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レジンとは?レジン液の種類や選び方・必要な道具の基礎知識

レジンとは?レジン液の種類や選び方・必要な道具の基礎知識

レジンは、ハンドメイドで使用される素材のひとつです。レジンを使うことで、透明感とツヤのあるアクセサリーを作ることができます。素材の扱いやすさや制作できるアクセサリーの種類の多さなどから、ハンドメイドを楽しむ人に高い人気があります。

当記事では、レジンの概要やレジン液の種類、レジンアクセサリー作りに必要な道具を紹介します。簡単なUVレジンアクセサリーの作り方も解説するため、レジンを使ったハンドメイドにぜひ挑戦してみましょう。

レジンとは?

レジン(resin)とは、英語で「樹脂」を意味する言葉です。樹脂には、「天然樹脂」と「合成樹脂」の2種類があります。松脂(まつやに)や漆、柿渋などの天然樹脂は、塗料や接着剤として昔から重宝されている素材です。天然樹脂は、冷えると固まり、熱を加えると液状になる性質を持っています。

一方で、石油などから人工的に作る合成樹脂は、天然樹脂と似た特性を持ちながらも、天然樹脂より安価で扱いやすいことが特徴です。ハンドメイドで使用するレジン液は合成樹脂に該当し、紫外線や化学反応により固体化します。

レジン液の主な種類

レジンでハンドメイドアクセサリーを作るときには、レジン液を使用します。レジン液は、UVレジンとエポキシレジンの2種類が主流です。一般的にレジン液と言えば、UVレジンを指します。

ここでは、UVレジンとエポキシレジンの特徴、作品作りにおけるメリット・デメリットを解説します。

初心者も扱いやすい「UVレジン」

UVレジンは、「紫外線硬化樹脂」と呼ばれる液体です。UVレジン液の中には、紫外線を受けることで固体化を始める物質が含まれています。UVライトを当てると5分程度、太陽光の当たる室内であれば30分~1時間程度で樹脂が固まることが特徴です。

エポキシレジンと比較した場合、UVレジンには以下のメリット・デメリットがあります。

メリット
  • 2種類の液体を混ぜ合わせる工程が不要で、硬化不良の失敗が少ない
  • UVライトを使うと5分程度で固まるため、短時間で作品を制作できる
  • 制作中に気泡が発生しにくい
デメリット
  • 紫外線が届く部分のみ固まるため、作品の厚みが制限される
  • ライトの当たり方にムラが出るため、複雑な形の作品は制作が難しい
  • 着色剤を使用すると、レジンが固まりにくい

厚い仕上がりとなる「エポキシレジン」

エポキシレジン(エポキシ樹脂)は、「主剤」と「硬化剤」の2種類を混ぜ合わせ、化学反応を起こすことにより固まる液体です。エポキシレジンが完全に固まるまでには、常温で1~2日を必要とします。

UVレジンと比較した場合、エポキシレジンのメリット・デメリットは下記のとおりです。

メリット
  • 完成後の透明感が高く、手触りがよい
  • 化学反応で固体化するため、複雑な形・厚みのある作品を制作できる
  • UVレジンよりも値段が安い
デメリット
  • 2つの液体の分量を間違えると硬化不良を起こす
  • 固体化するまでに時間がかかるため、短時間で多くの作品を制作することが難しい
  • 制作中に気泡が発生しやすい

【初心者向け】レジンアクセ作りの道具

レジンアクセサリーを初めて作る人は、前述した2種類のレジンのうち、UVレジンの使用をおすすめします。UVレジンをおすすめする理由は、樹脂が固まるまでの時間が短く、レジン液も1つで完結する気軽さが初心者向きであるためです。

ここでは、UVレジンアクセサリー作りで最低限必要となる基本の道具・材料を5つ紹介します。>

UVレジン液

UVレジン液は、ハードタイプ・ソフトタイプなど、パッケージに硬化後の質感が明記されています。ハードタイプ・ソフトタイプの特徴は下記のとおりです。

ハードタイプ
  • 硬化後はガラスのようになめらかな質感で、クリアな仕上がりになる
  • 液体の粘度が高く、注入時に液が垂れにくい
ソフトタイプ
  • ・硬化後も手で曲げられる
  • 硬化後の素材を任意の形に切り、オリジナルのパーツを制作できる

レジンアクセサリーを作るときは、ハードタイプのUVレジン液をおすすめします。メーカーごとにレジン液の性質は少しずつ異なるため、制作がうまくいかない場合は違うメーカーのレジン液を試してみるとよいでしょう。

UVライト

UVライトは、天候や気温に左右されず、短時間で作品を制作するために必要な道具です。UVライトの種類は、出力別に6W・9W・36W、形はドーム型・ペン型などがあります。おすすめは、36Wのドーム型UVライトです。

36Wのドーム型UVライトは庫内が広く、ある程度の大きさ・厚みのある作品を制作できます。また、ドーム型は庫内で紫外線が反射するため、短時間で効率的にレジン液を硬化させることが可能です。UVライトを選ぶときは、ライトの取り外し・交換ができ、アフターフォローがしっかりしているメーカーの製品を選びましょう。

ミール皿もしくはシリコン型

ミール皿は、アクセサリーパーツの一種です。ミール皿にレジン液を流し込み、固めることでミール皿を器としたアクセサリーが出来上がります。ミール皿の代表的な形は、下記のとおりです。

  • ラウンド型(丸)
  • オーバル型(楕円)
  • スクエア型(四角)
  • フレーム型(空枠)

シリコン型では、レジン液を流し込んで固めることで、型通りのパーツが出来上がります。型から外したパーツに金具を付けることで、ピアス・ネックレス・ヘアゴム・キーホルダーなど、さまざまなアクセサリーを制作することが可能です。シリコン型は、UVライトが透過する透明なものを選びましょう。

封入パーツ

封入パーツとは、レジン液の中に閉じ込める素材のことを言います。封入パーツを変えることで、作品のバリエーションを自由に増やすことが可能です。代表的な封入パーツには、次のような種類があります。

  • ドライフラワー
  • ビーズ
  • ラメ
  • モチーフパーツ
  • ホログラム
  • 押し花

手芸店や通販サイトを見ると、さまざまな封入パーツが販売されています。手作りアクセサリーに取り入れたくなるような、自分好みのアイテムを見つけてください。

ピンセット・つまようじ

ピンセットは、小さいミール皿や型に封入パーツを配置するときに必要な道具です。指では限界のある繊細な作業ができ、思い通りの場所に封入パーツを配置できます。ピンセットは、なるべく先の細い商品を選ぶとよいでしょう。

つまようじは、レジン液の中に発生した気泡をつぶしたり、レジン液をミール皿や型の隅々まで行き渡らせたりするときに便利な道具です。つまようじでレジン液の表面を整えることで、固めたときの仕上がりがなめらかになります。

簡単!UVレジンアクセサリーの作り方

ここでは、UVレジンアクセサリーの作り方を簡単に説明します。

(1)デザインを決める
使用するミール皿・シリコン型・封入パーツを決めたら、配置を考えます。完成後をイメージしやすくなるため、実際にパーツを配置しながらデザインを考えるとよいでしょう。
(2)レジン液を流し入れ、パーツを封入する
最初に流し入れるレジン液は、少量にとどめることがポイントです。レジン液をミール皿やシリコン型の隅まで行き渡らせた後、ピンセットを使い、イメージした場所に封入パーツを配置します。
(3)UVライトで硬化させる
気泡がないか、ほこりが付いていないかを確認したら、UVライトを5分程度照射しましょう。照射後、作品を取り出すときはやけどに注意が必要です。UVライトを照射する時間は、作品の厚みや大きさで変化します。
(4)再度レジン液を流し入れ、UVライトで硬化させる
照射したレジン液が硬化し、パーツが固定されていることを確認した後、再度レジン液を流し入れます。気泡をつぶして表面を整え、もう一度UVライトを照射してください。

作品に厚みがほしい場合は、(4)の工程を2~3回繰り返すと、ぷっくりとしたフォルムのアクセサリーに仕上がります。

まとめ

レジンは、透明感とツヤのあるアクセサリーを作ることができるため、ハンドメイドを楽しむ人から人気を集めている素材です。ハンドメイドで使用するレジン液には、短時間で固まる手軽さが魅力のUVレジンと、完成後の透明感の高さ・手触りのよさが魅力のエポキシレジンがあります。

UVレジンアクセサリーは、レジン液・UVライト・ミール皿(もしくはシリコン型)・封入パーツ・ピンセット・つまようじといった少ない道具で制作が可能です。好きなパーツを組み合わせて、オリジナルアクセサリー作りを楽しんでください。