合わせられる。 |
ダガー | 丸みを帯びた短剣のような形のチェコビーズ。先端に穴が開いていて、複数枚組み合わせれば花の形になる。アクセサリーのアレンジに使いやすい。 |
ファルファーレ | ファルファーレはイタリア語で「蝶々」という意味。2つの玉が合体したような、両端が膨らんだ形状をしている。前後のビーズとの収まりがよく、作品がまとまって見えるのが魅力。 |
チェコビーズはほかにも、動物や昆虫、果物など豊富な形があります。通販サイトや店頭でお気に入りのチェコビーズを見つけてください。
まとめ
チェコビーズとは、チェコ共和国で生産されたビーズのことです。16世紀ごろにチェコ中西部のボヘミア地方でガラス工芸品として生まれたと言われています。
チェコビーズは豊富な種類とデザイン、手に入れやすい価格、ビーズの色合いや発色のよさが魅力です。製造方法が異なるだけでなく、デザインや形もさまざまです。手作りにもかかわらず価格が比較的安価のため、気軽に手芸の通販サイトや店頭で購入できます。お気に入りのチェコビーズを組み合わせて、オリジナルのハンドメイド作品を作ってください。