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公開日: 2023.03.22
最終更新日: 2023.03.23

ハンドメイド品の転売を防ぐには?転売ヤーの見分け方・断り方も解説

ハンドメイド品の転売を防ぐには?転売ヤーの見分け方・断り方も解説

自分が心を込めて作った作品が、別のフリマサイトに高額転売されていた場合、多くの方がショックを受けるでしょう。悪質な転売行為を受けると、本来のお客さまに作品が届かなくなり、作品を販売している側の信頼に傷がつく恐れもあります。買い手への負担となる転売行為を防ぐのは、お客さまを守るだけでなく、自分の作品を守る事にもつながります。

この記事ではハンドメイド品の転売を防ぐために、転売ヤー(転売する人)とお客さまを見分ける方法、転売を未然に防止する方法、転売ヤーとの取引を断る方法について解説します。

そもそも転売ヤーとは

転売ヤーとは「転売」と「バイヤー」の造語で、商品を買い占めて定価よりも高く売りさばく購入者を指します。転売自体は不動産取引やフリマなどで行われている取引形態ですが、問題となるのは転売ヤーの「買い占め」「高額転売」という悪質な行為です。

転売ヤーに商品を買い占められると、商品を本当に欲しい人の元へ届けられません。転売ヤーが目を付けるのは「需要が供給よりも大きい品物」なので、大量生産が難しいハンドメイド商品は狙われやすい品物と言えます。

買い手にとって負担になる転売ヤーを放置していると、作品を販売している側の信頼に傷がつきます。大切な作品を守るためには、事前の対策が必要です。

悪質な転売ヤーと普通のお客さまの見分け方

悪質な転売ヤーには特徴があります。以下の3点に注意して、転売ヤーと普通のお客様を見分けましょう。

・同じ商品を大量購入する

1回の注文で大量に商品を買う人や、何度も同じ注文を繰り返す人は転売ヤーの可能性があります。

・相場より安い商品を狙って買う

転売ヤーは「安く仕入れ高く売る」ことを目的にしているため、価値の高い作品が相場より安価で販売されていると目を付けられやすくなります。

・想定していた購買層と違う

ハンドメイド作品を作るときには購入者の人物像や年齢層を考える場合が多いですが、想定するターゲット層と異なる人に購入された時は注意が必要です。

例えば「女性向けのアクセサリーが、同じ名義の男性から繰り返し複数個注文されている」といったケースでは、購入者が転売ヤーの可能性があります。

ハンドメイド作家ができる転売対策3つ

転売対策を怠ると、作品が欲しい人の手に渡らなかったり、作家への不信感が生まれたりする危険があります。ハンドメイド作品は転売ヤーにとって狙いやすい商品であり、転売への対策が必要です。

ハンドメイド作品の転売を避けるため、ハンドメイド作家ができる対策について解説します。

オリジナルのマークやロゴを付ける

オリジナルのマークやロゴを付けるのは、転売を防ぐおすすめの方法です。オリジナルのマークやロゴは「自分の作品」の証明であり、本人からの出品なのか転売者による出品なのかを簡単に判別できます。

転売ヤーが目を付けるのは、誰が作成したのか分からないハンドメイド作品です。そのため、オリジナルのマークやロゴが入った作品は狙われにくい傾向にあります。また、オリジナルの印があれば、万が一転売が起きた時にも自作だと主張できます。

さらに対策を強化するなら、商品を発送する箱や包装紙にもオリジナルのマークやロゴを付けましょう。箱や包装紙で発送元が確認できれば、購入者は箱を開ける前に販売元が分かります。オリジナルのマークやロゴを付けることで、正規の販売元か転売か、すぐに判別できます。

適正価格で販売を行う

転売が起きる理由は「相場より安く買える商品」と思われているためです。転売ヤーは安く売られている商品を仕入れ、高く売ることを目的としています。自分が販売しているハンドメイド作品が相場よりも安い場合、販売価格の検討が必要です。

適正価格を付けると転売を防げますが、「売れなくなるのでは」と懸念する人もいるかもしれません。値上げによって一時的にお客様が離れていく可能性は否定できませんが、「高値でも良い物を欲しい」と考える人の目に留まるチャンスにつながります。安価すぎると不安に思う人も多く存在するため、販売は適正価格を心掛けましょう。

ハンドメイド作品は、価格相場を調査するのが難しい商品もありますが、いくつかのポイントを押さえると、適正な価格が付けられます。詳細については以下の記事を参考にしてください。

転売を遠慮してもらう注意書きを付ける

転売を禁止する注意書きを付けると、ある程度の効果が見込めます。作品販売サイトの見やすい場所に、「転売禁止」のお願いを明記しましょう。注意書きによって必ずしも転売を防げるわけではありませんが、抑止力が高まります。

注意を書く場所は、説明欄・商品写真・梱包袋など、複数がおすすめです。販売サイトの説明欄に注意書きを載せるだけでは、悪質な転売ヤーに無視される心配があります。転売ヤーは商品を転売する際に商品写真を使い回すケースが多いため、写真に商品URLを記載するのも転売対策として役立つ方法です。梱包に市販されている「転売禁止」のスタンプを押しておくだけでも効果が見込めます。

なお、転売を遠慮してもらう注意書きは、分かりやすい文言ではっきりと記載しましょう。注意書きの書き方について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

【フリマアプリ別】転売ヤーから注文を受けた時の断り方

事前に対策を講じても、転売目的で商品を購入しようとする転売ヤーはいます。転売ヤーから商品を購入されそうになった時は、はっきりと断りましょう。メルカリ・ラクマ・ミンネで取引キャンセルを行う際は、購入者と出品者の合意が必要です。毅然とした態度で購入を断ることで、今後転売ヤーから狙われにくくなります。

メルカリ

メルカリの注文キャンセル方法は、取引画面の下部にある「この取引をキャンセルする」を選んで開始します。キャンセル理由と「理由の詳細」を入力し、キャンセル時の注意点にチェックを入れて申請します。ただし、相手を転売ヤーと決めつけるような書き方をした場合、規約違反行為としてメルカリ事務局からペナルティを受ける恐れがある点に注意しましょう。

出典:メルカリガイド「コメントの報告について」

購入者側がキャンセル申請に応じるとキャンセルが成立しますが、期日までに返答がない場合は自動キャンセルになります。購入者とのメッセージのやり取りは、キャンセル後にはできなくなります。

メルカリはキャンセルが成立した取引については評価が付かない仕組みのため、評価が悪くなる心配はありません。

出典:メルカリガイド「取引のキャンセル方法(メルカリ)」

ラクマ

ラクマには購入申請機能があり、事前に購入者の情報を確認してから取引できます。取引開始前に個人情報が開示されることはなく、安心して使える機能なので、転売ヤーの購入を避けたい方におすすめです。作品の販売にラクマを利用する場合は「購入申請あり」に設定し、購入者を確認してから取引を開始しましょう。

出典:ラクマ公式ガイド「購入申請とは」

取引開始以降のキャンセルは、代金未払いの場合、商品ページのコメントもしくは取引メッセージから手続きします。

代金支払い後の場合、返金や返品について購入者とメッセージのやり取りを行う必要があります。双方がキャンセルに合意した後、取引キャンセルの申請をカスタマーサポートに行う仕組みです。

出典:ラクマ公式ガイド「取引・購入申請をキャンセルしたい」

ミンネ

ミンネで取引キャンセルを行うには、販売者と購入者双方の合意が必要です。販売者がキャンセルしたくても、双方が同意ボタンを押さない限りキャンセルできません。

注文キャンセルはアプリからできない仕様のため、WEBブラウザにログインして行います。商品の「注文の詳細を見る」を選択し、注文詳細画面の下部にある「キャンセルを依頼する」からキャンセル申請します。購入者がキャンセル依頼に同意すると、手続き完了です。

出典:minneヘルプとガイド「【販売者】注文キャンセルの手続き」

購入者がキャンセル手続きに応じない場合、サポートへ問い合わせましょう。ミンネの「お問い合わせ」から「注文のキャンセル依頼」の用件を選択し、必要事項を記入して連絡してください。

出典:minneヘルプとガイド「管理画面上でキャンセル依頼を送りましたが、同意ボタンを押してもらえません」

まとめ

転売ヤーとは買い占めや高額転売を行う悪質な購入者のことです。想定していた購買層と違う購入者が、相場より安い商品を大量購入している場合、転売ヤーの可能性があります。

代表的な転売対策は、オリジナルマークを付ける、値段を適正価格にする、転売禁止の注意書きを付けるといった方法です。ただし事前に対策を講じても、商品を購入しようとする転売ヤーはいます。転売ヤーに遭遇した場合は、フリマアプリの取引キャンセル機能を使い、毅然とした態度で購入を断りましょう。